キヲシさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

キヲシ

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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.5

公開時の新聞広告がイーストウッド監督一覧とか載せていて集大成的な感じだったが…まあ、なんと軽やかな一品。振り返ればオープニングのタイトルロゴからして違った。壁に貼られた新聞記事でさらさらっとモノクロ映>>続きを読む

ルクス・エテルナ 永遠の光(2019年製作の映画)

2.4

ギャスパーノエ初体験。これは…終盤は劇場で見たらどうなることやら…心配。この二人なんか見たことあるなあって、なまいきシャルロットと青いベアトリスダルか!「火炙りの経験ある…」ってな変な会話を左右の二人>>続きを読む

イメージの本(2018年製作の映画)

2.8

ミイラのような彫刻の手、フィルムを編集する手…連想ゲームのように映画の断片が繋がっていく…「めまい」とか「カラビニエ」とか「アタランタ号」かな?「霧の中の風景」かな?フラー?アルドリッチ?…あ、ヘンリ>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.5

NG記者リストが露呈した最中、吹き替え版にて鑑賞。
ランニング後にアシュレイジャッドが、手術前に元アシスタントのローラが、決断をするところで思わず…。冒頭、街頭で行き交う女性たちが次々に登場。広いフロ
>>続きを読む

目の見えない白鳥さん、アートを見にいく(2022年製作の映画)

3.5

真っ暗な画面に「倍速音声…操作音が鳴る…」といった字幕が出る。やがておぼろげにスチール製事務棚の前に立つ白鳥さんが見えてくる。ついつい字幕を追ってしまう。二人の女性が大きな抽象絵画の前に立ち「なんかサ>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

3.6

ジャニーズ事件が注目されつつある最中、吹き替え版にて鑑賞。70年代の和解(隠蔽)工作を導入部に、新しく着任した局長のもと映画は動き出す。マイケルキートンを奥に三人が詰める「スポットライト」の編集部が何>>続きを読む

ブラック・ダリア(2006年製作の映画)

2.8

最初の暴動と「ブラックダリア」発見から張り込みまでの長回しで驚く。スコアに鮮血が飛び散るボクシングシーンもなかなかの迫力。レズビアンバーの階段を使ったショーも印象的。さらに、アングラフィルム、見下ろす>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

白いブーツで颯爽と歩くマーゴットロビーが「テス」の初版本を持ってシャロンテート出演作「レッキングクルー」の劇場に行き、疑わし気な受付嬢とのやり取りからスーツ姿の案内人に招き入れられ、裸足を前の背もたれ>>続きを読む

長屋紳士録(1947年製作の映画)

4.0

子供が付いて来てしまったので置いてくれと頼む笠智衆。玄関先でポケットに手を入れたまま佇む子供と睨む飯田蝶子がおかしい。しかし、この件、犬猫を押し付け合うのと変わらない。昭和22年制作か…。寝小便跡の布>>続きを読む

風の中の牝鷄(1948年製作の映画)

3.5

敗戦後まだ三年、未だ帰らぬ夫を待ち、幼子を抱え暮らす田中絹代。巨大な備蓄タンクや間借りしている二階に上がる梯子段が不穏。友人の村田知栄子と並ぶ川辺の場面。横たわり目を閉じる、つかの間の平穏。子供の異変>>続きを読む

マジカル・ガール(2014年製作の映画)

3.5

手のひらから消えるメモ。さえないとっちゃんボーヤみたいな父親はいつも短パン。日本のアニソンに合わせて踊る娘。聞き届けられないメッセージ。宝石店の店員。コーヒーリキュール。歪な雰囲気の夫婦。夜の宝石店で>>続きを読む

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

3.4

素人とは思えないほどキャラの立った校長先生が、エルビスを聴きながら口ずさみハンドルを握る。学校へ、元生徒の家から、学校から…。その北アイルランドの街並みに過去の映像が重ねられる。空撮で描かれるブロック>>続きを読む

