プラナリアさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

Z Bull ゼット・ブル(2018年製作の映画)

3.8

99%の凶暴性と1%の社会人根性でできたゾンビパニック。物語の立ち上がりは尺の割にかなり遅く、20分くらいどうでもいい社内政治が繰り広げられる。

しかし特筆すべきはコトが発生した後。ゾンビ化した社員
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トップガン(1986年製作の映画)

3.5

ハリウッド版サーホー。良くも悪くもトムクルーズへの全幅の信頼で成り立っている脚本と、戦闘機の逞しさ美しさがセールスポイント。

養成学校モノにも関わらず同級生のキャラがモブに毛が生えた程度なのはどうか
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭は完璧、その後しばらくはイマイチ掴みどころのないパートが続く。バッチリ決まったカットとそうでないカットの落差が激しく眉をひそめたくなるが、後半のメフィラスパートに至ると画面も物語もグッと引き締まる>>続きを読む

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.7

みんなの名作。観る前はまさかチート主人公が全部解決していく系だとは思わなかったが、アンディがスパダリであることにも合理性と意味がある。いやちょっと完璧すぎるな?

シェラ・デ・コブレの幽霊(1964年製作の映画)

4.1

幻のホラー映画との触れ込みで、そのへんの映像や演出も素晴らしいモノだったが、特に目を引いたのが主人公のキャラの完成度。才覚ある建築家が本業を投げ打ってまで幽霊ハントにかまけているというジレンマや、彼の>>続きを読む

AWAKE(2019年製作の映画)

4.7

静かながら少年漫画のように燃え上がる物語で、しかしどうあがいても訪れる賛否激しい結末に、見事な脚色を施して物語を締めくくる。

多少台詞で語りすぎている部分はあったり、ヒロインポジと思わしき人達が空気
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名探偵コナン ハロウィンの花嫁(2022年製作の映画)

4.4

やってる事はブッ飛んでいるが、全編がソリッドな緊張感に支配されていてダレる瞬間がほとんどない。公安の人の回想一つとっても単品の刑事アクションとして完成されていたりと、エンタメとしてあまりにも強い。傑作>>続きを読む

ズーム/見えない参加者(2020年製作の映画)

4.0

前半の地に足ついたリモート飲み会描写からどんどん不穏になっていき、最後の方はもう大変。今どきの怪異はzoomの各種機能も駆使して人々を追い詰めるのだ!

ややジャンプスケア度が高かったり、日没速度が時
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

私ね、これ面白かったけどね、やっぱダメだと思うんだ

いまいちハッキリしない導線に飲み込みづらい作中用語もそうだし、主演ドラマを経たとは思えない扱いのスカーレットには心底ションボリさせられたのは大きい
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KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

3.9

デフォでギスギスしがちな旅パ、やや力技すぎる終盤の話運びと、痒いところに手の届かない感じはあるが、それはストーリー面での話、圧倒的映像ぢからがそうした欠点を圧倒して余るだろう

特に良かったのは序盤か
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導火線 FLASH POINT(2007年製作の映画)

4.0

話はふわふわめ、チキンの下りはどうなのかと思ったけれども、バトルの火蓋が切って落とされてからは全てがキマッており、私は完全に満足した......

「優秀だがうっかりやりすぎてしまう」というパーソナリ
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.6

痛快だった、暴力の美学、日常パートのスマートさ、最終的にはほっこり、退職したハッカー好き、etc...

とまあ様々な感想が浮かぶが、その末尾に必ず「それはそれとして会計士おじさんは反省しろ」とつけた
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必殺! 恐竜神父(2018年製作の映画)

4.1

不出来な脚本、画作りを清々しいまで繰り出し、一方で決めるべき所はしっかり決めてくる快作でした。冒頭の「特殊効果」からして笑えるし、以降の作品の受け止め方も決定づけさせてくれる。それにしたってふざけすぎ>>続きを読む

イコライザー(2014年製作の映画)

3.4

とにかく主人公のキャラがバリバリに立ってて、人をゴア殺しまくるのに超聖人というキャラがバッチリ成立していたのが良かった。彼の武器は暴力のみならず、その高潔さも含まれる事が物語で示されていたと言えよう。>>続きを読む

レゴバットマン ザ・ムービー(2017年製作の映画)

4.4

冒頭で我々が想像しうる最高のクライマックスが消費され、この後どうするつもりなのだと訝しんでいた私の目に飛び込んできたのは、バット独身生活の風景でした。これは凝り固まった中年独身者が真の隣人たちを得る成>>続きを読む

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.0

音をナメてはならぬ、全ての仕事に敬意を払う必要があるのだぞと、そう思わせてくれる良いドキュメンタリーでした。感謝しなければいけない。ここで大々的に紹介されていた作品はしっかり観ておきたい。

