まーぼさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

序盤から「あなたはそれでもエマ•ストーンがすきですか?」と突きつけられるような感覚を覚えたが、見終えた際には彼女のことが10倍好きになっていた。最高のロードムービーであり最高の成長物語。パリでダンカン>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

綾野剛の表情が全編通じてとにかく優しく、岡が少しづつ彼になついていく様子に頬が緩む。彼らふたりも良かったが、岡の母親演じる坂井真紀やヒコロヒー、副部長など各世代の大阪女性陣や、たくさんのヤクザたち、そ>>続きを読む

ショコラ(2000年製作の映画)

4.0

最初はほぼ全員から村八分されていた母娘が少しずつ受け入れられる、いや、閉鎖的な風習に縛られていた村人たちを彼女たちが変えていく様にじわじわと気持ちが温まった。女性たちの連帯が微笑ましくも力強い。芯の強>>続きを読む

さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 4Kリマスター(1978年製作の映画)

4.0

デスラーがヤマトへの復讐心ひとつでプライドを押し殺しながらあそこに潜りこんでいた心情に激しく感情移入。登場時間は記憶と異なり非常に短かかったがやはり存在感は圧倒的だった。あとはヤマト側の豊富なキャラ達>>続きを読む

彼方のうた(2023年製作の映画)

3.0

よくわからなかった。空気に乗り損ねたら全くついていけなくなる映画。

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.9

凄まじいまでの笑いへの執着に気持ちが熱く凍りつくお笑い版「セッション」、或いは鬼JKシモンズを自ら内在させる「ひとりセッション」だった。岡山天音が「人間関係不得意」というオリジナルジャンルのキャラが世>>続きを読む

エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

4.0

スタローン空洞化状態となり自ずとステイサム無双という既視感満載アクションムービーに。それはそれで楽しめたがやはり最後に帰ってきてくれた時はやはり貴方がいなければ感満載だった。仕事始めの疲れを振り払って>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

愛想笑いがひとつもない主人公から思わず出た笑顔の破壊力たるや。色んな物を削ぎ落としながらも豊かな情感をあの短い上映時間で観客にさらりと届ける職人技に感嘆。(シネリーブル池袋)

カサンドラ・クロス(1976年製作の映画)

4.0

不謹慎覚悟で言うと2020年のあの状況を経験した後だと感染ものがより身近で面白さが増す。恐ろしい対象が感染菌から人間そのものに移行する流れに抗うヒーロー達に完全なハッピーエンドを与えない苦さもたまらな>>続きを読む

浮雲(1955年製作の映画)

4.0

全編通して流れるまるで怪談のようなBGMがこの映画をして死神森雅彦が高峰秀子をこの世から連れ去る物語にせしめているように感じた。高峰秀子の声色と表情の繊細な使い分けが芸術的。特に声。新文芸坐の広い箱に>>続きを読む

続エマニエル夫人 デジタルリマスター版(1975年製作の映画)

3.8

前作終盤に性の修行を受けた成果か、エマニエル夫人がより能動的に快楽を追求し行動する様が非常にエロかった。香港人女性達から受けるセクシーマッサージが凄まじい。そもそもアジア人とフランス人の交わりは画的に>>続きを読む

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.0

最初と最後の繋がり方は芸術的。唐突な終了が余韻を永遠にしてくれた。(シネリーブル池袋)

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

ふたり並んで同じ動きとか小津さんらしさが随所に感じられて心地良かった。後半にかけて主人公の過去を想起させる場面があるものの充分な説明を省き我々観客に想像させるのもしかり。役所さんが隅から隅まで素晴らし>>続きを読む

エマニエル夫人 4Kレストア版(1974年製作の映画)

4.0

冒頭シルビア•クリステルが黒いパンティーをはいていると思ったらヘアであった事を理解した時にこのリバイバル上映の本気度を感じてテンションが爆上がりした。劇中どの場面でも誰を相手にしても彼女の表情と裸体が>>続きを読む

の・ようなもの(1981年製作の映画)

4.1

エリザベス演じる秋吉久美子が破壊的に素晴らしい。綺麗で、可愛くて、カッコよくて、会話も魅力に溢れ、本当にどの時代に現れても通用する普遍的魅力に完全に降参だった。しんとと、なんでそっちの選択なんだ。尾藤>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.7

主人公のやる事なす事全てに苛立ち感情移入なんか1ミリも湧いてこず、結末に向けて彼女が辿る悪夢は自業自得としか感じなかった。但し、あのオチは凄い切れ味だった。多分監督はあれがやりたかったのだろう。(新宿>>続きを読む

ティル(2022年製作の映画)

4.0

遺体を公開というくだりでいつか見た「映像の世紀バタフライエフェクト」の一場面とリンク。悔しくて悔しくてたまらないが、母親の勇気ある行動がキング牧師を始めとする後の様々な改革のスピードをあげた偉業として>>続きを読む

心のありか(2023年製作の映画)

4.0

刺激的に展開しようと思えばいくらでもできたであろう題材を敢えて暴れさせず、そこにある日常にまぶす程度にとどめながらも気持ちをじわじわと温めてくれる不思議な映画であった。及川奈央の菩薩感がその空気感と実>>続きを読む

ヤジと民主主義 劇場拡大版(2023年製作の映画)

