まさかの2PAC本人によるナレーションだが、しゃべり自体もラップ染みててめちゃくちゃリズミカル。
「なぜ暴力やドラッグをテーマにラップするのか? 肯定しているのか?」と当時かなりバッシングを受け政治>>続きを読む
びっくりするくらい面白く、そして観やすい。弱点らしい弱点がまったく見当たらず、「色褪せぬ名作」とは本作のためにある言葉だとすら思える。唯一の弱点と思える「白黒(モノクロ)」すら、作品に流れるどこかノス>>続きを読む
いや、電話で連絡せえよ!?!?! というツッコミはこの際、横に置いておく。
いちおう現代アレンジされてるはずなのに大仰すぎるシェイクスピア仕込みのセリフまわしに加えて、漫画的・アニメ的・ドラマ的・ソ>>続きを読む
序盤はスローな印象だが、終盤に差し掛かるに連れてぐいぐいぐいぐいと面白くなっていく映画。
言ってしまえば、本作は悪名高き強盗団の頭目、ベン・ウェイド(ラッセル・クロウ)がクライマックスに選ぶ矛盾だら>>続きを読む
これは僕の知識の問題もあるんだろうが、コメディシーンとして大爆笑してしまうシーンもあれば、「なにがおもろいんのかわからない」シーンも多々あった。
メッセージ性が物語の結構を一部食い破ってしまっている>>続きを読む
「すごい」のはわかるんだけど、「おもしろい」かと言われれば、うーんと唸るしかない。
焼き鳥屋のシーンまではのめり込んだのだけど、クジラに呑み込まれてからはちょっとついていけなかった……。
お盆やすみ、名画座、アニメ映画、夏──これだけで映画本編うんぬんより、もう体験として”勝ってる”感じがある。
「夢」の世界への干渉というモチーフは、クリストファー・ノーランの『インセプション』なんか>>続きを読む
屈強なラッセル・クロウがハンマー片手に悪魔をボコボコにする話かと思えば、意外にもミステリ的な筋立てが光る佳品であった。
悪魔を祓うにはまずその悪魔の「名前」を知らねばならぬ。ということで、アモルト神>>続きを読む
何度も観ている大好きな作品であるものの、「ブラックサレナ」というロボットアニメ史上に残る傑作メカデザインを生み出しておきながら、意外にも戦闘シーンは短めなことにずっと不満を抱いていた。
しかし、名画>>続きを読む
よくネットで「しんちゃんやドラえもんやサザエさんで描かれる"ふつうの家族"が現代では"裕福な家庭"に見えるようになってしまった」みたいな言い回しを見かける。
本作はその手の言説になかば全乗っかりする>>続きを読む
「これは流石にスタントマンやろ」と思ったアクションもパンフレットを見ると、すべてトム・クルーズ本人が演じているという恐怖。
あらゆる危険なアクション・シークエンスを稀代のハリウッドスターがその肉体を>>続きを読む
トム・クルーズの超絶アクションの乱れ打ちに脳がビリビリ痺れた。
旧作の重要キャラもたくさん再登場し、さながら最終回の雰囲気。ここからさらに、「シリーズ最高傑作」と噂の最新作をつくってしまうのだから、>>続きを読む
英米の諜報組織が入り乱れるシリーズのなかでもポリティカル・サスペンス色の強い1本。
さらにレベッカ・ファーガソン演じるイルサ・ファウストの峰不二子的な動きとも相まって、物語の複雑性はかなり増している>>続きを読む
旅先のミニシアターでちょうど上映してたから何気なく鑑賞したが、むむむこれは思わぬ伏兵。
いわゆる「アル中もの」とでも言おうか、かつて宝くじで高額当選するも酒ですべてを溶かしてしまったシングルマザー・>>続きを読む
めちゃくちゃおもしろくてびっくりする。
1950年代のロサンゼルスを舞台に、「警察組織の腐敗」を描くのは、その反対にある「正義」の在り方を見つめるため。
同僚刑事の告発さえ厭わない正義感マックスの>>続きを読む
ナンバリングが取れた本作からグッとスケール感がアップし、現代水準のブロックバスター・アクション映画の様相を呈しはじめる。
もはやお話がどうとかの次元を超越して「トムクルーズの頑張り」を愛でるゾーンに>>続きを読む
内容うんぬんの前に「事前に一切情報を明かさない」という宣伝手法は、「ほー、よっぽど自信があるんどすなあ(京都人)」とこちら側のハードルが無限に上がってしまう(期待感が増すとも言えるが)リスクがあるなあ>>続きを読む
『レッド・ロケット』でショーン・ベイカー監督に興味を持ち、『フロリダ・プロジェクト』で完全にやられ、本作にたどり着いた。やはりショーン・ベイカーの映画はおもしろい。
トランスジェンダーに関する画期的>>続きを読む
