ダイアンさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ダイアン

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ラビリンス/魔王の迷宮(1986年製作の映画)

3.0

監督は「セサミストリート」のジムヘンソン、製作にルーカス、主演にジェニファーコネリーとボウイ。二人以外はすべてマペットを使うというもう二度と叶わないであろうダークファンタジーの金字塔だ。
公開の198
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シャイニング(1980年製作の映画)

3.5

もはや数えきれないオマージュと逸話を残しすぎているので何を書いていいのか。

今でこそOSMOなどで一般の人でも使えるようになったステディカムだが、当時は開発されたばかり。すぐに実用して新しい演出にし
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FISHPEOPLE -海が変えた人生についての映画-(2017年製作の映画)

4.0

下書きしておいた感想がいつのまにか消えていたので端的に。

パタゴニアの製作、キースマロイが監督はもう鉄板チームだし、例に漏れず、海に生きる人々の暮らしを美しい映像でよく描いていた。撮影機材の進化は特
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スノーデン(2016年製作の映画)

3.0

「シチズンフォー」を既に観ていたので入りやすかったし、あのドキュメンタリーとは違って29歳の青年の話としてに観れる。多分互いに補完しあう映画である(こっちがあとに作られたけど)と意識しているだろう。>>続きを読む

50/50 フィフティ・フィフティ(2011年製作の映画)

2.5

日常で出会う欧米人はどこか大人っぽい。日本人が幼く見られがちなのか、向こうが老けやすいのか(ちなみに俺は海外の友人に「見た目相応の歳だね」と言われて意外と複雑な気持ちになった)。一方で早く大人になるこ>>続きを読む

小さいおうち(2013年製作の映画)

3.0

羨ましいなと、同時に、寂しいなと思う。

物語は二重に過去を振り返るのだが、話の肝になるのは妻夫木聡演じる孫が書かせる祖母の自叙伝だ。本人は当初乗り気ではなかったのだが、孫のお願いは断り難いのか、それ
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.8

映画への愛、モノづくりへの愛をそのまま作品にする。素晴らしい脚本とアイデアとユーモアとともに。それは現実として池袋シネマロサは上映3時間前にチケットが売り切れ、満員の座席はまさに外国かのようにみんなが>>続きを読む

縄文にハマる人々(2018年製作の映画)

4.0

観始めると、なんだかテレビ番組みたいな映画か?という印象。いま密かな縄文ブーム、一体なぜ人々はハマる?みたいな。なんかありそうだ。専門家とかにインタビューしたりなんかりして。
そして実際そういう映画だ
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.0

ストーリーではなく、ギレルモデルトロが撮りたい映像が先にあった、という印象。怪物特撮モノの恋愛をどうしても撮りたかったという気持ちが走りまくってた。

脚本は中々厳しく、明確に主義や善悪を分けようとす
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.0

なにしろ設定が面白い。3枚の広告を巡って展開する善悪の境界を問う物語なんて聞いたことない。
前半はそのモチベーションで観ていけるのだけど、2時間を通してエネルギーになっているのは多分ユーモアだ。かなり
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デトロイト(2017年製作の映画)

3.5

「黒人の暴動はいつになったら止むんだ?」と白人の市警や軍が温和な黒人に質問する。「わからない」と答える。それはそうだ。わかるわけがない。彼らは暴動の主たる参加者ではないのだから。
それくらいに当時の両
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私はあなたのニグロではない(2016年製作の映画)

3.3

ドキュメンタリーを観るとき、いつもセットで手法に注目してしまう。決められた台本を元に役者が演じるのとは違う物語を、どのように紡いでいくのか。ルールは「フィクションでないこと」だけ。だから手法は本当はと>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.6

ティモシーシャラメ、アーミーハマーがとにかく良い。登場人物の魅力だけで2時間が観れてしまうような作品で、それはすごく幸せなことだと思う。
カメラワークも映画のスタイルに合ってた。手持ちが多く、落ち着き
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.5

テイラーシェリダンが、辺境で司法や権力の届かないところで生きる人を描き続けている。「ボーダーライン」も「最後の追跡」も社会問題といえばそうだが、そんな“ソーシャル”な作品ではない。共通するのは絶対的な>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

5.0

一番好きな映画監督だから、贔屓たっぷりなのは仕方ない。パロムドール受賞以降、あらゆる前情報をシャットアウトして観た。できうる限り純粋な気持ちで、と思ったけど開始10分くらいでもう愛が溢れてしまった。>>続きを読む

最後の追跡(2016年製作の映画)

3.5

テキサスの現代版西部劇。先住民、石油採掘、自警団、銃社会、貧困などがよくわかる。広大な土地がありながら、完全に外の世界と断絶した社会。閉じているし、救いもないし、そもそもここではないどこか、という思考>>続きを読む

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

4.5

これぞ是枝イズム。この脚本を自分で書いてしまえるのは凄い。著書にもあったと思うけど、ご自身の親を亡くした経験を元に作ったよう。やっぱり映画はジブンゴトだ。
お盆のたった1日の話に「伝えたいのに、いつも
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三度目の殺人(2017年製作の映画)

2.0

「万引き家族」が楽しみすぎる是枝ファンだけど、正直中々入っていけなかった。
なぜか。ひとつに海外からの「Koreeda movie」の眼差しを意識しすぎていないか。カンヌやベネチアに合わせて映画を撮り
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ミスティック・リバー(2003年製作の映画)

3.0

キャスト豪華すぎ。ティムロビンスは罪なき罪で裁かれがち。ショーンペンほんと前科者の役が上手い。背中の十字の入れ墨、デイブを連れ去った男も十字の指輪。明らかに閉じた労働階級社会とキリスト教の関係を暗喩し>>続きを読む

全身小説家(1994年製作の映画)

2.5

割とスタティックな作りだ。証言で裏を返していく感じとか、今のテレビっぽい。原一男は音のつけ方が上手い。SEと効果音が実は世界観を作るために最も貢献してるような。
女にモテまくる井上光晴だけど、自分の伝
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スカーフェイス(1983年製作の映画)

3.0

久々の鑑賞。アルパチーノの暴走っぷりがもはや笑える。ミシェルファイファー超綺麗だなぁと思ったら「マザー!」でも全然現役でした。170分あるのに、話の展開としては実は凄くコンパクト。長さを感じないのは役>>続きを読む

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

2.0

ブラックユーモア満載で、失笑だらけで、主人公も魅力的なんだが、現代アート界にいるとあるあるポイントも多いんだろう。でも、一番苦手だったのは撮り方。クローズばかりで敢えて開かない、見せない。幾何学的な構>>続きを読む

カルテル・ランド(2015年製作の映画)

2.0

撮れている映像も迫力は凄いし、危険を顧みない(いつ銃弾が飛んでくるかわからない)中を武装した自警団とともに行動する狂気も惹きつけられる。ストーリーとしてはカルテル側ではなく、「自らの生活は自らの手で守>>続きを読む