佐藤伸治という一個人とフィッシュマンズというバンドの歴史の軋み。一所に居られないひと。忌野清志郎からの影響。ワイキキビーチ/ハワイスタジオ。HONZIというプレイヤー。
彼岸的な魅力を湛えた存在を此岸>>続きを読む
世紀末。結末から遡る構成(「編集」を見せるスタイル、パートで映写技師、「煙草の焦げ跡」でフィルムを切り貼り、薄っぺらさとサイバーパンク感、Wachowskis《マトリックス》《V for Vendet>>続きを読む
島原という土地柄ゆえの、京言葉に廓言葉、久我美子(オードリー!)の品のよい女性語の響き。岡本喜八《結婚のすべて》が雪村いづみの歯切れの良い発声によってジャズ的な小気味よいリズムを生んでいたのに対して、>>続きを読む
ドローン時代の山水映画。川は流れ人は生きる。
広大な風景を広大に収めて時に視覚的に語らせる画は贅沢なものだけど、うーん。物語ることと風景の関係、風景の中に点在する山水画的な人の生と、映画という形式の>>続きを読む
パーカッシブでコンセプチュアルなバンドもダンスも素晴らしいの一言で、ショーとしての抜群の完成度をスパイク・リーの(撮影監督はエレン・クラス)カメラがばっちり収めていて、それだけで拍手。
さらに、この>>続きを読む
ほとんど完璧、と言いたい喜劇。雪村いづみの日本人(開音節である日本語)離れしたキレの良い(閉音節的な?)口調や、(動きの近傍性によってシーンを繋ぐ)マッチカットの多用などを基調に造り上げられたリズムの>>続きを読む
初めて劇場で観た。カメラと編集によって造られる異様な空間性、カラーと白黒の併用、温度を感じさせない青っぽい色調、居るはずのないものが確かにそこにいる、という幽霊性。映画という不気味なものの特質を目一杯>>続きを読む
赤とアップ、生理の肌を逆撫でしてくるけど拒絶まではいかなく美しくもある感じが絶妙でよかった、like a 百閒のホラー
奇作である。“Occupied Japan”を背景として撮られた最高のコメディじゃないか。「喧嘩好きの荒くれヤクザたちが、戦後民主主義ブームの影響で、暴力抗争の替りに野球で勝負をつける」という粗筋ーー>>続きを読む
《モード家の一夜》と二本立て。子供と家庭教師の二人芝居。共犯者。分数の割り算、作文日記、手続きと理解、机の下で脱がれるハイヒール。
確率論と運命、信仰と恋愛、パスカルの賭け、レオニード・コーガンーーーしかし一種辟易とさせられるお喋りや“趣味”の内容はほとんどどうでもよく、適切な距離とその変化を映し出すカメラさえあれば映画は十二分に>>続きを読む
“trainspotting”。テレビっぽさが強い(だからこその固定観念に囚われないカメラとも言える)けど、走るシーンがいい映画は大体いい。Iggy Pop「Lust for life」のドラムとギタ>>続きを読む
(映画の感想ではなく触発された所感として)
親密さ、と表裏一体の暴力についてずっと考えている。
意図的に振るわれるだけが暴力的な加害なのではなく、相手の意志や表明を尊重すること、だけでも暴力を防ぐこと>>続きを読む
Unforgiven。泥に塗れ、銃を外し、馬に嫌われ、酒は飲まず、女に縁がない。“DEDICATED TO SERGIO AND DON”の献辞で終わるのが皮肉に感じるほどの、西部劇の典型を覆す西部劇>>続きを読む
クリント・イーストウッドとジュール・ヴェルヌ、二つの名に託されたもの。エメット・ブラウン(とアメリカ)のロマン。西部劇というアメリカの神話と活劇的魅力。馬と汽車と銃と酒場と恋。物理の前提であり帰結でも>>続きを読む
“2015年”のイメージ、4年前の前作のなぞり(当時はおさらいの意味もあったのかしら)など、いま観直すと歴史的にも手法的にも古びてしまった部分が多く、不利な部分が多い続編という印象。魅力的な細部がない>>続きを読む
ダンスパーティーも落雷もクリアして、1985年への時間跳躍を成功させたあと、尻餅をついて驚愕の表情を見せてから、道路に残された二本の火柱の間を、ドクは片手を上げて小走りに、何が起きたかを自分の眼で確か>>続きを読む
出版業界が舞台ということで。緊張感を持続させていて娯楽作品としてちゃんと面白かったけど、ちょっと面白すぎた、途中から出版にまつわるドラマというよりは、ベンチャー的なエンターテイメントにだいぶ寄っていっ>>続きを読む
なんてお茶目な映画…《アパートの鍵貸します》がオールタイムベスト級に好きなのでビリーワイルダー&IALダイヤモンドの脚本、ジャックレモン&シャーリーマクレーンの座組で嫌いな訳はなかった、アパートの方が>>続きを読む