レスターさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

3.0

94年の作品4Kレストア。
エドワード・ヤンの珍しいコメディ。
男女お互いに引っ張られず、独立していく様子が描かれる。

相変わらず画作りはキレッキレで、暗闇、逆光&シルエット、フレームの使い方とメタ
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ドライビング・バニー(2021年製作の映画)

3.0

経済格差による偏見がテーマ。
どうにもならない事だとは思うけど、どうもバニーを手放しで応援できないんだよね…

子供を思うとはいえ、制度やルールを守らなかったり、万引き、不法侵入など軽い犯罪をいくつも
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.0

動かなくなったアンドロイドのメモリ映像を覗く事で、深層心理に迫る。

「味や香りではなく景色が見える」というような、お茶のエピソードがあるが、ヤンの深層心理を表していると思う。

終盤に見えてくるヤン
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ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)

3.0

低賃金で外国人しか雇えない問題、そして差別と閉鎖的思考は日本でも起こっている問題だ。

国家経済の問題が、小さな村の悲劇を招きかねないし、こういう事が原因で戦争は起こったりする。

人間である以上、論
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スパルタ(2022年製作の映画)

3.0

主人公は大人社会に馴染めなく、「逃げ」として子供達を集めて自分の帝国を築いたように見える。
もちろん小児性愛もあるが。

子供達を強くして、嫌な大人たちに復讐のようなものをしたかったのではないだろうか
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フィツカラルド(1982年製作の映画)

3.0

いい機会なので映画祭で鑑賞。

主人公は破天荒だけど「誰も成し遂げない夢でも信念があれば達成できる」と言いたいのかな。

アドベンチャーや友情要素ありだが、どこか現地人の不気味さを最後まで漂わせる。
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マンティコア 怪物(2022年製作の映画)

3.0

前半はスローペースで「どう話が転がるんだろう」と思っていたが、自分の隠れた邪心に気づく話だと分かる。

男女お互いの欲を歪んだ?形で満たしたのだろうか。

最後にかけての展開、嫌いじゃない。むしろ好き
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アシュカル(2022年製作の映画)

3.0

骨太なサスペンスで、「面白いかも」と思い、どう着地するんだろうと思ってたら…?

ジャスミン革命の発端が焼身自殺という意味を思えば、まあテーマやラストシーンも納得か。

炎の現場をロングショットで撮る
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ライフ(2022年製作の映画)

3.0

終始、白を基調としたシンメトリーの映像と、象徴的な環境音が素晴らしい。

一人の男がどん底から放浪し、様々な人と出会い、宗教や価値観、貧富の格差、人生を愛することを学ぶ。
というと綺麗な話みたいだが、
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波が去るとき(2022年製作の映画)

2.0

ラヴ・ディアスなので覚悟はしていたが、流石に長い…
話が途中までよくわからず進んでいた印象。
最後の1時間になってやっと面白くなってきた感じ。

カットや構図は完璧で、明暗の使い方、奥行きの移動など
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

3.0

イギリスの労働者階級、これが普通の家庭のリアル。
ザ・ノンフィクションでも見てるかのようなリアリティで、メンタルが元気な時でないと観ていてしんどくなるだろう。
日本でも同じような家庭が山ほどあるんだろ
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

2.0

なんちゃって日本全開の、IQの低いタランティーノ風な映画。

タランティーノはもっとテーマもあるしスマートなので「風」と付けた。

なんちゃって日本はむしろ笑うしかない。
各キャラのエピソードが長くて
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スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

2.0

思ってたより限定的な期間の話で、ひたすらダイアナ妃のストレスフル、または奇行とも言える様子を描いている。

未来のない、現在=過去の王室の暮らし、当時の立場は相当ストレスだっただろう。

自分の立場を
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プリンセス・ダイアナ(2022年製作の映画)

3.0

ドキュメンタリーなので、割と中立的に、当時の報道を集めた映像となっている。

当時はニュース等で事あるごとに流れたが、事故で亡くなった時は衝撃だったのを覚えている。

即位前から生涯ずっと、あれだけマ
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.0

森というのは不思議な事が起こるモチーフ。
監督はジブリアニメ等に影響を受けたらしいが…

母から聞いた昔話、亡くなった祖母にさよならを言いたい、という願望が不思議な事を招いたように思う。

8歳の女の
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HiGH&LOW THE WORST X(2022年製作の映画)

3.0

今回は轟&小田島フューチャー。
このコンビなかなか良くて、轟さんかっけー。
一応「友達」「仲間」がテーマで、敵の天下井との対比となっている。

村山や関ちゃんは退学したから登場しないのは仕方ないとして
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スーパー30 アーナンド先生の教室(2019年製作の映画)

4.0

インド版「ドラゴン桜」のような展開でストレート。

主役も塾を開講したあたりから髭もワイルドになってますます阿部寛に見えてきた。

貧富による教育格差は日本にもあるが、インドは次元が違う。
奨学金制度
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3つの鍵(2021年製作の映画)

3.0

同じアパート内の4家族、それぞれの問題と償いの映画。

中でも事故を起こした息子と、娘を預けたお父さんが最低過ぎるな。
息子とお母さんのエピソードは良いとして、娘を預けたお父さんが償っても余るくらい最
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.0

