うめさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

うめ

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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.2

いい映画でした。
こういう空気感、
とても良かった。
自分にとって大切な人というのは
一緒にいたいと思う人なんだ、
ということがよくわかりました。
誰かと一緒に笑ったり
お茶したりすることは
とっても
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.6

草彅剛が鬼気迫る。彼は僕が見た限りでは常にすべてを賭けている気がする。なぜそこまでやるのかわからない。どこかつらそう。不幸の匂いがする。日本の芸能史に名を残す人気アイドルの1人だったとは微塵も思えない>>続きを読む

天然コケッコー(2007年製作の映画)

3.8

何年かぶりに見たけどやっぱりいい。
大事なことをセリフで言わさない。
はっきりしたり、しなかったり、
そういう感じ。
この年頃の心象風景が
美しい自然と田園風景に
鮮やかに映し出される。
渡辺あやは天
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怪物(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

怪物というタイトルに違和感を覚えた。
セリフで怪物とか化け物が何度も出てくるけど、
なんか唐突でしっくりこなかった。

そして、
なぜ少年は先生を陥れたのか。
なぜ先生は謝罪の最中に飴か何かを口に入れ
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駆込み女と駆出し男(2015年製作の映画)

2.5

駆け込み寺の詳しいところを知らなかったので興味深かった。
女性の権利という視点で言えば
今どきなテーマ性を含んでいるようにも見える。
ただ、主役たちそれぞれの背景が
今ひとつわからないせいか、
それと
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ハーフ(2013年製作の映画)

3.3

ハーフhafuが排除されるのは当たり前である。
なにしろ障害者も外国人も前科者もLGBTQ+も
積極的に受け入れようとはしない国なのだから。
差別を禁止する法律がないという衝撃の国。
禁止に反対する人
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カントリーガール(2010年製作の映画)

2.8

知らない俳優ばかりで、その分なにが起きるかわからない魅力があって、最後まで新鮮で面白かった。外国人観光客を騙す不良少年たちと、若者に夢を抱かせてトンズラする大人だと、圧倒的に大人が悪人っぽい。そういう>>続きを読む

襟裳岬(1975年製作の映画)

2.5

貧しくても明るく生きる
70年代日活お得意の四畳半青春物語。
突然現れる森進一の邪魔なこと。
でもこの時代はテレビドラマでも
この手の挿入シーンはけっこうあった。
山口いづみの可憐さは必見。
それより
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THE MOLE(ザ・モール)(2020年製作の映画)

4.1

潜伏取材ドキュメンタリーの一級品。
武器と麻薬。アフリカと中国。
北朝鮮ビジネスの最前線。
僕らが知ってることはまさに氷山の一角。
その現実も去ることながら、
スパイ活動の現実も想像以上。
よくバレな
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決戦は日曜日(2022年製作の映画)

2.9

政治腐敗ブラックユーモアである。
こういう題材をコミカルに見せてくれるのはうれしい。わざわざ映画館に行って見ようとは思わないので配信などにはうってつけ。ドンピシャ。
とにかく宮沢りえに尽きる。
鎌倉殿
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うみべの女の子(2021年製作の映画)

3.3

居場所がない若者が不毛な愛に身を委ね空虚に日々を送る物語はヌーベルバーグの時代からさんざん見てきたけど、まさか中学生が主役とは。
何もなかったかのように高校生になる。
今はそういう時代なんだな。
のほ
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教育と愛国(2022年製作の映画)

3.9

広島でサミットが開催された。
原爆資料館に長く滞在すれば、
実相がわかるとは思わない。
核保有国が集まって放棄する道筋も示さず、
核なき世界を、と言う虚しさ。
トドメはゼ大統領の外交テロ。
日韓トップ
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.9

三宅唱監督は「きみの鳥はうたえる」よりも
「やくたたず」と「playback」が好きだ。
この作品からは僕が好きな
初期の作品の空気感が伝わってくる。

近年、障害がある人や
LGBTQ+をテーマにし
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別れる決心(2022年製作の映画)

2.7

期待ほどじゃなかった。
けど、時折見せるスタイリッシュな編集が
この手のサスペンスにしては珍しく、
そこは良かった。

殺人は喫煙と同じで難しいのは最初だけ---

このセリフがこの映画の雰囲気を
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オールド・ガード(2020年製作の映画)

3.7

あー、面白かった。

シャーリーズセロンって
戦士なのに憂いがあって
独特な雰囲気を感じさせる。

強いのに悲しそうで
痛そうでつらそう。

男性同士のカップルも
そこはかとなく美しく儚い。
 
続編
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AIに潜む偏見: 人工知能における公平とは(2020年製作の映画)

3.8

いま見るべき映画。
チャットGPTに何が潜んでいるのか、
誰かちゃんと調査してほしい。
顔認証とアルゴリズムの怖さを
あらためて確認した。

ただ、怪しそうだから遠ざけろというのは
ちょっと違う気がす
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坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK : async(2017年製作の映画)

3.9

ライブ内容は僕なんかの理解は
到底及ばないレベルのため論評は避けるとして、
2017年は中咽頭がんが見つかって3年経った頃。
そして直腸がんと診断される3年前にあたる。
忌まわしい検査でのがんの見落と
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エンパイア レコード(1995年製作の映画)

