お花係さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

音楽もの映画によくある「天才はその才能ゆえに理解されがたく、最終的に超次元的になっちゃう」みたいな理解されない前提の物語じゃなくて、最後まで良くも悪くも感情的で俗っぽくさもある「人間」だったケイト・ブ>>続きを読む

プロメア(2019年製作の映画)

3.4

多少の見づらさも含めてガチャガチャよく動くアニメは見応えがあって好きなので楽しめた。
主人公がどんな人間かわかりやすく、彼と敵の物語はシンプルで、余すところなく描かれている。いっぽうでサブキャラクター
>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.1

戯曲を原作とし、映画の自由さをあえて使わずに、息苦しい一室に暮らす心身の不自由な主人公の孤独さと、そこに出入りするごく限られた人間たちの胸の絞まるような会話劇をじっくり見せてもらった。この映画に登場す>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

後日OAされるNHKのドキュメンタリーを見るところまでが本編という感じがする。映画を見た時点では映画への自分なりの答えが出せず、ドキュメンタリーで制作陣の奮闘を確認して、面白さが増して、もう一度見たく>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.5

優しく優れた小品。絵が美しく、少女たちの様子が自然でよい。一歩間違うとチープなファンタジー映画になってしまいそうなところを、(おそらく自然と)回避しており、作家の成熟した視点と観客への信頼を感じる。悲>>続きを読む

映画はアリスから始まった(2018年製作の映画)

4.0

映画を0から1にした偉人なのに、その功績と存在を様々な要因で隠されてしまい奪われてしまったアリスという映像作家のことを知ることができた。彼女が活動した1800年代後期~1900年だい初頭に、まだだれも>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.3

美しい映画だった。特に青が。しかし美しいだけでなく、女性たちは血を流しながら生きていた。LGBTQを題材にした作品といったくくりではなく、ある時代の、そしてどの時代においても存在する「予め定められた人>>続きを読む

グッド・ナース(2022年製作の映画)

3.5

実際に起きた連続殺人を題材にしている。静かな緊張感が続く映像が怖くて美しい。どんな仕事でも「同僚がまさか!」ってことは有り得るけど、それが病院の看護師であれば、だれにとっても怖い話。エディ・レッドメイ>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.9

バスケのルールも知らず、「スラムダンク」になんの思い入れもない私が見に行きました。でもとてもよくできていて、いい時間でした。原作者が監督を務めたからこそなし得た「ホンモノのスラムダンクがこれなんだ」と>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.9

見応えがあった。ドキュメントベースなのに、ずっと心が動いて、意味もなく悔しくて涙が流れた。事件を暴いていく記者たちも被害女性たちも、みんなだれかの娘でみんな娘たちの母親でもあることが、映画の根底に強く>>続きを読む

検察側の罪人(2018年製作の映画)

2.9

原作と脚本の筋立てからすると、もっと面白い映画になりそう。作中で語られることに対して、出演俳優の力量が明らかに不足している気がした。俳優側の「どんなふうに演じたい」という欲求は伝わってくるけど、法曹界>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.3

村上春樹の原作を読んでから見たので、数本の短編のエッセンスを巧みにより合わせた脚本には成程と思って見たけれど、映画そのもののシンプルなメッセージひとつ伝えるためには、いろんな要素をこちゃこちゃ足して3>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

3.5

題材にも興味があり、話題の1作だったので映画館で鑑賞したところ、予想以上に観客(男女比半々くらい)が多かった。私の両サイドは男性で、痛みのあるシーンで口に手を当て息を飲んだり、全身に力を込めたり…それ>>続きを読む

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.4

気分はよくないけど、映画は傷であるべきで、「見応えとはこのこと」と思わされるさすがのラース作品。追う側ではなく、シリアルキラー側が視点&語り手となる映画でチープさが出ないのはさすが。俳優の演技力、それ>>続きを読む

クローブヒッチ・キラー(2018年製作の映画)

3.5

息子が自分の父親をシリアルキラーではないか?と疑念を持ち、調べたり暴いたりしていく…というのは、シリアルキラーものの中でも新たな視点で、それなりに面白かった。淡い色味と見やすくて美しいレイアウトの画面>>続きを読む

ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)

3.5

ドクターストレンジが如何にしてスーパーヒーローになったか、という映画。天才脳神経外科医のカンバーバッチさんが、アジアの秘境で魔法の修行というだけで満足度が高い。ティルダも神秘的で美しい。

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

3.1

DCのスーパーヒーローものを見るのは2作目。「ワンダーウーマン」よりも楽しめた。
スーパーヒーローにも、人間ベース、宇宙人、神話ベース、そして実はただの人間(バットマン!)といろいろいるんだなーという
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落下の王国(2006年製作の映画)

4.2

この御伽噺のような恋物語のような、可愛らしいような、痛々しいような、普遍的な物語を映画にしたことも、その映画のほんの数秒のカットのためにさえ、世界中の美しい景色を撮影しに旅したことも、すべてが美しすぎ>>続きを読む

テッド・バンディ(2019年製作の映画)

2.9

シナリオや演技以前に、映像の風合い事件ものバラエティの再現VTRのように感じた。編集とかレイアウトも、シリアルキラーを扱うには怖さや緊張感に欠けていた気がする。映像が違えば俳優の演技もまったく違って見>>続きを読む

バーバー(2001年製作の映画)

3.6

コーエン兄弟の、人々へのシニカルな目線。主人公は、悪人ではないし、大それた野心を持っていたわけじゃない。だからまさかあんなふうに静かに、人の人生が破滅していくなんて。

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

2.8

映画の好みの違う友人の勧めで見てみましたが、いくらなんでもシナリオが不出来だと思いました。登場人物の行動の起点になるポイントが不明瞭で、気持ち悪さばかりが残りました。この作品、このキャラクターで、もっ>>続きを読む