せんきちさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

せんきち

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バニシング/ダーティ・デカまかりとおる!(1976年製作の映画)

3.3

やけくそな邦題に騙されず観て欲しい。まあ騙されるのだが。

特捜班のイケメン刑事2人がマフィアを追い詰める定番の刑事ものなのだが、特筆すべきは主人公2人のモラルのなさ。

ほとんどの容疑者を逮捕しない
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EXIT(2019年製作の映画)

3.7

傑作ではないが大変面白い佳作。



主人公ヨンナム(チョ・ジョンソク)は就職に失敗し就職浪人3年目。実家にいるのも辛いので暇をみては近所の公園で大学時代に山岳部で会得したフリークライミングの練習をす
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いろはにほへと(1960年製作の映画)

3.9

新文芸坐にて。傑作。


保全経済会事件(1953)をモデルにしたサスペンス映画。1960年公開。


貧困層を救うため投資経済会を立ち上げる天野(佐田啓二)と投資経済会を投資詐欺ではないかと疑い内偵
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惡の華(2019年製作の映画)

3.8


押見修造の原作マンガは未読だが面白い。


鬱屈した青春もの。本編で何度も「変態」という言葉が出てくるが大した変態ではない。確かに玉城ティナと伊藤健太郎はSM的主従関係になるけど、変態性は感じない。
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.2

Netflixにて。『ジョーカー』を観て元ネタを再見しようと。



20数年ぶりに視聴したが自分がこの映画を全く理解してないことを理解した。


粗筋だけ読んでも本作は何も理解できない。映像で見れば
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.1


金獅子賞とったり評価が激高な本作。自分に刺さりはしなかったが面白い。ただ、これはバットマンの悪役ジョーカーの起源を描いた作品ではない。理由は後述。



脳に疾患があり発作的に笑ってしまう芸人志望の
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

監督が山崎貴なのに面白い!山崎貴に何があったのかと思う程に!




欧米列強との対立を深め孤立していく日本。アメリカとの戦争が叫ばれる中、海軍で最大級の戦艦建造が計画される。「これからの戦争は空母が
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待ちきれなくて…(1998年製作の映画)

3.7

Netflixにて発見。


とてもじゃないが面白そうにみえない邦題(原題「Can't Hardly Wait」)に反しなんと面白い!


ロサンゼルスのある高校の卒業パーティー。プロムキングとクィー
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空母いぶき(2019年製作の映画)

3.5


力作。日本にしか作れない戦争回避映画。


新興の東亜連合により初島が占領。続々と出現する東亜連合の戦闘機、潜水艦、駆逐艦。戦争を回避すべく戦闘に突入する自衛隊の苦闘を描く。



ネットで公開前か
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ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

4.0


ハリウッド超大作なのに大変狂った映画。ゴジラ史でもトップクラスの狂いっぷり。なので大変素晴らしい。



予告ではゴジラ、モスラ、ラドン、キングキドラが目覚め世界を蹂躙する中、さまよう親子の姿が描か
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サバハ(2019年製作の映画)

3.9


Netflix提供の韓国映画。これがとんだ拾いもの!傑作!


産まれる時に双子の姉に片足の肉を食いちぎられた妹の独白から物語は始まる。呪われた子と称された姉は小屋に監禁される。とうに死んだと思った
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名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)

3.3


企画は面白いのに出来はいまいち。90年代制作の映画のような雑さ。


ポケモンと人間が共存するライムシティで父の疾走事件を追うことになる主人公と人語を理解出来るピカチュウ。背後にはポケモンを凶暴化さ
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主戦場(2018年製作の映画)

4.5

イメージフォーラムにて連日満席の映画。噂に違わず面白い。


日系アメリカ人ミキ・デザキによる慰安婦問題に関するドキュメンタリー。


日本における慰安婦問題の肯定派、否定派の論客の主張から問題の本質
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パパは奮闘中!(2018年製作の映画)

3.6


あらすじだけ見れば21世紀版『クレイマークレイマー』って思うじゃん。事実ポスター、予告でそう謳ってるし。



序盤では多忙ながら良い父だったオリヴィエの本当の姿が少しづつ剥がれていくのだ。最終的に
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ファースト・マン(2018年製作の映画)

3.6


面白かった。思ってたのと全然違う映画だった。


てっきりニール・アームストロングの伝記映画だと思ったがさにあらず。夫婦がテーマだった。



NASA関係の知識には疎いので相当詳しくやってるんだろ
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金子文子と朴烈/朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト(2017年製作の映画)

4.0

渋谷イメージフォーラムにて。これは面白い。素晴らしい「反日」映画でありラブストーリー。


大正時代に生きたアナーキスト朴烈と金子文子の物語。


「犬ころ」という朴烈の詩に惹かれ同士かつ恋人になる金
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シュガー・ラッシュ:オンライン(2018年製作の映画)

3.8

映画の日なので『シュガー・ラッシュ オンライン』

観てびっくり。ディズニーが20年近くかけて描いてきたフェミニズムを自分で再定義、評価。その上で更に新しい事をしてる。

それが親友に自分と相容れない
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.1


世評に違わずまあ怖いのである。傑作ホラー。

祖母の死をきっかけにある家庭が遭遇する恐怖。

ネタバレ禁止の映画なので、この程度しか書けない。恐ろしさの肝は霊とか死とかそういうことじゃなくて、この映
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恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

4.4

シネマート新宿にて

下記はカナザワ映画祭2014で観た時のもの。



超有名な同名映画のリメイク。オリジナル版は未見だが、これはど傑作!

