Arsenyevichさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

Arsenyevich

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I am Sam アイ・アム・サム(2001年製作の映画)

4.0

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ショーン・ペンの尋常ならぬ演技にやられたのは勿論だけど、個人的には敏腕弁護士役のミシェル・ファイファーに心奮われた。

物語後半の2人の対話。
閉じこもるサムの折り紙の砦を打ち破り語るリタ。
「自分だ
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グッバイ・ゴダール!(2017年製作の映画)

3.6

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映画狂人ゴダールも、人並みの苦闘を抱えて生きていた。
普通に悩み、普通に恋をして。

名の知れた映画監督にも関わらず、学生運動や集会に参加して、若者の前では臆するままに、ただ野次られる。

ただ純粋に
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.3

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戦争映画は星の数程あるけれど、
ナチスを扱った題材は作り手も受け手も当然慎重になる。
しかしこの映画、出だしから心配になるくらいポップなノリで、ナチス、ヒトラー側の立場を描き始める(監督自演なんですね
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メイド・イン・USA(1967年製作の映画)

3.5

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哲学的概念とか政治的要素とか、
意味の解体とか、
そんな事は全然どうでもよくて、ゴダール映画最大の魅力は、このおふざけ感満載のディテールじゃないだろうか。

トレンチコートのアンナ・カリーナは、
オモ
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ダークナイト(2008年製作の映画)

3.2

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知人に勧められ鑑賞。
クリストファー・ノーランの映画に対するスケール感にはいつも驚かされる。
が、それでいて実を伴った中身があるかどうかは別の話。
善と悪、終わりなき戦いを描くにも、自分としては間延び
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荒ぶる魂たち(2002年製作の映画)

4.2

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日本ヤクザ映画の金字塔。
そのクオリティの高さはゴッドファーザーやグッドフェローズに匹敵する
と言っても過言ではない。
名役者達の荒ぶる演技合戦を、
タイトルの「荒ぶる」とは裏腹に緻密なカットで繊細に
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新・仁義の墓場(2002年製作の映画)

3.4

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元ネタは未鑑賞だが、
岸谷五朗という一人の役者魂に出会えた作品。常識を完全にぶち越えた狂気の眼差しは、今見ても印象的。

新仁義なき戦い/謀殺(2002年製作の映画)

3.5

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過去のやくざ映画の名作をスカパラの音楽と共にアップグレード。
当時映画界にカムバックしてきた渡辺謙が、真っ白なスーツ姿で街を闊歩するだけで、グッときた。
インテリヤクザ、とは名ばかりの魑魅魍魎達が蠢く
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.0

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金、セックス、ドラッグに酒。
あらゆる欲望に何の悪びれもなく、
ただ正直に忠実に蠢く人達(本能レベルとしてはお猿さん以下、猿を馬鹿にしてる訳ではなく)。
が3時間ノンストップで戯れるこの作品は何とも可
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ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)

4.1

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ジャズ好きには堪らない。
バードランドもスタジオの雰囲気も、
チェットの奏でるトランペットの音色と共に作品に引き込まれる。

何より捉えどころのない空気のような存在感と目線、静と動を兼ね備えるチェット
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

2.8

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序盤1時間半くらいまで、
正直あまり世界観に没入することが出来なかった。
レース、白熱した勝負の世界と言うよりもいい歳した中年男達の意地の張り合い、にしか見えず…
後半から最後のオチで、ようやく没入は
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仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.0

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ペルソナ、それは仮面。
偽らざる他者。
誰もが、仮面を被って生きている。
どんな親しい知人でも、他人を前にして本心を曝け出すことなんて果たしてあるのだろうか。
私自身の本心すら分からないというのに。
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

5.0

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はるか昔、池袋新文芸座のオールナイト上映にて、鑑賞した1本目の作品。
あれから早10年以上が経つけれど、
未だにこの作品を超える物には出会ってはいない。
始まりの霧の動きからして、完璧。
足音、雫、移
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

