裕次郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

裕次郎

裕次郎

映画(232)
ドラマ(0)
アニメ(1)

バーバレラ(1967年製作の映画)

3.8

フェティッシュ感あふれる無重力ストリップのオープニング。

その後は60sならではのお色気混じりのPop &サイケ、ヒッピー・テイストのB級スペースオペラ。

映像とばっちりシンクロする宇宙的なサウン
>>続きを読む

はるヲうるひと(2020年製作の映画)

3.5

途中までかなり良かった。

独自の世界観、役者のエキセントリックかつ自然な演技、いつ画面をぶち抜いて飛び出すかわからない暴力の匂い。

主演三人の緊張感を孕んだ関係性に、時代錯誤なまでに陳腐なファミリ
>>続きを読む

色暦大奥秘話(1971年製作の映画)

3.0

濡れ場は退屈だけど尺が短い中でしっかりロマポの原型を作ってるのがいい。

男女どちらも愛欲抑えきれずひたすら自己中にお互いを求める。江戸時代からやるこた同じ感がいい。

画質悪いのが辛かった。

ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

4.0

怖い。

少女の精神の内と外が侵食し合う捩れ系サイコホラー。

こないだ見た北欧ホラーLambがゴミだっただけに、良質のホラーさが際立つ。

それにしても映画とはいえ北欧の家デカすぎるだろという。ミロ
>>続きを読む

団地妻 昼下りの情事(1971年製作の映画)

3.2

にっかつロマンポルノ一作目。

コールガールに堕ちていく団地妻。

当時の団地暮らしサラリーマンの妄想をそそる題材。

車内フェラからのカークラッシュは斬新。
コーエン兄弟の「バーバー」ももしやこのシ
>>続きを読む

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

1.0

つまんね〜、つまんね〜。
つまらんすぎて感想書くのもあほらし。

ガンズ・アンド・ストレンジャー(2012年製作の映画)

3.2

白人男がメキシコにきてギャング相手に無双してラテン美女ゲットして地元民のヒーローになるって、アクション映画よりもはやファンタジー。

撃たれてラテン美女にブラとパンティで止血されるって、妄想全開だな。
>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.2

かなりよかった。
ムロツヨシのネジが外れてく感。

憎しみの応酬のエスカレーションの行き着く先が予測できそうでできず、最後まで飽きずに楽しめた。

これがラブストーリーなのかどうか分からないが、愛と憎
>>続きを読む

四畳半襖の裏張り(1973年製作の映画)

4.2

愛のコリーダのインスピレーション源。
愛コリより面白い。

初客に心を許してはならないという職業観と恋愛遊戯において揺れ動く女心の機微。

人力車内でコトに及ぶ遊び人と芸者(宮下順子)に嫉妬した芸者が
>>続きを読む

愛のコリーダ(1976年製作の映画)

3.0

実は見たことなかったシリーズ。

ちんこ切り取られるのを見たくなく、回避していたのかもしれない。

なかなか気持ち悪い。

46年経つけどここまでのハードコアポルノ映画は少なくとも国内で出ない。やって
>>続きを読む

いとみち(2020年製作の映画)

4.0

青森弁少女x三味線xメイドカフェ。

ある意味ずるい。方言の可愛さだけで飽きずに観てしまう。

恋愛要素やエロ要素入れないのがいい。
主人公いとのピュアさが際立つ。

ゆったりした時間の流れ方がいい。
>>続きを読む

青春残酷物語(1960年製作の映画)

2.0

ゴダールも絶賛した作品だけど、勝手にしやがれに比べると薄っぺらく、躍動感に欠ける。

50年代のにっかつの裕次郎映画からの非連続的な進化を感じない。

小津、溝口、黒澤の延長でポンと単発で、アプレゲー
>>続きを読む

嗚呼!! 花の応援団(1976年製作の映画)

3.8

ロマポルじゃないソネチュー。
前半ひたすら漢臭い。独特なギャグが多く、魁!男塾みたいなノリ。

後半で宮下順子と、「天使のはらわた赤い教室」で名美を演じた水原ゆう紀が登場してからロマポル臭がじわっと出
>>続きを読む

男はつらいよ 望郷篇(1970年製作の映画)

4.5

正月恒例。全作は見切れないので飛び石的に。

ヒロインの登場がラスト30分切ってからという斬新さ。

倍賞千恵子のノースリーブ。腕のはんこ注射?みたいな跡が四つなのが気になる。

ダ・ヴィンチ・コード(2006年製作の映画)

3.6

クリスマスっぽい作品をと。普段ほぼ考えることのないイエスキリスト。

神でもあり人でもあるパラドックス。

そのイエスが実は普通にエッチして子どもこさえてました、で神性が一気に剥がれてくる。あ、人なん
>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

2.4

酒浸りの中年を描く映画は山のようにあれど良作駄作のブレが激しい。

大体は男女関係、家族関係のうまくいかなさを酒への逃避で表現するだけなんだけど作家のセンスが露骨に出る。

サイドウェイズとかは良かっ
>>続きを読む

アバター(2009年製作の映画)

4.0

12,3年ぶり鑑賞。

略奪する米国と先住民。
下半身に障害を負った海兵隊員。

七月四日に生まれての屈折した軍人像のような設定だが、アバターで脚を与えることで自由を取り戻させ、先住民側に立って戦わせ
>>続きを読む

りんごのうかの少女(2013年製作の映画)

3.4

青森弁全開で半分ちょっとしか聞き取れないが、どうせ大したこと喋ってないだろうと開き直れば、40分という短い尺だし、むしろ字幕がつかないが内容が大体わかる外国語映画のように楽しめる。

