ごりぞうさんの映画レビュー・感想・評価

ごりぞう

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

【3時間の拷問】
 原爆の父であるオッペンハイマーの半生記。どこまでも冷徹な視線で、ノーラン監督は映像にしていく。オープニング「プロメテウスの火」を引用して、そのエネルギーの発生が、人類に大きな影響を
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オンマ/呪縛(2022年製作の映画)

2.4

【毒親霊の嫌がらせ】
 サム・ライミプロデュースということで期待して観たが、残念ながら期待値を越えなかった。
 本当に恐ろしいのは、韓国からわざわざアメリカまでやってきて「お前の母親なんだから、お前が
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.7

 イーサン・ホークが、ほとんど顔を見せずに誘拐犯を演じる。過去に誘拐されて殺された子供達の助言を受けて、誘拐犯から逃げるというドキドキハラハラの映画。
 主演の子役がなかなかにハンサムで、今後の作品に
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「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ(2024年製作の映画)

4.3

娘にとっては、初IMAXの鑑賞。
配信等で何度も観ている内容ではあるが、IMAXの音響・画面で観るとまた迫力が違ってよかった。
半天狗などは、恐らく拳程の大きさなはずなのだが、IMAXの画面だとデカい
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オペレーション・ミンスミート ーナチを欺いた死体-(2021年製作の映画)

3.5

【死んで花実が咲く話】
 昭和レトロが好きな女の子の背景の劇場の看板で知った映画。

 第二次世界大戦で、英国海軍の秘密部門が実際にナチスに仕掛けた“欺瞞作成”を描いた作品。
 スパイ映画であり、登場
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スヘルデの戦い(2020年製作の映画)

3.7

【戦争に参加させられるということ】
 この作品に出てくる若者は、みんなそこに戦争という時代背景があって、半ば選択の自由がなく敵味方に別れて闘うことになる。「炎のランナー」のように、対比されたキャラクタ
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ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

4.0

何これ?よくあるモニタリング系の話?とか思って、このオーディションを観ていたら、案の定「そして誰もいなくなった」というミステリーの古典が登場。セオリー通りの展開。……と安心しきっていたら、ラストのどん>>続きを読む

ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

3.2

 スパイダーマン3でヴェノムを知ると、この新しいMCUのヴェノムは、また別世界の話のようにも感じたりするのだが、スパイダーマンの世界観とを繋ぐためには必要な作品。
 カーネイジ役にはウッディ・ハレルソ
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終わらない週末(2023年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

 主演のジュリア・ロバーツが、イヤな女性を演じている。仕事の関係で「人間が嫌い」と自覚する女性が、週末に休暇旅行に出て“終末旅行”になってしまう。
 結局、根本の原因は直接的に言及されるわけではないが
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

4.0

 仕事終わりに、気軽に観れるモノと思って、Netflixのマイリストから掘り起こすように観た。
 主演のクリス・パインは、個人的に今ひとつアクション俳優のイメージがない。
 ただ、助演のミシェル・ロド
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シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)

2.8

 子供心を忘れてしまったからなんだろうか。中身が子供のヒーローは、少しイライラする。
 ヘレン・ミランとルーシー・リューの悪役も、それほど恐ろしくなくて、安心して観れる児童向け特撮映画のようなノリ。
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雨あがる(1999年製作の映画)

4.8

黒澤明脚本・小泉堯史監督の作品。
 けして能力が無いわけでもなく、妻のためにも昇進を希望しているが、その人の良さが裏目に出て、なかなかチャンスに恵まれない中間管理職のおじさんが主人公のような物語である
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マッド・ハイジ(2022年製作の映画)

3.8

U-NEXTのマイリストに入れていた事を思い出して視聴。
うっかり中学2年の娘と観てしまう。
再生する前に、どーんと「PG15」とか表示してほしかった。
 オッパイはボロンボロン出るし、顔は破裂するし
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REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

3.7

ザック・スナイダー版、SF「七人の侍」!!スターウォーズの新作を観るような期待感高めで鑑賞。
 辺境の農業を営む惑星に旧王国の軍隊が「食糧」を補給に来るわけなんだけれど、超弩級戦艦なわけ。え?こんな小
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寄生獣 完結編(2015年製作の映画)

2.3

前回の作品より評価を落とした。
完結編といいながら、それほど大きな意味のないラブシーンに尺をとり、クライマックスでは主人公にセリフを“語らせる”ことで、泣かせにくる演出で、浅野忠信がブレードランナー
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寄生獣(2014年製作の映画)

2.6

原作ファンとしては、前後編でまとめるには無理があると予想はついていたが、実写化というよりは、完全リメイクといった感じ。寄生獣のVFXは、素晴らしい出来であるし、田宮涼子役の深津絵里さんら、俳優の演技も>>続きを読む

DASHCAM ダッシュカム(2021年製作の映画)

4.1

 ぶっちゃけ、主人公の女性はコロナ禍にあって陰謀論にどっぷりはまった迷惑系YouTuberなので、どんなに酷い目にあっても、怖さよりも「自業自得感」が勝ってしまう。
 都合の良く配信の電波が切れる。
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サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

4.0

 ジャンルはホラー・SFなのだが、完全にブラック・コメディだと思う。
 主人公の少女の狂いっぷりは、娘を持つ父親としては眼を見張るものがあるのだが、そのダメ父親の堕落主義的生き方を観ると、この父親にし
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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