前作の「変装万能主義」への反省からか、本作はぐっとリアリティが増して(リアルであるということではない)、全体的にシリアスな仕上がりとなっている。
他人の顔をそっくりそのまま再現できるマスクも、
他人>>続きを読む
1作目とはテイストが異なり、だいぶ”バカ映画”よりになったが、これはこれで大いにアリ。
変装が万能すぎる、セックスまでのスピード感がまんま島耕作、スリが得意な女泥棒という”美味しい”設定が死んでる、>>続きを読む
前作が「ファーストコンタクトものSF」かと思えば、今作は「タイムトラベルものSF」だった。考えてみれば、インディ・ジョーンズってめちゃくちゃ便利な設定だし、フィナーレなんて寂しいこと言わず、ハリソン・>>続きを読む
公開当時に劇場鑑賞以来の鑑賞。
評価についてはまちまちで「過去3作より大きく劣る」といったところだが、いま見返すとなんのかんの"愛すべきバカ映画"くらいの評価に落ち着いていると思う。
まあなんとい>>続きを読む
恥ずかしながら北野武映画は初見。「こんなに怖いんか……!」と驚愕した。徹底的に強調されるのは瞬間的・衝動的暴力の発露と、それと対比してビビッドに映し出される沖縄の海の青、月の蒼、花の赤、そして血の紅の>>続きを読む
「愛情」とも「友情」とも「共感」とも取れる仄かなクィア的な感情を決してわかりやすく明示することなく、曖昧なまま切り取ってみせた映画。
男性と男性、
英国軍人と日本軍人、
捕虜と看守、
という太平洋>>続きを読む
とにもかくにも、ショーン・コネリー演ずるインディの父親のキャラが良すぎる。とぼけたキュートさにやられ、彼と一挙手一投足を夢中で追いかけてしまった。
フリ→オチ形式のコメディシーンの連続も心地よく、そ>>続きを読む
「ウィスキー」と「ジャズ」と「中折れ帽」だけではいいハードボイルドにならないことを示す好例。
レイモンド・チャンドラーが生み出した探偵、フィリップ・マーロウのファンとして、上映中、「マーロウものの魅>>続きを読む
1回目の鑑賞は「おもしろいが、退屈な場面も多々ある映画」という感想だったが、
2回目の鑑賞では「今年度ベストクラス」に評価がジャンプアップ。
本作はその構成上、「振り返る」「思い出す」という行為自体>>続きを読む
舞台はフロリダ。ディズニー・ワールド至近の安モーテルで暮らすシングルマザー・ヘイリーと娘・ムーニーの物語。世界最大の”夢の国”のすぐそばでその日暮らしの人びとのシビアすぎる”現実”の生活が展開される。>>続きを読む
「女優に12歳の少女のフリをさせて、ウェブ上の男たちとコンタクトをとる」というドキュメンタリーとしての撮影方法がまず凄いが、何より連絡をとって早々に「胸を見せてくれ」と言ってきたり、自慰行為を見せつけ>>続きを読む
前作がアニメーション表現としては「革新」だったとすれば、本作は「前衛」そのもの。
"何がどうなってるかわからんがなんか凄え"映像美が140分眼前で展開される。「映画を観る」ということの原初的な快感に>>続きを読む
いま観ると「インドをなんだと思ってるんだ」という描写だらけだし、虫だらけ死体だらけグロだらけの"悪趣味描写"のオンパレードだし、ヒロインはキャーキャー叫んでるだけでほとんどなんの役にも立たないしで、「>>続きを読む
超常的な存在であることが示唆される流れ者のガンマンという設定は同じくイーストウッド監督作品である『荒野のストレンジャー』と共通するところだが、こちらのほうが勧善懲悪で観やすい印象。
ロシア・ソ連を一方的に「悪党」として描くのはヒーロー映画としてちょっと無邪気すぎるだろというツッコミを最初に入れておく。たしかにスーパーガールを監禁してはいたけど、バッドマンにボコボコにされる(たぶん>>続きを読む
ポスターに「獅子舞バトル・アクション・エンターテイメント!」って書いてて、「なんじゃそれ」と思ったんですけど、すみません、おっしゃる通りでした。
アクロバット、曲芸、演舞的な要素のある「獅子舞競技」>>続きを読む
ポリコレだなんだと場外乱闘に晒されているきらいのある本作だが、そんなことはすべてハリー・ベイリー演じるアリエルが歌声一発で吹き飛ばしてくれるので心配しなくてよろしい。
アニメ映画版を超える傑作だと思>>続きを読む
冒頭からヤクザが対立組織の人間に豚の糞を食わせるシーンを"排泄"からじっくり見せるあたり、本作が生温い邦画大作とは心構えから違うことを警告してるようで、邪悪な痛快さすら感じる。
実際に、全編を貫く暴>>続きを読む