OGSさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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音楽(2019年製作の映画)

3.6

すごいノンストレスな作品。
理屈が無いといけないだなんて屁理屈を吹き飛ばしてくれる。
誰かにとって何かを切り拓く作品な気がするし、ただただ何も感じさせないかもしれない。
あっさりした原作が好きだから映
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グリーン・デスティニー(2000年製作の映画)

3.0

個人的にワイヤーアクションが好きじゃないことがよく判った。笑
ただ、こんなロケーションは世界のどこを探してもなかなか無いのではないかと思えるぐらい幻想的だった。
チャンツィイーの若き顔立ちといいアクシ
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.0

自分にとって特別なことって、その時共有していなかった誰かにとっては特別ではない。そんなものはありふれていて、ごくごく普遍的なことだ。
だからこの作品を見ながら自分もある同級生たちとの思い出を思い返しな
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.5

エドガーライトの映像と音楽の構成力に本当惚れ惚れする。でも脚本力が弱くてエンタテイメント映画としての楽しみしか印象が残らない。
脚本は誰かに任せて、職業監督としてさらに飛躍してくんないかなぁ

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.6

3枚の看板と3人の人間を象徴にしているけど、プライバシーのない小さな街でひとつの事件が街全体を包み込むその不穏さとか、コミュニティとしては小さくて差別の文化や属人的な組織で未熟である様とか、3つのフィ>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

3.8

濱口作品に初めてハマった…
会話で物語を成立させられる短編オムニバスのもうちょい見たいって感じる物足りなさと、長編だったら見てられないという間をとる絶妙な塩梅の物語と演出だった

浅草キッド(2021年製作の映画)

3.0

柳楽優弥はとても良かったけど、作品自体はボヘミアンラプソディを観てるようで、フィクションではないからまぁそうなってしまうのかなぁ。街並みとフランス座がいかにもなスタジオセットなのが残念ではあった。
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ダージリン急行(2007年製作の映画)

3.4

ウェスアンダーソンの作品はやっぱり物語がよく分からない。
文化とか言語とかがあまりにも馴染みがなくて、もう少し自分に理解する力があればいいなと本当に思う。
だって、視覚的にとても面白いから。
パンさせ
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街の上で(2019年製作の映画)

3.7

今泉監督作は「愛がなんだ」以降結構見てられない作品ばかりで、1年に何本も撮る映画監督がどんどん駄作を世に送るレールに乗ってしまったかと思ったが、とんでもない。とても面白かった。

下北沢を映画的に加工
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

3.3

「ロボコン」もそうだけど、古厩監督ってプレイヤーが少ない部活動にスポットライトを当てて青春映画として仕上げるの上手だなぁ。

いつかギラギラする日(1992年製作の映画)

4.0

すっごい面白くて、すっごいくだらない!とにかく魅力的!
木村一八、荻野目慶子の映画だなぁと感じ始めるところで、とんでもない形相でショーケンが現れる。笑
本人たちはいたって本気なんだけど、最後の見せ場は
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横道世之介(2013年製作の映画)

3.7

誰かの記憶に残る人生をおくろう、と思わせてくれるかけがえの無い作品。
特別でない物語を唯一無二に仕上げることができる沖田監督は本当に凄い。

さよならくちびる(2019年製作の映画)

3.3

音楽と映画をいかにして表現に落とし込むかというのは題材として本当に難しいことだと思う。
まず、映画のオリジナルの劇中歌がダサく聴こえてしまうのは、音楽とはフォーマットが異なるんだから仕方がないことだと
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

4.0

セクシャルマイノリティや人種差別、貧困やスクールカーストの最下層といった社会への生きづらさを感じている人たちの個性と、その個性が属する共同体が孕むヒエラルキーやレイシズムなどが描かれた一定の評価を受け>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.3

文化が違いすぎて題材への理解が及ばないことが多いけど、その分からないことを肯定的に受け入れ合う文化はアメリカがはるかに発展していることはよく分かった。
ただ、個性の描き方も、友情や青春の描き方も総じて
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.8

こうゆう映画を作りたいクリエイターが世の中にどれほどいるか…ただ、そこには様々な障壁があるはず。
そんな事情に阻まれずに突き進んだ人達の結晶。

映画が好きな人にはたまらない作品だと思うし、今の時代に
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.0

森山未來の映画。あとは全員モブ。
森山未來が素晴らしい芝居で引っ張っていってくれてるけど、周囲との出来事が彼を彼たらしめたのかという視点で見るとちょっと物足りない。

でも割り切るのが下手くそな男の性
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サウダーヂ(2011年製作の映画)

3.8

地に足ついた現実の描かれ方をしている物語は、映画の世界だから許される希望が用意されていない。
ただ、日常に対して簡単に拭いされない苛立ちを抱いている自分と同じ想いを持って生きている人たちが、この国を見
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.4