相米映画っぽい何
>>続きを読む

ヤンキーアイドル(2012年製作の映画)

3.5

月並みなVシネマ以上の何かがあるわけじゃないのに、世の中の真面目な映画の大多数より明らかに面白い。

弛緩し切った演出と古いストーリーなのに所々しっかり映画していて、見終わった後いい作品だと思わせてし
>>続きを読む

牝猫たちの夜(1972年製作の映画)

2.5

うーん。トルコ風呂群像という設定はいいけど、群像にしては三人以外は動かせてない。三人男女の倒錯関係みたいなままごとに終始してるのが惜しい。

桂知子はよかった。夜汽車の女のおかっぱとかなりイメージ違う
>>続きを読む

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.2

年とともにこういうの段々キツくなってくるが、自分のグロ耐性がまだまだいけるかどうかを確かめるために悪食メーターとして観る。

激グロだけど、人体破壊描写自体は斬新ではない。しかしゾンビの描き方が、人間
>>続きを読む

夜汽車の女(1972年製作の映画)

3.0

女優三人それぞれ独特な色気があっていい。
お手伝いの女をもうちょっと掘り下げて欲しかった。

ズーム使いすぎとか終盤のやり過ぎ特殊撮影、バロック音楽、瞽女とヒッピー、夜汽車。

なんだかガチャついた前
>>続きを読む

性愛占星術 SEX味くらべ(1978年製作の映画)

4.0

この一つ前に「女子大生三日三晩汗だらけ」を観たがなんとフィルマークスにデータ登録されてない。

同じ山本晋也が脚本書いたこちらを続けて鑑賞。ちょうど一年前に渋谷シネマヴェーラのロマポ特集でかかっていた
>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.8

歌と踊りと超暴力(ultra-violence)。
暴力シーンが完全にダンスのような、しなやかでスピード感あるコリオグラフィー。

前半に比べて後半の展開は予定調和感あるけどそれでも三時間飽きることな
>>続きを読む

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

4.6

孤独な負け犬中高年が死に向き合う。
こういうの若い時に見てもピンとこなかったが、身につまされる。

しかし当時カウリスマキまだ33にしてこの老生した感覚。カラー使いがビビッドだが全く瑞々しさはなく、鬱
>>続きを読む

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

5.0

ゴダール死去から一月。
ゴダール作品をなるべく時系列順に見かえしていくことにした。

いきなりだが長編処女作がなんだかんだ1番好きかもしれない。みずみずしくて、野心的で、難解さがない。

直裁的だけど
>>続きを読む

ハンガー(1983年製作の映画)

3.2

トニー・スコットがトップガンでブレイクする前に取った作品。

デヴィッド・ボウイ、カトリーヌ・ドヌーブ、スーザン・サランドン豪華共演。

デヴィッドが老いていくシーンの痛ましさはすごい。老いと死、孤独
>>続きを読む

風花 kaza-hana(2000年製作の映画)

3.8

前半すごく面白くて途中から中弛みを若干感じどこに持っていきたいのか分からなくなったけど、最後で盛り返す面白さ。

主役の二人を安易に結びつけたりラブシーンを入れないところがいい。ラブホテルにも通じる即
>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

2.5

冒頭面白くなりそうだっただけに、期待外れ感が強い。
殺人まで尺の半分以上引っ張る割にこれか、という肩透かしと、プロットを幻視だけでつなぐ無理矢理さ。

ヒロインが可愛いから見れたが(しかしそれだけじゃ
>>続きを読む

夏の庭 The Friends(1994年製作の映画)

3.8

台風の季節に観たい映画No1は台風クラブだけど、U-Nextで視聴期間が終わる相米作品を消化。

色黒、メガネ、ふとっちょ少年トリオってズッコケ三人組みたいだが、メガネがいちばんイキがいいのが相違点。
>>続きを読む

お引越し(1993年製作の映画)

3.6

最初の三角形のダイニングテーブル。
なんだかアンバランスでいびつで、その後の家族の不協和音を暗示する。

中盤のアルコールランプからの、田畑智子のほとばしる怒り、やりきれない不満。
同じぐらいの年頃だ
>>続きを読む

地獄の門(1980年製作の映画)

3.4

プロット読んで、どうせビヨンドと同じなんだろと分かりつつも、ゴア描写求めてつい観てしまう。

大体同じ。作品総体としてはビヨンド、人体破壊の悪趣味さはこっち。

あとはエンディング。似てるけどちょっと
>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

馬とチンパンジーとUFOをどうやってつなげるんだろう、と推理力を働かせながら130分超。

示されたつながりに必ずしも納得しないけど、UFOの見方は新しいかもしれない。

ジョーダン・ピールは、過去に
>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.5

冒頭はちょっと嫌な予感がしたというか、日本に寄せつつ日本でないナニカ感、もしくはAIに描かせた日本感が充満。

その不気味な谷もいつのまにか自然と超えてこの作品の独特の世界観が好きになっていく。

>>続きを読む

野獣死すべし(1980年製作の映画)

3.3

シェリーロとマルセイリーズの区別がつかず、個人的に混乱するも、脚本は悪くない。

もう少しツイスト効いてればと思うが、独自のゴア描写で補ってあまりある。

間伸びしたファンク音楽が惜しい。

刑事の名
>>続きを読む

4匹の蝿(1971年製作の映画)

3.4

冒頭のハプニング殺人から最後の種明かしを紡ぐ糸はかなり弱く、納得感にかけ、不条理感すらあるが、その不条理さが恐怖倍加装置になるのがアルジェントの魅力でもある。

スローモーションのカークラッシュは素晴
>>続きを読む