ルーム(2015年製作の映画)

3.7

うーん、レオは日本人で似た感じの役者がいるのだが、名前がわからない…。飼い犬とともにちょっとくたびれた落ち着いた感じが心地良い。独り言を言いながらキッチンに誘導するところなんかは少し泣けてくる。元夫(>>続きを読む

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

2.2

アマゾン見放題終了間際、吹き替え版で鑑賞。クリスチャンベールはスキンケアから筋トレ、ストレッチで見事な肉体を披露。いけないバットマン?自撮りで笑顔を見せるとこはちょっとおかしい。終盤のランニングはその>>続きを読む

ブルースチール(1990年製作の映画)

2.9

「ラブレス」や「ハートブルー」など、この時期のキャサリンビグローはキレキレ…かな?本作でもブルーの制服を着るジェイミーリーカーティスを、タイトルバックで銃をフェティッシュに描いている。それらに魅入られ>>続きを読む

ザ・ゴールドフィンチ(2019年製作の映画)

2.7

架空の絵画にしては魅力的な作品だなあ、と思ったら実在するのね…。アンセル・エルゴートの子役は違和感ない。というか映画を支えているのは彼だ。何度も十回以上?美術館に引き戻される。ドラッグに行くのは仕方な>>続きを読む

コロンバス(2017年製作の映画)

2.5

教授が倒れる最初のシークエンスはおっ!と思わせる。コロンバスは本当にこんなモダン建築のある街なのだろうか。ヘイルルーリチャードの困ったような笑顔とちょっとがに股の歩き方はキュート。堅いジョンチョーもつ>>続きを読む

未知との遭遇 ファイナル・カット版(2002年製作の映画)

3.8

公開当時の「宇宙にいるのは我々だけではない」というコピーは気に入ってる。すげ~もの見たなあという印象はあった。で、特別編も未見だし、うん十年ぶりの再見。砂漠とかインド(空を皆で指差すとこ!)とか巡った>>続きを読む

悪魔の沼(1976年製作の映画)

3.2

うわ~、見る人選ぶけど、やはりただならぬ映画。ノイジーなBGMにジーンズと不安げなお姉ちゃんとのカットバックから、ようこそクロコダイルモーテルに。低予算なセットとケバい衣装、暗く赤い照明の中には弱った>>続きを読む

銀座化粧(1951年製作の映画)

4.1

シングルマザーのホステスの日々を描く監督成瀬巳喜男らしい一本。銀座周辺のロケシーンや、チンドン屋、紙芝居などが実に興味深いが、なにより子役春男が大通りを路地をたたたっと駆ける後ろ姿が素晴らしい。学校帰>>続きを読む

麦秋(1951年製作の映画)

4.5

かつて銀座の並木座で見た初めての小津安二郎映画にして個人的には最も好きな一本。黄金色に輝く麦畑のラストショットが…って、モノクロなんだけどね。リマスターらしきクリアな映像で、波打ち際の犬に始まり、全て>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

4.2

うおおお、これは格好いい!爆音上映で見たいやつじゃん。雨の中、車の行き交う艶やかな夜景から始まる。そこから過去へダイブするのだが、荒い輪郭線で描かれた人物、繊細なタッチの海底に沈む舟、神剣が一閃して盲>>続きを読む

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

面白かった印象のみ記憶に残り、細部は大部分が欠落。その後のシリーズも未見(漫画は読んだことある)のまま再見。オリジナルの強度は現在にも通用する。さすがに公衆電話はないが…。漢字だらけの看板が乱立する路>>続きを読む

摩天楼はバラ色に(1986年製作の映画)

3.3

「バック…」のすぐ後くらいのマイケルJフォックスがキレキレ!オフィスでエレベーターで、慌てて着替える最中目撃され、いや~んと隠すわポーズ決めるわ、楽しい。プールでは無理矢理…。ヘレンスレイターとのキス>>続きを読む

