マカ坊さんの映画レビュー・感想・評価

マカ坊

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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

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パートナーがオッペンハイマーを観ている間に観れる新作がこれの吹き替えのみだったので鑑賞。この手の映画は吹き替えに限りますね。本職の人がほとんどで違和感も少なかった。

ゴジラや怪獣映画への知識・思い入
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異人たち(2023年製作の映画)

4.5

どこまでもパーソナルな「寄る辺なさ」を、アンドリュー・ヘイならではの親密さで見つめる事でのみ浮かび上がる普遍性。

彼の作家としての魅力の一つは、人が人と出会って共に過ごすことの尊さを、その手触りごと
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.5

しみじみ良い映画やね〜…!

あえて三人のうち誰に共感するかと言われれば圧倒的にアーサーなんやけど、それはともかくフレーミングが最高の映画でした。誰と誰がどんな背景の中でどの様な距離で切り取られるのか
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蛇の道(1998年製作の映画)

4.5

この「視られる」映画のセルフリメイクがどんな事になってるのか非常に楽しみ。
しかしまぁ嫌な脚本と画作りやな〜…笑

Pearl パール(2022年製作の映画)

4.4

これは良いな…!

良いとは聞いてたけどこんな重層的な広がりのある作品とは…。

前作の観方まで変えてしまって、まさに「カニと修造」。

ネットも何もない時代に「外側」をひたすら想像、妄想して臨んだオ
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伯爵(2023年製作の映画)

4.0

パブロ・ララインには常に期待しているものの、今作は歴史的背景を知らない私には少しとっつきにくかった。

ただ、あるシーンである人物が「飛ぶ」際のショットの背徳的なカタルシスがヤバかった。ここ観れただけ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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想像力を試される映画。

改めて自分は何も知らないし何も分かっていないのだなと思った。そしてこれからも軽々しく「分かった」などと言って自分を納得させてはいけないのだなとも。

とりあえず帰宅後すぐに「
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バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ(2021年製作の映画)

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ゲームは子供の頃にPSでバイオ2だけプレイ済み。とはいえ当時は操作が難しく感じたし、やっぱり怖かったのでリッカー初登場あたりでギブアップ。そのあと親戚のおじさんに攻略本をもらったけどやっぱり怖くてプレ>>続きを読む

崖っぷちの男(2011年製作の映画)

3.8

意外さを楽しめる良作。ストーリーライン的な意味ではなく。

お話のたたみ方が非常に強引、というか躁状態で決着へ向かうのがとても良い。往年のリポビタンDのCMのような、気合とパワーでどうにかするあの感じ
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彷徨い(2023年製作の映画)

-

初長編監督作品ですか。ナサニエル・マーテロ・ホワイト。元々俳優なのか。

面白い作品かと聞かれるとリアクションに困るが、個人的には観る価値はある作品かと思った。

かなーり贔屓目に見るならミヒャエル・
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ザ・カンファレンス(2023年製作の映画)

-

自治体職員という設定がユニーク。よく知らんけどスウェーデンの社会問題が反映されているのだろうか。

血飛沫のカットにケチャップのカットを繋ぐとか、余りにも古典的なモンタージュが3〜4回あって流石にちょ
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デュアル(2022年製作の映画)

4.0

思てたんと違う!

それが良かった。

何より邪魔な劇伴がほとんどないのが好印象。やたら風が強いのも良い。

アーロン・ポールはあれが本業なのか?食ってけるか?

ほとんどブラックミラーな一編。

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

純ジャパ且つクリエイティブ職でもなんでもない私にとっては、この溌剌としないトーン&マナーがすべて。

選挙の結果に依らずトランプ(的なるもの)が本格的に戻ってくる年にさてどんな形で賞と産業に絡むのか。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.2

なんか最近「物語」についての作品多くない?笑

いや単に自分の興味がそこに引っ張られているだけか…。

本当に色んな切り口で語る事ができる作品なので、他の人のレビューを読むのが楽しい。多様な興味の方向
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

アリ・アスター版「水曜日のダウンタウン」。もはや笑えんドッキリの餌食となるホアキンを眺める3時間。

思ってたより"謎"ではなかったけど相変わらず嫌な話やなー…笑 

今作のプロダクションの事は何も知
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.4

優しい世界?どこが。

際限なく加速する新自由主義の前では栗田科学のような会社はまもなく潰れるでしょう。山添くんは仕事を失い、藤沢さんは新たな仕事と介護のストレスで潰れるでしょう。"病気"は治らないし
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ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年製作の映画)

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これはいつも吹き替えで観る。

子供の頃に友達の家で観たのが最初かなー。なんだかんだ数えきれんほど観てる気がするな。テレビでもよくやってたような。

一作目がやっぱり最高やけどこれも当時すごくドキドキ
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PIGGY ピギー(2022年製作の映画)

4.3

想像の100倍丁寧な映画でびびった。
ジャンル映画を観るよろこびを損ねることなく複雑な感情をキャプチャーしてる。

主演の子すごいなー!