2.0

イマイチ乗れなかった。
もっと若いうちに見ておくべきだった。
以上。

老後の資金がありません!(2020年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

コメディだから楽しめばいいんだと思う。

松重豊は最後まで天海祐希の父親にしか
見えなかった。そこは笑える。

ずいぶん安易なハッピーエンド。
シェアハウスなら幸せって。
それも笑うところなのかもしれ
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偽りの隣人 ある諜報員の告白(2020年製作の映画)

3.8

政治ドラマをこうしてハートフルでコメディタッチに仕上げる韓国映画に毎度感服する。
お約束の毒々しい場面もあるが、
フィクションとは言い切れない絶妙なリアル感。
笑いでごまかさなくてはいけない事情を
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

2.5

莫大なロシアマネーで作られたアメリカ軍礼賛映画。
このタイミング。素直な気持ちじゃ見れなかった。
よくできた娯楽映画だとは思うけど。
勧善懲悪。
インディアンをやっつける保安官に熱狂した国民。
その体
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.2

名作の再映画化には残念な場合も多いがこれは力作。
もしかしたら前作よりさらにリアルになってる気がする。
ドイツ側が製作したからかもしれない。
よく言われることに、
反戦映画を作ったつもりが
反戦とは逆
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

正しく紐解くのは困難だが、
この映画、
かつてない大胆不敵な
さまざまな要素の融合による
奇跡的な結晶であることは間違いない。

カンフーとアメコミ
人種差別と格差とLGBTQ+
母と娘の愛情物語と
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ニーナ・シモン 魂の歌(2015年製作の映画)

3.3

ドキュメンタリーだからと言ってすべて真実や事実だとは限らない。
編集には作者の意図があり、
撮られる側の了解が必要な場合もある。
ただ、それらを考慮したとしても
隠し切れない、凄まじい何かが突き刺さる
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モエカレはオレンジ色(2022年製作の映画)

2.5

めるるがかわいいから全部OKという評価が正しいような気もする映画。
正直、予想以上に上手い。
こういう映画を見てるとイマドキの若者はそんなに荒んでいないのかもと思ってしまう。
そうでもないんだろうけど
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きこえなかったあの日(2021年製作の映画)

3.3

聴覚障害者に災害がふりかかるとき、
何が起きるのか。
まったく想像しないことだらけで、
恥ずかしい気持ちになった。

情報が入ってこないことへの不満や怒りを
よくメディアで耳にするが、
耳が不自由な人
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スマホを落としただけなのに(2023年製作の映画)

3.1

日本版より断然こっち。
っていうか、日本版のオチとかあまりにも絶望。
んなわけないでしょ的な。
演技も。

イムシワンは本当にいい。ミセンは感動した。
今回は怖かった。
後半、ベラベラしゃべり過ぎな感
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パンケーキを毒見する(2021年製作の映画)

2.3

菅氏を掘り下げるのかと思ったら違ってた。
もっと迫ってほしかった。
もっと攻めてもよかった。
ガースー発言とか、GOTOとか
実はおぼっちゃまとか。
ただ、そこまで実績も失点もないから
掘り下げようも
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太陽の蓋(2016年製作の映画)

3.6

震災からまもなく12年。
あの当時の刻々と変わる毎日の空気感が
よく出ている。

ああ、そうそう、
あのときはまだ知らなかったんだよなー。
というタイムラグ感。

知ってたのに隠していたならまだいい。
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宇宙大怪獣ドゴラ(1964年製作の映画)

2.8

怪獣映画という枠にこだわらない斬新な魅力がある。
地球上の炭素で巨大化する宇宙怪獣。
ステキな発想。バルンガに通じる不気味さがあるが、どこか美しい造形なのがいい。
外国人とギャング団はこの頃の怪獣モノ
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ちひろさん(2023年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

今泉ファンとして鑑賞。
ちょっと違和感を覚えた。

いつものすれ違いトークや恋愛ユーモアが
ほとんど鳴りを潜めている。
それでも前半は軽やかに生きる主人公に
心地よい風を感じることができた。
しかし、
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PLAN 75(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この映画は倍賞千恵子が主役と決まった瞬間、
勝ったも同然だった。
寅次郎の妹さくら。あの聡明で兄思いの優しい女性が年老いて皺まみれになり、指が曲がり、ホテルの清掃員として孤独に暮らしている。その現実を
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

1.8

このレビューはネタバレを含みます

年齢不詳な登場人物たちに違和感を覚えたが、
最後まで見た。
標準語を流暢に使いこなす
青森のりんご農家の子どもたちにも弱ったが、
どうにかしのいだ。

要するに、
親の身勝手で苗字がコロコロ変わり
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カランコエの花(2016年製作の映画)

3.0

わずか39分。
すべてを語り尽くせるはずはないけど、
これはこれでいいと思う。
それに、
LGBTQがもちろんテーマだけど、
あの世代特有の無意識ゆえの罪や
どうしようない無力感がよく伝わってくる。
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チチを撮りに(2012年製作の映画)

3.3

ほのぼのした作品でした。
ダメなオヤジとがんばり屋のおふくろと
娘たちいう構図は「湯を沸かす〜」と同じ。
今回もとても応援したくなります。
居場所のない子供たちの会話が良かった。
チチは普通に「父」で
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一人になる 医師 小笠原登とハンセン病強制隔離政策(2021年製作の映画)

3.8

ものすごい人がこの国にいた。
国と戦い、ハンセン病と戦い、
一生をそれに捧げた小笠原登医師。
強烈な人生である。
新型コロナによる差別や偏見、
誹謗中傷。国の隔離政策。
何も変わっていない。
人間は同
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