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.3

長いし死ぬほど画面が暗いが、最後は灯火が照らすことだろう

バットマン リターンズ(1992年製作の映画)

4.5

雪のゴッサムにモノクロの怪人たちが大集結!色恋パートは前作から大幅改善され、仮面を被った異常者たちの歪なロマンスが涙を誘うだろう。しかしより泣けるのは、やっぱりペンギンだろう。全ての計画が不振に終わり>>続きを読む

バットマン(1989年製作の映画)

3.7

序盤は怠いが、ジャック・ニコルソンが覚醒してからが本番。ジョーカーのヤバさが物語を引き締め、更にはコウモリコスプレ男の異常性も引き出してくれていました

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.2

悪役オブザイヤー受賞おめでとうございます!!!抗争の時代が終わり、平和が訪れたと思われた魔都広島にサイコ暴力装置・上林が現る!実録任侠物語の世界に放り込まれた怪人はやがて広島の治安を破壊する.....>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

4.0

暗黒超能力者養成所から脱出した少女は、心優しい家庭に引き取られる。成長した彼女は家族の病を治すため奮起し......という前半のあらすじを捻じ伏せ、嘲笑うような真実と暴力が後半にやってくる。顔がいい悪>>続きを読む

ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男(2018年製作の映画)

4.4

これは壮大な題名詐称であり、しかし一切題名に偽りのない映画。時を隔てて2つの怪物を討伐した男のリアルな半生であり、同時にナチスとかビッグフットの着ぐるみが出てくるB級アクションである。

この題名であ
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

4.2

尖りに尖ったSFロードムービー、そこに光を差す三馬鹿の勇姿に我々は涙する。

実時間以上に長く感じさせられる作品だけれども、じっくり見せられる世界観がCoolなので総合的にヨシ。見せ場が終わったらスッ
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

3.8

人が死ぬ。終盤まで話の掴みどころがなかったんだけど、最後でようやくわかった思う。現世地獄から解脱する(解脱しようと願った)話なのでしょう。「夢から醒めて現実を見ろ」からの反抗にも見えて、やっぱり逃れら>>続きを読む

川崎競輪(2016年製作の映画)

3.9

定点カメラ集。ただそこに生活や人生が連なっていて、正直面白いか面白くないか断じていいのかも分からない。これだけ割り切った切り抜き方をしてもいいのかと驚かされた。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝/アイアンモンキー(1993年製作の映画)

4.8

飯!カンフー!王道英雄譚!余計な物は何もない。これだったのだ、我々が真に欲していたのは!

プリズナーズ(2013年製作の映画)

4.2

狂気入り乱れる2時間半、憎悪に目覚めたヒュー・ジャックマンは恐ろしくて痛々しかった。容疑者の証言が彼の中で違う言葉にすり替わる下りなどは生々しく「破滅だ!もう破滅しかない!」と心の中で叫ぶしかない。つ>>続きを読む

ゴジラ対ヘドラ(1971年製作の映画)

4.3

なんて激しさだ......!公害怪獣のおぞましい生態と底なしの格、ノンブレーキの殺戮描写、挑発的な演出からお出しされる説教ぶりと、見応えがありすぎる。あんまりヘドラのインパクトが強いのでゴジラ要素がノ>>続きを読む

雪の女王 ゲルダの伝説(2018年製作の映画)

4.2

シリーズ未見。過去作の出来事の清算とでも言うべき内容(たぶん)だが初見でも大いに楽しめた。

まず凄いのがテンポ感で、この内容が90分以内に収まっているのが信じられない。ダレる場面が一切存在しないうえ
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スパイダーマン(2002年製作の映画)

4.1

「感動のヒーロー誕生譚」などでは終わらせてくれない。誰かを救えばそれにふさわしい結果がもたらされる、誰かを救えなければふさわしい代償が付きまとう。僕に与えられた力は僕を呪い続ける。

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

残りの0.1点は過去シリーズを未チェックだった分です、私が全面的に悪い、つまり実質満点です

スプリンパン まえへすすもう!(2020年製作の映画)

3.9

尺不足に駆られた異様なテンポが事故めいて面白さを産んでいる、おそらく製作陣の意図した楽しさではないので受け止め方に困るが、それでも予備動作ゼロでお母さんが出るシーンは絶対に笑ってしまう。どんな事でもど>>続きを読む

武闘拳 猛虎激殺!(1976年製作の映画)

3.4

時は昭和!天守閣を根城とした悪のカラテ帝国が武闘空手興行を支配していた!!!

映画は主にバトルパートと、それ以外は稽古パートで構成されているので、暴力の絶対量が大変なことになってる。終盤はさすがにお
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