自分も子供の頃はお道具箱捨てられてたりハサミもって追いかけら
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.5

会社でパワハラを受けて精神疾患を患いしばらく仕事を休むことになったので、見逃してた映画達でも観るかと思って一本目にこれを選んだんやけど、タイミング的にもまぁ結構くるなこれは笑 自分の体験と重ねるには余>>続きを読む

FALL/フォール(2022年製作の映画)

4.1

よぉ出来たある!

この手の映画では抜群に丁寧では?

高いとこ登りたがる人というか命知らずな人の気持ちは全く分からない。他の人の感想でも同じような意見が大半で、逆に「高いとこサイコー!ウェーイ!」な
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

この冬1番のデートムービーではないでしょうか。

フランケンシュタイン、メトロポリスから果てはプリティウーマンまで横断するかのような、キッチュでキャンプなヨルゴス・ランティモス一流のオデュッセイア冒険
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雪山の絆(2023年製作の映画)

-

「物語」の強さについて考え込んでしまった。

社会心理学者の小森めぐみ氏が「物語はいかにして心を動かすのか:物語説得研究の現状と態度変化プロセス」という論文で、物語の影響過程について知ることと、人間の
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ザ・サイレンス 闇のハンター(2019年製作の映画)

3.8

90分。カラッとした編集が好印象。

この手のエピゴーネンものの中では十分楽しめる部類。

ダラダラしがちな人間ドラマパートをがっつり削ってワンアクションでさらっと回収とか無理のない省エネ話法も快適。
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.5

先日鑑賞した「ファースト・カウ」の、そのあまりにも豊かな"小ささ"に、鑑賞直後はひとまず4.0というスコアで茶を濁したが、「手持ち無沙汰で掃除始めるあのシーン良かったな…」「落とされてた花をとりあえず>>続きを読む

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.0

この映画を観た後にドーナツを買いたいと思うのか、作りたいと思うのか。おそらく"作家"は後者なのだろう。私はもちろん買いました。

Saltburn(2023年製作の映画)

4.3

監督・脚本家としてのエメラルド・フェネルがどんな作家なのかが正直まだよく分からないけども、観たかったバリー・コーガンがそこにいた。

総じて空虚な物語の中、要所でキマるショットの不気味な冴えとバリー・
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終わらない週末(2023年製作の映画)

4.5

これ今年一番面白いのでは?
言うて数えるほどしか新作観てないけど。

「ミスターロボット」よりパラノイアックで「ノープ」よりクリティカルで「ドント・ルック・アップ」より言葉が強く「ゼイ・リブ」よりこわ
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.5

こんなにスカッと自己言及的なフィンチャーは初めてじゃないか!? おもろー…!

スミスしか聴かない男とサブポップのTシャツ。

どうしたって「即興」からは…。

早くもっかい観たい!

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.2

この"シビれなさ"に感服。

閉じた表現だとは自覚しつつ、誤解を恐れずに言うならば、今作は映画秘宝的偏愛の対象となる事を巧みに拒絶する、「非・俺たちの悪党映画」だった。

それこそタクシードライバーの
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バレリーナ(2023年製作の映画)

4.4

え、かなり良いのにスコア低いな…

ジョンウィックmeetsユーフォリア?というか90年代のVシネのような雰囲気というか…。最近の作品だと「鵞鳥湖の夜」を思い出すネオンノワールな世界観を柔らかく包みこ
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.4

アクション映画史における「アクション」の基準を更新してしまったこのシリーズの最終章が169分という長さで描いたものは、当然というべきか、ひたすら「アクション」だった。

確かに長いんだけど、その長さは
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

思った以上に"アメリカ"のコンテクストに溢れてて全てのユーモアには反応できなかったけど男のアホさ(チャーム)は世界共通?
劇場も笑いに溢れてた。

キャスト完璧、けどアラン役はニコラス・ブラウンでもよ
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雨にぬれた舗道(1969年製作の映画)

4.5

何これおもしろ…!

つい先日「苦い涙」を観たこともあって何となく近い話かなーと思ったら…。

大したことが起こっているわけじゃないのに、カメラの位置とかモブの会話の差し込み方でじんわりと生まれる不穏
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.5

           活        
  活劇活劇活  活劇活劇活
  活   劇  活 活 活
  活劇活劇活 活劇活劇活劇活
  活   劇    活   
  活劇活劇活   活 劇
   
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X エックス(2022年製作の映画)

4.0

否が応でも大野一雄の舞踏を連想してしまうんやけど、もっと即物的というか下世話な、だからこそやけに人間臭い、元も子もない描き方の「イットフォローズ」。

いやしかし「正しく立つ」ことから始まるバレエでス
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

個人史的な話をすれば、「耳をすませば」こそが「君たちはどう生きるか」という問いに対するアンサーだった。

「あなたは素敵です。慌てることはない。時間をかけてしっかり磨いてください。」

その時の宮崎駿
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