4.3

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まだ小学生の頃、
映画館で5回は見たはず(両親、ありがとう)、思い出の作品。
本作の最新作が今年の夏に公開されると言うが、やっぱりこの原点は超えられない。
手の込んだ演出力が全てではないだろうか。
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クイズ・ショウ(1994年製作の映画)

4.0

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人選が、見事。
各主要人物にここまでバッチリハマるキャスティング。かのマーティン・スコセッシが役者で出演しているのも見どころです。
1番目を引いたのは、捜査官役のロブ・モロー。
事件関係者の懐に潜り込
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フルートベール駅で(2013年製作の映画)

3.8

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映画、と言うよりも起きた事実が衝撃過ぎて、言葉を失った。
始まる前から話は分かっていたにも関わらず、後半が近づくにつれて心が掻きむしられいく感じ、耐えられなかった…
近年のBLMに始まった事ではなく、
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マイ・フレンド・フォーエバー(1995年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

少年時代の記憶がフラッシュバックして、色んな意味で心えぐられた…
子供時代でなく、今見れた事も嬉しい。

印象に残ったのは、デクスターの母親。
難病の息子が得体のしれない煎じ薬を飲まされようが、家出し
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

思いきり世代の話だったので、
公開前からめちゃくちゃ楽しみにしていた作品。
音楽と言えばCD、カセットテープ。
Mobb Deep、The Pharcyde、wu-tan。
劇中の細かいディテールも忠
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グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

一昔前に見た記憶。
肝心の後半がぼやっと薄れてしまったので、再度見直し含めて鑑賞。

母親の為に嘘を本当の世界に作り変え、理想化する息子。そのひたむきさが群を抜いて素晴らしいのと、
印象的な最後の病院
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サタンタンゴ(1994年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

体力に自信のない私は3回に分けてようやく鑑賞。序盤の驚異的な長回しから、バーでのイリミアーシュの怖すぎる静かなブチ切れシーンまで、ただならぬ緊張感があった。イリミアーシュを見つめる客達の切り返しのカッ>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

まだクソガキだった10代の頃、
ミレニアム目前に突如現れた救世主でありカリスマがタイラー・ダーデンだった。
似合いもしないのに、同型のレザージャケットを求めて原宿中の古着屋へ、果ては沖縄のミリタリース
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クリムゾン・タイド(1995年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

密閉空間での、ミサイルのボタンを押すか押さないかだけのプロットで、2時間どう持たせるんだろか?
と言う心配を他所に、やっぱりデンゼル・ワシントンとジーン・ハックマンの演技合戦が場を持たせてくれる納得の
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

暫く遠ざかっていた映画熱が再燃した、きっかけの1本。
一昔前のハリウッドを舞台にブラピとレオ様が共演となれば、それは見るしかない。
多分、この2人が主演でなければ興味すらなかったと思う。
タランティー
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セブン(1995年製作の映画)

3.5

映画史上屈指の胸糞映画ではあるのだけれど、一つだけ忘れられないシーンがある。
上司であるモーガンフリーマンを、
新米刑事のブラピ夫妻が自宅に招くシーン。
3人で食事をするだけのシーンなのだが、
突然鳴
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動くな、死ね、甦れ!(1989年製作の映画)

4.1

誰が、何を、誰の為に、
甦れ!なのか。

今こそ分かりそうな気もするが、10年前に鑑賞した時から未だ答えは出ず。

教えてください。

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

3.8

もう何度見たか分からないくらい好きだったこの作品。真っ暗な部屋でこの映画を観ていると、タバコの煙と生気に満ち溢れた60年代のパリにタイムスリップ。
悩みの種は、今も変わらず!

ストーカー(1979年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

これは、オジサン3人組とトロッコに乗って旅をするお話。
と、それ以外何の前情報も先入観もなしに、一緒にゾーンに行けた人は、この映画を見て1番ラッキーな人だと私は思う。
誰とも喋りたくないけど、何かにと
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

珍しく始まる前に予告編を見て、全くどんな映画か予想つかなかった。
開始15分で、にやけが止まらない。
60年代パリ、
そしてゴダールへのオマージュww
抜群のカット割もさる事ながら、
名優達のコミカル
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