衝撃を受けると大爆発する大量のニトログリセリンを積んたト
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華氏 119(2018年製作の映画)

3.6

マイケル・ムーア監督のドキュメンタリー。『華氏911』ではとことんブッシュ政権の暗部を追求し批判したが、本作は違う。もちろんトランプ政権は批判する。しかし、それ以上にトランプ政権を産んでしまったリベラ>>続きを読む

恐怖女子高校 暴行リンチ教室(1973年製作の映画)

3.8


東映JUNKフィルムにて。


鈴木則文監督による恐怖女子高校シリーズ第二弾。なんじゃそれと言うなかれ、娯楽の塊、ド傑作。


いきなり不良女子高生のリンチから始まる。相手の胸をさらしカッターで傷つ
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新宿泥棒日記(1969年製作の映画)

2.4

千葉市美術館の特集にて。


大島渚による実験映画。それも大失敗。

1968年、新宿紀伊國屋書店。岡ノ上鳥男 と名のる青年(横尾忠則)は書店員鈴木ウメ子 と呼ばれる女(横山リエ)に万引きを捕らえられ
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オペレーション:レッド・シー(2018年製作の映画)

3.9


凄え!壮絶!観て超疲れる。


中東でテロ組織に拉致された中国邦人救出のため海軍精鋭部隊蛟龍突撃隊が派遣される。

粗筋はスカイハンターと全く同じなのに何故こんなに違うのか。戦時描写が異常な程濃厚な
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スカイハンター空天猎(2017年製作の映画)

3.0


中国空軍全面協力。


中東でテロにあった中国邦人救出のため空軍の精鋭部隊スカイハンターが出動する。


実際の最新鋭機種がどかどか出ており中国の景気良さを実感する。ミリオタではないので兵器に関して
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MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.5


超巨大な古代サメとステイサムが戦うというプロットでバカ映画確定なのだが、筋立てが意外に真面目。


海底の底は底ではなく水温躍層によって更なる海底があるという説を立証するため海底探査をする研究班
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沖縄スパイ戦史(2018年製作の映画)

3.8

ポレポレ東中野にて。大変面白いドキュメンタリー。


沖縄戦と言えば岡本喜八監督の『激動の昭和史 沖縄決戦』が有名だ。滅茶苦茶面白い戦争映画でこれで沖縄戦の概略は理解できる程密度が濃い。が、本作『沖縄
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検察側の罪人(2018年製作の映画)

3.7

面白い...が人を選ぶ作品。


都内で発生した殺人事件。担当するのはエリート検事最上(木村拓哉)と駆け出し検事沖野(二宮和也)。最上は松倉(酒向芳)という男を容疑者として絞り沖野に尋問させていく。松
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

4.2

4DX吹替にて。どうかしてる!


傑作ローグ・ネイションの続編。製作中にシナリオ作ってたらしく筋は滅茶苦茶。意味のないスカイダイビング、素手で触れるプルトニウム、無茶苦茶な爆弾解除条件等々おかしな点
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八つ墓村(1977年製作の映画)

3.4

Netflixで観る。今更ながら初見。ミステリの皮をかぶった怪談もの。渥美清の金田一は事件のトリックも物証もろくに証明せず延々と事件の因縁を語るのである。警官が「物証は?」と聞くと「そんな事より因縁が>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.5


凄い。傑作としか言いようがない。是枝作品の中では一番いい。


東京の片隅でひっそり暮らす血縁関係のない6人の疑似家族の物語。



家族全員が何かしらの軽犯罪をしながら、つつましく、幸せに生活する
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.0


凄え面白い!


40代以上なら皆さんご存知ナンシー・ケリガン襲撃事件の顛末とトーニャ・ハーディングの人生を描く映画。


当時稀代の悪役として名を馳せたトーニャ・ハーディング。彼女の生い立ちは知ら
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

3.3


スウェーデンのリューベン・オストルンド監督作品。


面白い映画だと思うが好きではない。


優れた映画は開始5分でこの映画がどういう映画なのか説明する。

例えば、『ロッキー』はうだつの上がらない
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レッド・スパロー(2017年製作の映画)

4.0

GWの大作に挟まれ非常に地味ではあるが傑作。


怪我でバレリーナの夢を断たれたドミニカ(ジェニファー・ローレンス)。病気の母を養うため彼女はKGBに務める叔父にスカウトされスパイ養成機関に入所する。
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悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

3.8

チョン・ビョンギル監督。超ド級のアクション映画。


一言でいうなら殺人マシーンスクヒが超殺人マシーンになるまでの話。


冒頭から凄い。敵対組織のやくざ数十名VSスクヒのFPS視点による長回しアクシ
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マンハント(2018年製作の映画)

2.6


『君よ憤怒の河を渉れ』のジョン・ウー監督によるリメイク。日本より中国で大ヒットしたという。オリジナルは未見。


殺人の罪を着せられた弁護士(チャン・ハンユー)と彼を追う刑事(福山雅治)。お互いに対
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.0

傑作。予想外の面白さだった。


ミズーリ州で娘をレイプし殺害された母が3枚の立て看で捜査に動かない地元警察署長を批判する広告を始める。


ここまでの事前情報しか知らないで観たのが幸いした。従って、
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