やさんの映画レビュー・感想・評価

や

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

3.7

怒涛のアクションシーンのなかでも埋もれない怒りと反逆の精神。搾取されてきた(主に)彼女たちのそうした意志が行動、表情に強く表れていてとても良かった。新作はぜひ劇場で観たい。#

異人たち(2023年製作の映画)

3.0

ちょっと寝ちゃったけど劇伴怖すぎて目が覚めた。

原作と大林宣彦版をみて改めて感想書く。

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.0

ウォチパ(という名の同時再生)で鑑賞。
劇場版クレヨンしんちゃんの黄金期の監督を務めた原恵一の新作ということで、原作とともに気になっていた。

センシティブな題材を扱っているのにそれらの描写に隙があり
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異端の純愛(2023年製作の映画)

3.7

過去作も観よう、となるぐらいには作風も異端で強烈。

1,2,3章とどんどん出来が良くなる。3章、これが正解とかではなく、1つの答えと作家性が噛み合ってとても良い。#

ノスタルジア 4K修復版(1983年製作の映画)

-

おそらく観る機会が今日しかなかったため疲労困憊のなかねじ込んだ。要再見。

二十代の夏(2016年製作の映画)

3.6

めちゃ良い。
上質なポルノの導入のような雰囲気と魅力がある。脚本より面白いものが撮れていそうではあるしロケーションもよく映えるが、ロジエとはまた違う気がする。雰囲気含め人物にまでは魅力を見出せない。
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淑女と髭(1931年製作の映画)

3.8

日本に限らず、この時代の取るに足らないコメディ映画(ナンセンスコメディ)はとても好き。たまに欲しくなるこの爽やかさ。

今年はサイレント映画もたくさん観ていきたい。#

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.0

鑑賞から随分経ってだいぶ記憶が怪しい。

作中でも「全てのものには飽きがくる」みたいな台詞があったような気がするが、あれだけ意匠を凝らした、メルヘンチックな美術や衣装にも半ば辺りでもう飽き飽きしてしま
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.0

これから何度も観るのだろうな、と思った。アナの瞳と徹底して作り込まれた画に吸い寄せられる。

フランケンシュタイン(-1931)を引用しての構成も見事だった。#

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

3.0

映画直前(~33巻)まで読み返して鑑賞。
本誌で読んでた頃の記憶はほとんどないので"ゴミ捨て場の決戦"も実質初見。

アニメ映画より"アニメ"な印象を受ける。両者は全く別物だと思っていて、アニメのノリ
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

-

今日までYouTubeで吹替版が公開されてます。

モノクロの静止画を連続で映すフォトロマンという手法が採用されている。

5分に1回ぐらい静止画の間にCMが割り込んでくるので注意。
ライフ♪ネット♪
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.1

生きている限り等しく繰り返される夜と朝。少しの理解と気遣い(他者への働きかけ)が暗がりを照らし出す光となり得る。そんな描写が作中では幾度もなされる。

主に2人のやり取りは適度な距離とユーモアをもって
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.5

本作を観ようと決めてから随分経ったがようやく鑑賞。きっかけは珍しくクチコミでも予告でもなく、公開に際しての監督自身のメッセージだった。

案の定良かった。劇場前での逢瀬の反復が最高に愛らしい。ラジオ/
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.5

『枯れ葉』予習③

台詞の少ない作品群の中でも特に静かで暗澹とした作品。灯りの見えない暮らしの中で唯一掴んだ微かな希望も無惨に崩れ去る。荒んだ社会の労働者を描いた、という意味では本作が最もリアルに近し
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.8

『枯れ葉』予習②

等身大の演出とノスタルジックな世界観はそのままに、ノワール色強めの1作。
淡々と処理される不幸の数々にも情感が伴っていてとても良かった。

クライムものということで、前作のような労
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.8

『枯れ葉』予習①

クラシック映画を想起させる不器用なロマンスと、経済成長から取り残されたプロレタリアートの抵抗。

初カウリスマキ作品、めちゃくちゃ面白かった。古典を踏襲しつつ、それとは別に明確で強
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時の支配者(1982年製作の映画)