3.1

 娘のリクエストで同行した映画だが、客層は老年夫婦が多かった。なぜ?と思っていたら、共演に食堂の叔母さんとして、松坂慶子さんが出ていた。この映画の背骨として、彼女の存在は大きい。大女優、松坂慶子を観る>>続きを読む

アニー・イン・ザ・ターミナル(2018年製作の映画)

3.2

謎のヒロインをマーゴット・ロビーが演じている映画。原題は「ターミナル」。

素朴な疑問だが、原題は他の作品と被っても単純なタイトルなのに、邦題はやたらと差別化を図ろうとするのは、何故なんだろうか。欧米
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キリング・ガンサー(2017年製作の映画)

2.5

タラン・キラム、監督・脚本・主演の映画。 
 サムネ詐欺だと思ったほど、シュワルツェネッガーが登場しない。
 しかしながら「カメ止め」のような手作り感溢れるストーリーはなかなか面白い。
 アクション映
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心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)

4.0

 休日に中二の娘と一緒に観た。
公開当時は、「キラキラした青春恋愛アニメ」のイメージがあって観る気持ちにならなかったわけだが。
 地域老人慰労のためのミュージカルをクラスで取り組むことになった「過去の
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そして誰もいなくなった(1945年製作の映画)

3.5

【古典を評価するのは難しい】
 1945年の作品なので、まだ生まれる前に製作された映画。つまり、自分にとっては古典の映画だ。
 当時の時代背景や、映像技術や演出傾向はもちろん、観客の感覚も異なっている
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ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

4.5

【誰の心にもある闇】
「バービー」を観る予定が、ホラーが見たいという中二の娘のリクエストに“G指定”のブラムハウスのホラーを観た。
 途中、パートナーから「いつまでこんな胸糞映画を観てるの」という棘の
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ステキな金縛り(2010年製作の映画)

4.2

 先日亡くなった歌手のKANさんが登場している映画。

 ふたした時に観たくなる。大好きな俳優さん“西田敏行さん”が、落武者の幽霊を演じる。
もう、登場した時点で笑ってしまう。

 この映画は(作品の
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吸血鬼ドラキュラ(1958年製作の映画)

2.9

古典。
そして、タイトルからクリストファー・リー演じるドラキュラが主人公のように勘違いされているが、あくまでもヘルシング医師であるピーター・カッシングが主演。
 今観ると“ホラー”とは言い難いチープな
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スマイル(2022年製作の映画)

2.9

呪い連鎖系ホラー。
 邪悪な笑いを浮かべたモノが、自殺を連鎖させる。
 ソレは、身の回りの人や死んだはずの人の姿で現れて、追い詰める。
 主人公は、トラウマをもった精神科医。
 いや、その時点がもうホ
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英国特殊空挺部隊 オペレーションV(2017年製作の映画)

2.9

 どちらかと言えば、役者がメインのジェイソン・フレミング監督の作品。え?あの役者さんが、こんなのを撮るのか?って感じ。
 原題の「Eat local」は、田舎料理とか郷土料理のような意味合い。
 タイ
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シャークネード5 ワールド・タイフーン(2017年製作の映画)

4.2

【鍋の季節にサメ出汁ちゃんこ映画】

サメ映画を観るのは、「ディープ・ブルー」「MEG ザ・モンスター」に続き3作目。
タイトルからいきなりインディ・ジョーンズ風のタイトルと遺跡シーン。ミッション・イ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.5

 戦後の復興期に、ゴジラが日本をマイナスに叩き落す。というような触れ込みだった。
 実際に観てみると、神木隆之介さん演じる“戦争を生き残ってしまった主人公”が、戦争を終わらせるまでの苦悩を描いた作品。
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アガサと殺人の真相(2018年製作の映画)

3.3

アガサ・クリスティの11日間の失踪という史実を元にした推理ドラマ。クリスティのネタやコナン・ドイルのネタもあり、推理小説好きにはニヤリとする小ネタが散りばめられる。ただ、推理ドラマとしては、名探偵ポア>>続きを読む

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

4.5

ちょっと、恥ずかしくなる映画。
高校の文化系と体育会系の明暗や、文化系でも陰と陽のようなヒエラルキーがあるなか、高校時代の自分を隠し撮りされているような気持ちにさせられる映画。

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.4

DCのマルチバース作品。
フラッシュが、両親を救うために過去に戻って改変した事で、世界が変わってしまう。
 往年のバットマンファンには、嬉しい作品。そして「BTTF」ネタなど、マルチバースのifネタが
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セガvs.任天堂 Console Wars(2020年製作の映画)

3.8

 50代の私から観ると、1968年の自分が生まれた年にテレビゲームが誕生し「テレビゲーム市場」を開発者が予言するシーンから始まり、任天堂の独占をSEGAが参入する企業競争のプロセスは面白かった。
 S
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白鳥(2023年製作の映画)

3.2

 ラスト、よく理解できなくて二度見した。イジメの結末。悲惨な結末ではあるけれど、語りは本人ということは?
 短編ながら、ホラーであり、ドラマである物語。

バグダッド・カフェ 完全版(1987年製作の映画)

4.4

「beast」を観た後で、なんとなく流れでパートナーと観た。監督はこの一作から、それほどヒットしていない。過去にオープニングで観るのをやめて、観ていなかった作品。
 この作品、不機嫌な女亭主が出てきて
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