LudovicoMedさんの映画レビュー・感想・評価

LudovicoMed

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胸騒ぎ(2022年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

《実はちょっとシャマランぽい? そしてあるタブーをぶち込んだことによる珍作ホラー》

予告編もノーチェックでなにも知らないデンマーク/オランダのホラーを観に行った。その姿勢が吉と出たようでこれが超びっ
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水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)

1.4

《青春の味の無さ考察にもいまひとつ》

異様にタイトルセンスと山下敦弘監督ものとそれに見合うコンセプトに惹かれて足を運んだ。山下敦弘監督はかれこれ10年以上チェックしてなく、後になって賞賛されてる声を
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

《永遠の贖罪意識、または私は如何にして心配するのを止めて原爆を愛するようになったか》

物議を回避すべくアカデミー賞受賞タイミングで日本でもようやく公開されたノーランの新作。日本国民のトラウマの元凶で
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MONTEREY POP モンタレー・ポップ(2017年製作の映画)

4.3

《これぞ伝説の瞬間!なのに雑なダイジェストすぎてツラい》

かのウッドストックフェスティバルと肩を並べる奇跡のロックフェスがあるならコレだろってくらい全アーティスト優勝すぎてびっくりした。もちろん出演
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.4

《クローンが取って代わった可能性大! 暴力と欲望の通過儀式を経て生まれ変わる悪夢》

ボディホラーの帝王デヴィッドクローネンバーグの息子ブランドン監督の新作がディープパープルのアルバムみたいなポスター
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

1.4

《大味軽快のノリだけじゃ擁護できないワーストバスターズ》

実はひそかに楽しみにしていた『ゴーストバスターズアフターライフ』の直近の続編が公開した。旧シリーズに関してはグダグダな欠点も踏まえつつあの時
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.6

《音のアトラクション!振動で浴びるDUNEの世界》

アレハンドロホドロフスキーが根を上げデヴィッドリンチが大スベリした、いわゆる映像化不可能案件を果敢に挑んだドゥニヴィルヌーヴだが、そもそも無謀な企
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悪魔のシスター デジタルリマスター版(1973年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

《被害者〜目撃者、当事者目線の共有が限界に達した時、、、》

ブライアンデパルマのメジャー進出となった『悪魔のシスター』がリバイバルで公開された。昔観た時は技巧的なわざとらしさが好きじゃなかったが私に
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

《30年もの難産の果てに見たビクトルエリセの自己実現》

映画史には度々タイミングの悩み/めぐみという事象がありますが、様々な映画作家はことごとく予測不能な動きを見せ如何に映画の出会いが大事かと痛感す
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エル・スール(1982年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

《忘れ難いノスタルジーに潜む違和感》

10年に一本単位の映画作家ビクトルエリセが今年30年の時を経て新作がやってきた。まさにミニシアターへハレー彗星が近づいているこのムードにあやかって過去のエリセ映
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

1.4

《天才の苦悩を庶民的な痴情のもつれに踏襲》

第96回アカデミー賞にて作品賞含む7ノミネートを果たしたNetflixのブラッドリークーパー映画。未だネット配信映画は作品賞の前例がないにも関わらず毎年獲
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バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

《神よりドラッグとギャンブルにしか縋れなかった暴走刑事》

アベルフェラーラ版バッドルーテナントがリバイバル公開された。本作はのちにヴェルナーヘルツォークの手でリメイクされ、いつものニコラス刑事バカ映
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.2

《博士の異常な愛情によって蘇った怪物が人間性への自立を求め世界をフィールドワーク》

ヨルゴスランティモスの新作がヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を獲りアカデミー賞において断固たる二番手成績を維持する対
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

《真実は藪の中を法廷は解剖しようとするが、、》

去年のパルムドール受賞作が『ファーゴ』を思わすポスターアートで日本公開された。今回はどストレートなミステリー案件でアカデミー賞でもカンヌ枠として作品賞
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

《今度のアリアスターは目指せポストデヴィッドリンチmeets.フロイト夢判断から奇想する家族の束縛》

前作『ミッドサマー』がここ日本では予想外のヒットを飛ばし映画ファン以外の層にもA24、アリアスタ
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

1.2

このレビューはネタバレを含みます

《ちょっと何言ってるか分からなかったっす》

巷でチマチマ話題を聞く正体不明のホラー映画。タイトルや予告じゃどんなタイプの作品か全く想像がつかないこともあり非常に楽しみであった。
本作は2021年に新
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二人静か(2023年製作の映画)

3.3

《性欲事情による自身欠如をまさぐったセンシティブな夫婦の悩み》

上映後に坂本監督、脚本家の中野さんが舞台挨拶に訪れ、なんとミニシアター支配人の計らいで彼らと観客数名の飲みの会に参加させていただけまし
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.6

《IMAXのド迫力で浴びる伝説のライブ、、最強の贅沢だった》

『アメリカンユートピア』の爆誕で再評価が高まったトーキングヘッズ時代のライブ映画が今度はA24の提供で4K神環境で全国の映画館に放たれた
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ほかげ(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

