村田冬真さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

村田冬真

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世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ(2018年製作の映画)

5.0

「私の考えの多くは、独房時代の経験から生まれた。あれがなかったら…浅はかで卑しい人間になっていただろう。成果主義で短絡的で尊大な人間に。おそらく、”成功に目がくらみ、偉そうにふんぞり返ってる"。そんな>>続きを読む

あん(2015年製作の映画)

5.0

日本では、1996年まで優生保護法の下でハンセン病患者や障がい者に対する不妊手術や人工中絶が推奨されてしました。なかには、この映画に出てくる女性のように、強制的に自分の子供を持つことを許されなかった人>>続きを読む

「A」(1998年製作の映画)

5.0

映画に出てくる一人のオウム真理教信者の方が、「オセロのようにいつか、白が逆転して多くなることもあると信じている。」みたいな趣旨のことを言っていたのが印象的でした。

この世の中で起きる出来事は、単純な
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隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

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ちょっとしたひとつひとつのシーンで、人間の「醜さ」の描写をサラッと取り入れてリアリティーを追求しながら、映画全体としてはエンターテイメントとして成立させるという…
黒澤明監督の、自然主義的な人間の清濁
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ソイレント・グリーン(1973年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ディストピア映画の名作として名前とオチは既に知っていたけれど、初めて観て面白かった。

ただ、2022年に女性が「家具」になっている世界観は映画撮影当時の時代背景にある男権主義と女性蔑視の現れで、今で
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

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民主主義的な選挙は「合理性」ではなく人々の「感情」で動く。
そういう意味では、どのような選挙も「情緒的」にならざるをえないのではないでしょうか。

印象的だったシーンは、小川議員のご両親が、「誰もが政
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RBG 最強の85才(2018年製作の映画)

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元アメリカ連邦最高裁判事の故ルース・ベイダー・ギンズバーグの人生と歴史的な裁判を追ったドキュメンタリー。

1950年代、彼女が大学に進学したとき、女性の入学人数は制限され、男性5人に対し女性は1人だ
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三度目の殺人(2017年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

2度目の『3度目の殺人』です。
1回目に見たときには気づかなかった箇所が沢山ありました。

死刑制度は国家権力のもとで行われる殺人です。
人を「裁く」ということは一体どういうことなのでしょうか。
人間
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マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)

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15分間だけ俳優ジョン・マルコヴィッチになれる穴っていう幼稚なほど純粋で面白い設定から、「自分とは、意識とは何か」っていう哲学的な問いに発展していく映画。
操り人形の糸は、抗いがたい人間の運命を表して
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

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久しぶりに見返した。
今敏は、現実と幻想が一貫したテーマだけど、その2つの交わりと切り替わりの描き方がアニメにしかできない作業って感じで圧巻。
現実も幻想も明確に区別せずに、平等に描くことで、当事者に
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