本質的で力強い生命力
終始たのしかったです。ピナ・バウシュという人間の縁をなぞり存在は踊りで証明する。ドキュメンタリー的な作品だがなかなかに詩的。
このレビューはネタバレを含みます
冒頭、私はトマがアルフレッドを殺したとばかり思っていたが実は全く逆だった。でも、その結末を物語の間に違和感のないものにして行く、大どんでん返しで終わらせない物語の厚み。それが最高に素晴らしかった。>>続きを読む
視線誘導がなかなかに巧み!
演出やストーリーでハラハラドキドキしたが、エンタメ映画と言いきれないライン
これは人にオススメしたい作品
白痴の少女、純粋無垢なジェルソミーナ。彼女とザンパノの関係には全ての人間に通ずる不器用さだとか、さみしさ、無知で蒙昧な部分が表れていた。
ありふれたテーマでベタな物語だったけど、それを上手く描写して>>続きを読む
前衛的かと言うとそう断言するのははばかられるような、マティスの絵画のような鮮烈で断定的な色使いとデザイン。印象に残るのはデザイン性のあるキャラクターたちのグロテスクなまでの造形。
生きることの重厚さた>>続きを読む
雰囲気映画というのは否めない。
白黒映画に白いカップとシガレット、黒いコーヒーが映えるなぁ。ハイカラ。コーヒーとタバコとその他諸々が雑然と転がったテーブルで身分信条性別が全く違う人々がシガレット片手に>>続きを読む
寂寞とした雰囲気と、感傷的な雰囲気のバランスが黄金比。
赤の使い方は直接的にシンボライズされてて凄く美しかったし、印象的。限られた空間の家は真っ赤、女性達の前半の真っ白な服、後半の真っ黒な服と赤との>>続きを読む
甘美な芸術と豊かな生
彼自身の肯定は、決して私たちの届かない所で行われてはいるが、然して私たちの肯定を加味している。ホドロフスキー自身の力強さが凄い。彼がこの映画の主役だ。そして人生は彼のものだ。煌>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
この質量のエネルギーをうんざりさせることなく鑑賞者にぶつける技量は圧巻だ。とても鮮烈で、ファンタジー的要素が内包された悪夢にも似た映画
世界は醜い。いくら苦しみを嚥下しても、卓上には次々と悲劇が待ち>>続きを読む
何の変哲もない物語って、たまにあるけど、この映画はそんな日常的非凡さの中で感受性を働かせてくれた作品だったと思う。温か!
良作
「理解する気があるのなら話してあげるわ」
性と愛と生について語る色情魔のお話。
不埒な少女のあまりにも危うく、幸薄な姿に圧倒された。シュールでコミカルなギャグがあり、不快感や陰鬱さが緩和されると同時>>続きを読む
鮮やかなブルーと、その世界を静かにと見つめるアデルはとても美しかった。そのブルーが鮮やか足るのはきっとアデルの瞳から通した世界だから。エマと別れた後に海でひとり浮かんでいるシーンの眩いブルーは、心做し>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
詩的な世界を擁護する空想と、生々しく目の前に広がる現実のジレンマが、この映画の大きなテーマだと感じる。
一挙一動を沈黙の中で丁寧に描写することで、言葉には表現出来ない潜在的な可能性を示唆している。未知>>続きを読む
この映画は、冒頭から質素な女性のひたむきな努力が報われるようなサクセスストーリーではないということを察することができる。不穏なBGM、セピア調の画面、主人公の複雑な表情、その全てがこれから始まる悲劇を>>続きを読む
最後のあの瞬間、記憶は完全に再現され、スコティはめまいを克服した。
愛が迷走し、錯綜した結果、残ったのは落ち、果てた女性のみ。
脚本も然る事ながら、巧みな場面構成で終始狂った世界に魅了された。耳に残る>>続きを読む
エスターの行動の動機だとか、彼女が行っていることとか、周りの人間の様子とか、全てが絶妙に破綻していて物語として完成度が低いなと感じた。設定は悪くないからもっと上手く料理出来てればなぁと、残念
設定あり>>続きを読む
「ラ・ラ・ランド」や「君の名前で僕を呼んで」などの色鮮やかな作品と比べると分かりやすい、この映画の低彩度な世界。色味のくすんだ白黒映画とも近い画面で、どうしてこんなにも黒、そして白が映えるのだろう。色>>続きを読む
この映画に必要なのは人か、AIか、猿か、そのどれも当てはまらない。それは、この作品が非常に抽象的で象徴的な部分をメインとしているからだろう。
漠然としつつ、しかしこの大きなスケールを保ったまま、映画が>>続きを読む