《想像を絶するトラウマを負った者は想像を絶する存在と化す》

衝撃の戦場描写で一躍話題となった『野火』の塚本晋也が続く戦争を題材とした3つ目の最新作。塚本晋也といえば俳優としても映画でちょくちょく見か
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

《ケリーライカート産失われたアメリカ史の夢は癒しのキャンプ映画でもあった》

待望のケリーライカート新作が日本で封切られた。と言ってももう3年前の作品となり同監督は2年前のリバイバル上映で紹介されて以
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.2

《画面が2つに割れた瞬間、親密な夫婦の心を徐々に離してく最悪のスプリットスクリーン》

『CLIMAX』以降コンスタントに作品を制作するようになってきたギャスパーノエ。タイトルと噂は何年か前から知って
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サン・セバスチャンへ、ようこそ(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

《フェリーニ、ベルイマン映画と自問自答するシネフィルオジサン》

ウディアレン作品を映画館で観たのは初めてだったくらい同監督には特に思い入れがない。なんの変わり映えもなくいつものウディアレン映画か、と
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エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

1.8

《最強軍団にも世代交代の時が、でも今日じゃない、ってか?》

野郎どもが10年ぶりに集結。早いものでそんな経つか、つい最近の映画だった感覚のせいかなんの疑いもなくいつもの祭り気分で観に行ったら非常に侘
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

1.3

《もう何を観ても驚けない飽和状態》

紆余曲折あったが無事?しれっと最終回を迎えましたDCEU。もう思い残すことはないというか食傷気味なので、仕方のない潮時だ。
そんな本作、いわゆるスペースオペラ枠組
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サンクスギビング(2023年製作の映画)

4.0

《社会派なサブプロットがなくともホラーは十分面白くなる》

グロテスクホラーの名匠イーライロスが久々に原点回帰、血に飢えたホラーファンへの大感謝祭りこと『サンクスギビング』を振る舞ってくれた。本作はタ
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

2.0

《能天気さがあまりに危うい、何者にもなれない者への処方箋》

この度初鑑賞となったティーン映画の名作だが、まず客入りがスゴかった。しかもミニシアターでこんなに大勢の人と観たのは『コワすぎ!』最新作以来
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

《失業者は茨の道を辿りながら、思いがけないロマンスに出会う》

引退を仄めかしていたアキカウリスマキが秋っぽいタイトルの最新作でミニシアターに帰ってきた。彼は労働者や難民といったシビアな問題を扱いつつ
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

2.9

《渋谷区、、トイレの神様現る》

来年のアカデミー国際長編映画賞ノミネーションから日本枠としてエントリーされたことでも話題のヴィムヴェンダース新作。それもトイレ掃除のお仕事映画ということで、まさかの選
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ヘル・レイザー 4Kデジタルリマスター版(1987年製作の映画)

4.1

《あのパズルボックスの玩具超欲しいな》

誰も呼んでないのに「呼ばれて来たぞ」の4Kリバイバル上映だが、私には待ってました案件のカルトホラーという訳でクリスマスイブの夜に観に行ってきたわ。とんだクリス
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栗の森のものがたり(2019年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

《朽ちてく時間に閉じ込められた者は死者と遭遇する夢を見る》

このタイトルからは想像もつかない謎のクラクラ感といい、忘れられない観念的ビジュアルでもって難解げな過去と現在の同化をいとも簡潔に体験させて
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.2

《リドリースコットのカタルシスのない超大作から見る救いようのないこの世の暴力性》

定期的に安定感どころかシネフィルの知的心くすぐる洗練されたハリウッド映画を放つリドリースコット。とにかく衰えが見えず
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エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

《残酷な選択肢を突きつける、エクソシスト変則的続編》

首を長くしてどれだけ待ち続けたことか、やっとこさ公開されました。と、思ってるのは俺ぐらいか?もう2年は前くらいにあの『エクソシスト』がブラムハウ
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(2023年製作の映画)

3.1

《たけし軍団的笑いに乗っ取られたアドリブ無法地帯》

「どうも、ジャニー北野川です」と大胆な風刺発言で会見を沸かせた北野武が『アウトレイジ 最終章』から早6年、久々に映画界に帰ってきた。しかも相当な制
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.1

《もしも殺してくる目的の男とあなたが出会ったならば、?》

毎回、精度の高い映画を放つデヴィッドフィンチャーの最新作が到着した。近年『ゴーンガール』『Mank』ときてますます鬼才の風格強まるフィンチャ
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マーベルズ(2023年製作の映画)

1.5

《ドタバタコメディとして堅実な造りではあるが、、、》

『ガーディアンズオブギャラクシー3』が久々に傑作だったMCUだがフェーズ5は映画世界の拡張に力を入れてる印象がある。スペースオペラとはまた別の角
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悪魔の追跡 4Kデジタル・リマスター版(1975年製作の映画)

3.5

《ラスト20分がスゴイ!VSでも残り1時間が退屈》

このインチキくさい邦題と猥雑な香りからお察しの通り如何にもビデオ店員時代のタランティーノが喜んでそうな、70年代の車モノプログラムピクチャーだ。も
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