4.0

なんなんだ、あの「ジュース買ってあげる」婦警は。彼女たちが裁きを受けてぼろぼろになる様を見せて欲しかった。それにしても大杉さんと桃井さんの人間的魅力たるや。心底ファンになってしまった。仕事に於いても言>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

4.0

9分間のうちどの画を切り取っても絵になる奇跡のディズニー金太郎飴ムービー。

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.0

「この世界の片隅に」同様昭和16年からの1年ごとのカウントダウンが恐ろしい。「贅沢な出立ちは敵!」と発しながら無数の女性が行進する様がうすら恐ろしい。あのあたりを皮切りに街がみるみるうちに戦時色になる>>続きを読む

屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

4.0

今まではイマジナリ的なものを手離す事が成長する事即ち大人になる事だと思っていた。そんな事はない。大人になった今でも新たなイマジナリを相棒に持つ事はありだと確信した。冷蔵庫のダッシュは犬好きにはたまらな>>続きを読む

ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.8

絶望的に強大且つ凶大な王に対して成す術無しの状況下におけるラスト15分の盛り返しは「レ•ミレザブル」を想起させるミュージカル的熱量だった。エンドロールのディズニー功労者絵巻に感極まった。(新宿ピカデリ>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.0

最後、お母さんからの大事なメッセージを読むことが出来たのは誰のおかげか。これ以上の尊いプレゼントは無い。(TOHOシネマズ新宿)

ブラック・レイン(1989年製作の映画)

4.0

冒頭登場時から松田優作の凄まじいインパクトに圧倒された。映画通しての彼の登場時間は記憶よりも以外と少なめだったが現れた時の存在感が破壊的。

高倉健も自らの組織への忠義から最終的にマイケル•ダグラスの
>>続きを読む

チャーリーとチョコレート工場(2005年製作の映画)

3.8

チャーリー以外の子憎たらしいガキたちが片っ端から酷い目に合うのが爽快だった。ジョニー・デップの(今とは異なる)体型や表情、そしてあの独特の声色などが20年近い年月を感じさせてくれた。(配信)

ほかげ(2023年製作の映画)

4.0

冒頭から終戦直後の妥協無き描写に圧倒された。何かの縁で集まった3人の疑似家族が結局そうならなかった事のやるせなさ。森山未來のあの行動には「ゆきゆきて神軍」を想起。戦争から生き延びても結局は戦争の残像に>>続きを読む

隣人X 疑惑の彼女(2023年製作の映画)

4.0

映画の入口で乗り切れず、これはひたすら上野樹里を愛でる映画だと割り切って画を追っていくと、中盤からみるみるうちに引き込まれてしまった。そうだ、これはSF物語ではない。思いっきり現実に根を張った僕たちの>>続きを読む

日本沈没(1973年製作の映画)

3.8

まるで大統領のような雰囲気を醸し出す丹波哲郎演じる総理大臣が破壊的にかっこ良い。丹波と小林佳樹の大きな演技のぶつけ合いを大きなスクリーンで浴びる事が出来た至福の映画体験。(新文芸坐)

市子(2023年製作の映画)

4.0

真相を知れば知るほど哀しすぎる羅生門であり、苦しいすぎる桐島だった。冒頭の婚姻届のくだりの彼女の涙。ほんの2時間後に現れた同じ場面に涙腺を破壊された。映画って凄い。いや、凄い映画だった。(テアトル新宿>>続きを読む

宇宙戦艦ヤマト 劇場版 4Kリマスター(1977年製作の映画)

4.0

あの頃の、あの画質とあの音たちから成る元祖ヤマトと劇場で再会。ガミラスの面々も良い。沖田艦長の死に際して仰々しくわめく事もなく静かに敬礼する佐渡先生に泣けた。無音のエンドロールにも驚き。上映後の館内に>>続きを読む

幻の湖(1982年製作の映画)

4.0

琵琶湖のほとりで犬とジョギング、ソープ嬢の控え室トーク、復讐マラソン、束の間のデート、戦国時代、そして再度復讐マラソン。
脚本の神様橋本忍が「作品をジャンル分けされてたまるか」とでも言わんばかりに行き
>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

冒頭のマリー•アントワネットの絞首刑の場面からあの時代のフランスに放り込まれたような没入感を食らった。他国には連戦連勝の戦争の天才も、妻ジョゼフィーヌだけは思い通りには出来ない苛立ち感が是非映画全編を>>続きを読む

朝がくるとむなしくなる(2022年製作の映画)

4.0

希がコンビニの前で思わずおでんをなげつけるシーンで無条件で胸が熱くなった。あと、女友達と居酒屋で普段の10倍くらい饒舌になるところも思わずこちらの頬が緩む良いシーン。路上でのマイケルの物真似は最高すぎ>>続きを読む

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.0

ゲゲ郎が人間について語る言葉がいちいち刺さる。時代を70年前に置いても今に通じる普遍性。素晴らしい。「墓場鬼太郎」一話は絶対に事前に見るべし。見事なまでにあそこにつながるから。エンドロールまで鳥肌貰え>>続きを読む

エリン・ブロコビッチ(2000年製作の映画)

4.0

小さな喧嘩を積み重ねて気づけば固まっていた信頼感ってまさに理想の上司部下。最初彼女を煙たがっていた同僚達が徐々に態度が変わっていく様子も良かった。エリンに出来てカカシが出来ない事。明日からまた仕事頑張>>続きを読む