3.7

タイトル回収~オチは突飛なんだけど、どこを切り取っても個々のパートが良すぎる。生命体や自然の造形、音楽、展開、隅から隅までSFの世界。
ナウシカぽいな、と思うシーンがあったのだけど宮崎駿をはじめ多くの
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.0

面白いけどもはやただのコメディ。

ブラックコメディは(適度な批評性があって)ラインギリギリのせめぎ合いをしてる方が好きだな。あと最後はB級アクションによくありそうな局面になってあまり面白くなかった(
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

2.5

噂通りの映像美。
この作風で台詞多いのムズムズする〜と思ってたら途中から訳分からん話し始めて横転。何だこのストーリー、、。#





*関係ないですが2023年ベストは新作『エブリシング・エブリウェ
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.7

2024映画初め。
洗練されていて荒削り。ホラーとは違う純粋な(というと語弊がありそうだけど)ドキドキハラハラ、こういうの大好きだ。初っ端から面白すぎて尻窄みな感は否めないがそれでも満足。リメイクにこ
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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

4.1

今観られてよかった。
無関心のままでは最早いられないと最近思うけれど、それがよい方に傾くかどうかは分からない。来年はもっと色々なことに慎重に向き合う一年に。

ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.7

修道院が持つ荘厳で厳粛なイメージと内部に蔓延る狡猾な人間たち。隔たりのある両者を上手く繋ぎ合わせ、現代にも通ずるテーマをエンタメ交え描く傑作。面白かった!

コメディ要素はほぼないはずなのに何故かずっ
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(2023年製作の映画)

3.0

面白いところは多々あったけど長え!
緊張も笑いもない、かといって画的な面白さもない(映画から心が離れて我に返る)時間が多かった。加瀬さん好きだけど悪い意味で少し浮いてた。そういう意図の演出にしても。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.7

制作のキッカケとなった"トイレ"は一旦置いておくとして、自然を愛で、単調なようで変わり続ける日々を噛みしめながら生きる様はなんとも心地良いものだった。役所広司さんはやはり素晴らしい役者だな、と。反復の>>続きを読む

TAKESHIS’(2005年製作の映画)

3.7

与えられた属性/役から逃れんと苦悶する武の悪夢、自身のifの世界線、自身の内面を反映させたピエロ北野、、。色んな解釈ができそうだけどいずれにしても面白かった。
不安定なイメージの濁流に、映画を観てるん
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NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)

3.5

Fan's Voiceさんのオンライン試写会にて。

奇病に悩むデザイナーの元に現れた怪しげな乳母。奇妙な民間療法を通して徐々に家族に寄生する様は何とも不気味で、美しいショットと気味の悪いメタファーの
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隣人のゆくえ あの夏の歌声(2016年製作の映画)

3.7

彼らにしか創れない、創れなかった映画。初々しさや未熟さがこうも上手く機能することがあるのか。学生主体の映画だと知ってはいたけど、エンドロールを見て改めて驚かされた。彼女らが抱える闇(影)の散らつかせ方>>続きを読む

エゴイスト(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ぐわんぐわん揺れるカメラに酔って前半と後半に分けて鑑賞。

性描写がかなり多く、男-男の付き合いにそういった特徴がありがちなのかな、とか龍太の職を絡めた意図があるのかと思ったけど、原作の自伝的小説には
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雄獅少年/ライオン少年(2021年製作の映画)

2.5

予定調和なストーリーと前時代的なノリ/会話にげんなりしてしまい、集大成となる大会(?)でも映像以上のものは得られなかった。古いからダメなのではなく、ただ使いどころを間違えているように感じた。あるいは自>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.7

キレッキレな会話劇と緊張とは対極にある空気感。あらゆる風刺を盛り込んでおきながら、一定の節度を保ちつつ笑いに昇華させる手腕が光る。その路線(島以降)としては特に意外性/唯一性はなかったものの、別の点で>>続きを読む

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