グロテスクな局面で白夜、白い衣装、花々で彩られていた爽快感とのギャップがとても不思議な体験だった。
前半のカット割も面白いものがいくつかあり、どうやって決めたのかもとても気になる。

ただ、前半は闇夜
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百万円と苦虫女(2008年製作の映画)

3.3

蒼井優がヒロインだからとかではなく、他のキャストでは成り立たない魅力を放っていて、いかに映画はキャスティングが重要なのかを思い知らされた。

物語自体に抑揚がないけど、ふと我に返れば、自分の人生もそん
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ハッピー フィート(2006年製作の映画)

2.5

最近タフな映画ばかり見てたから箸休めに。
内容はさておき(笑)、ハリウッドって金あるなぁ・・・

ところで、何歳ぐらいの子どもが見るべきなんだ???
差別に環境問題に、劇中歌はプリンスの主題歌含めて大
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

3.7

都合の悪いこと、理解できないこと、欺瞞に満ちたことから目を背け続ける社会を、縮図にしてスクリーンに押し込めると、ずーっと気持ち悪い感情に満たされた作品になるのね。
ずっと倫理のハンマーでぶっ叩かれてい
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くれなずめ(2021年製作の映画)

3.2

最初の60分は結構好き。物語に力が宿っていた。
ラスト30分で好みが別れると思うけど、個人的にはあーあ。。。って感じちゃった。
まさに心臓に届くまでに血管が繋がりきっていなかったような感覚。

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)

4.0

映画の底力に圧倒される。アートなのか、記録なのか、エンタテイメントなのか。通ずる点はそこに人間があるということ。

コロナウイルスによる現代とそう遠くない印象を感じるのはなぜだろう。
これほどまでに分
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.8

男の勝手なイメージではなく、しっかりと女性が描かれていた。
歴史や社会や仕組みによって圧迫された女性の窮屈さ、それは標語ばかりが先行して実情の伴わない日本にとってもかなり根が深い。
だからこそらジェン
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桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.3

ヒエラルキーも、そこに存在するモブキャラも没個性で分かりやすく描かれすぎていて淡白な印象。芯を食ってないなぁと思っちゃった。どうして映画部を惨めったらしく描きたがるんだろう。

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

3.3

「牯嶺街少年殺人事件」でも感じたことなんだけど、大人の言葉よりも子供の言葉が胸に突き刺さる。

仕事へ誇りがあるように見せつつただプライベートの価値観が通ずるだけのステークホルダーに振り回されたり、妻
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子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

3.8

田島列島の原作がとにかく素晴らしいのは言うまでもなく、その世界観を損なわない沖田監督の手腕が見事。

子供の成長はあっという間で大人の想像を超えていく。でも子供は子供。大人が子供のために出来ることは沢
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仁義なき戦い 完結篇(1974年製作の映画)

3.5

社会の切り取り方をヤクザの生き死にと共に語り継いだ見事なシリーズだった。
北大路欣也も松方弘樹も梅宮辰夫も何度も出てきては死線に立たされ、菅原文太は義理の元に去り、金子信雄は仁義とはかけ離れた処世術で
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仁義なき戦い 頂上作戦(1974年製作の映画)

3.3

シリーズものにありがちな尻すぼみ。
この物語が無いと完結篇に繋がらなかったと信じたい。

梅宮辰夫と松方弘樹が改めて戻ってきてくれたことは嬉しい。昭和ではこんなキャスティングがありだったのね…

仁義なき戦い 代理戦争(1973年製作の映画)

3.5

激動の社会の変化を捉えている。
人間の憎いほどの二面性と、置いてかれた人間との皮肉。物語を重ねるごとに面白く感じる。深作欣二すごいや。

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

3.7

一作目に比べて人間模様に深みが出て面白さが跳ね上がった。菅原文太、千葉真一、北大路欣也…今はこんな映画を撮ろうにもキャスト揃わないよなぁ…

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

3.5

後世のヤクザ映画に与えたものが多いことをよく知れた。
昭和の俳優と令和の俳優はどうしてこうも存在感が違うんだろうか。。。

夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.5

夢を与えてるという意味合いと、夢を切り売りして失っていくという意味合い。上手なタイトルつけるなぁ。
結婚を夢見ている人へも、夢を持たずにパートナーに依存する人へも、気持ち良いぐらいぶん殴ってくれていて
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家族ゲーム(1983年製作の映画)

3.6

風刺がきいててとても面白い。
家族という理ゆえに許されている不可解なルールが、ひとつ外のきっかけが入り込むことによって翻弄され崩れていく。ただそこに再生の可能性を描いたことが希望を持てる。
食卓のシー
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