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

3.3

見たまんまの映画。ジャックブラックが「ハイフィデリティー」から飛び出して来て楽しそうに演じている。眉毛ウェーブは俺にも出来るかな?生徒ひとりひとりに向き合うって、いい先生だよ。監視カメラで警戒し、ビデ>>続きを読む

オリーブの林をぬけて(1994年製作の映画)

3.6

「友だち」が成長しておっさん入ってる!と喜べるし、「そして」の監督役を演出する監督を見る俺の後ろにキアロスタミを感じるというメタ感覚を味わうためにも前二作は必見。シヴァさんの車であちこちドライブするの>>続きを読む

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

2.8

大竹まことが好きな一本に挙げていたな。ユーゴスラビアの戦史といえば漫画「石の花」。内容はともかく静謐な印象だが、こちらはブラスの行進曲そのままに騒々しい。爆撃される動物園から彷徨い出た象はわざわざ窓辺>>続きを読む

8 1/2(1963年製作の映画)

2.9

昔々に見てフェデリコ・フェリーニって面白い!と思い作品幾つか追いかけたので懐かしく再見。ファーストシーンは覚えていたが、温泉療養所からは全く…。サラギーナの登場までは眠、眠、眠い…そして発射台で少し覚>>続きを読む

ひまわり(1970年製作の映画)

2.8

まくし立てるソフィアローレンのバストショットから廊下を歩くロングショット。雪原を行軍し、たどり着いた小屋にひしめく兵士達、再び歩き出すもひとり二人と倒れ、そこに加わるマストロヤンニ。ロシアの街やスタジ>>続きを読む

ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979年製作の映画)

3.3

オリバーリードとサマンサエッガーの目力がすごい。無表情のイケメンアシスタントが揃うとカルトの完成。主人公に手を貸す被害者代表の登場シーンが味わい深い。床に転がるしかないって…貴方どうかしてる。学校の生>>続きを読む

スキャナーズ(1981年製作の映画)

3.2

公開1981年ということは昔ビデオで見たのか?記憶が曖昧。SFXシーン以外は覚えていなかった…。アップやミドルショットばかりで閉塞感が漂う。石膏アートが不気味です。輪になってトリップするのは危険です。>>続きを読む

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.8

「蹴りは無し!」とパタパタじゃれ合う二人…NY在住のダンサーと編集者のおしゃれでオフビートなシスターフッドものなんだが、シェアハウス解消、そして新居とATM探して映画も走り出す。知り合いから結婚するだ>>続きを読む

ペーパーマン PaperMan(2009年製作の映画)

2.7

アニメ混じりのタイトルバックが楽しい。ジェフダニエルズは若い頃から成長してないなあ。変な自転車に穴の空いた上着を着て走る姿が似合い過ぎ。獣を処理して手術ゲームに興じる奥さんの髪結いの亭主か。イケメン彼>>続きを読む

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

3.9

モーガンフリーマンの語りがなんせ心地良い。外のスピーカーから音楽が流れるところ、すーっと近寄って庭を見下ろす位置でピタリと止まる。消灯時間に腰掛けるティムロビンスをとらえたショットもいいな。所長と主任>>続きを読む

(1960年製作の映画)

4.5

ガツガツとコンクリートの床に穴を穿つ音…優男の新入りとともに放り込まれたのは狭い五人部屋の檻房。静かにばらし、大胆に削り、丁寧に片付けて、何事もなく戻す。モノクロ画面に金属が軋み、石がくだけ、羽目板が>>続きを読む

ラスト・ボーイスカウト(1991年製作の映画)

3.1

公開時に見て面白かったという記憶があったので再見。試合中に拳銃打つとか、ハルベリーにマシンガンぶっ放すとか、なかなかに大雑把が過ぎる。タバコを巡るやり取りのあいつは仕方ないけど、あの刑事は残念だなあ。>>続きを読む