終始、風速が一定で、不気味な雰囲気が漂う。
眠くなりがちだが、まあヘンな映画である。

アダが服を着ている姿は笑っちゃうけど、観ている内にだんだん可愛く見えてくるのが不思議。

クリスマス、アダはキリ
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.0

馬、黒人、チンパンジー、UFOと見せ物の復讐な映画であることはいいんだけど、意味を考えなければ、空のトレマーズじゃないか?
意味を考察しようと思えばいくらでもありそう。

Gジャンの形態ビジュアルもど
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

5.0

目を見て話さない夫婦。
人の裏面と向き合わないばかりに、関係や心境が拗れていく。
オセロがその象徴で、ベランダのCDは「目」の象徴だと思う。

主要人物それぞれが勝手でエゴがあり、何考えてんだ?と思う
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スワンソング(2021年製作の映画)

3.0

まさにウド・キアのオンステージ。
怪演ぶりが素晴らしい。

介護施設から出れなかったパットだが、外に出て街を回ると、段々と水を得た魚のように生き生きとしてくる。
同時に衣装もグレードアップ?していくの
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デリシュ!(2021年製作の映画)

3.0

18世紀の民衆レストランができる経緯の話。
料理映画のはずだが、18世紀の料理とはいえ、美味しそうな料理や調理シーンがあまりないのが難点。これは基本なのでしっかりやって欲しかった。

なんだかんだ困難
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1640日の家族(2021年製作の映画)

4.0

里子のシモンが、迎えた家族から、実父に受け渡す話。
大人の事情と当人シモンの事情と心境が丁寧に描かれていて、思ってたより良かった。

どっちの家庭が良いかとか、違う家庭に移るなんて、子供には荷が重すぎ
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プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)

3.0

映画全体があざとい、エモい。
まあ見てるうちに慣れてくるんだけど。

タイトルは原題「One for the Road」でいい。

余命少ない白血病の友人と、元カノを訪ねるロードムービー。

若者のだ
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.0

「アルゴ」はイランでのアメリカ大使館の話だが、本作は内戦が勃発したソマリアでの韓国、北朝鮮大使が国外脱出に奮闘する話。

普段は敵対関係の南北朝鮮が協力して脱出を試みるというのがミソ。
「昨日の敵は今
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マルケータ・ラザロヴァー(1967年製作の映画)

2.0

久しぶりに歯応えある映画観るぞ!
と意気込んで挑むも、序盤で寝てしまい、話が全く分からなくなり断念…

暫くこういうの観てないと腕?が落ちる事を痛感した。

映像は恐ろしく良いので、起きてたら全然評価
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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

2.0

面白くない…
イナゴが強烈過ぎて、恐竜が霞んでしまった。

一応、シリーズお約束の演出や映像はあるが、目新しさはなく、怖さやシチュエーションの必要性があまり感じられなかった。

「なるほど」と思うよう
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キャメラを止めるな!(2022年製作の映画)

3.0

日本版のそのままといえばそうなのだが、フランス版の要素もある。
原作を尊重してる感は伝わったのだが、逆に言うとリメイクとしての物足りなさも感じる。

劇中の「原作に忠実に~」みたいなやり取りがどこまで
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.0

展開としては愛がテーマの王道ちゃあ王道なんだけど、ジェーン・ソーがなかなかカッコいい。
このための映画と言っても良いくらいだ。

ムジョルニアとストームブレイカーは見た目こそ武器なものの、もはや立派な
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.0

主人公は最悪な事をしているんだけど、特別なわけじゃなく、むしろこれがアラサーのリアルだと思う。

付き合うのは理由はなく、終わりには理由がある。
男性は理由を求めるが、女性は感覚論、又はうまく説明でき
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

2.0

PTAのノスタルジー恋愛映画。
本当に必要な物だけを切り取るなら、男女が走ってるだけのPVになると思う。

でもこれはPTAなりの70年代ノスタルジー映画だと思った。

登場人物の殆どにはモデルがあり
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バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「バズが主演の映画」という設定。まさかバズにこんなにも重い設定があるとは。思ったより面白かった。

話の展開というより、光速移動を繰り返したウラシマ効果のせいで大事な人を老衰で失ってしまうという設定が
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.0

「万引き家族」に続き、社会問題と疑似家族の組み合わせ。

それぞれの登場人物がそれぞれの理由で「普通の家族」に憧れ、自分もなれると信じたい、信じてるという設定。

努力してもどうにも出来ない、可能性は
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あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

3.0

殆どが会話劇だが、言葉や間の中に対話の距離感が詰まっている。
目の前の1日を描きながら、主役の人物像がじんわりと明らかになっていく。
ホン・サンス節が効いている。

景色の良い場所での朝食、トッポキと
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イントロダクション(2020年製作の映画)

3.0

66分と短いながらもまさかの3部構成。
1部と2部は3部への振りで、3部に全てが詰まっている。

抱擁の意味と罪について。
映画内でそれぞれの抱擁があるが、時間が置かれている事で、意味合いも変わってく
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