レスターさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.0

舞台は2010年だが、2000年代にボリビアで実際起こった事がモデルらしい。

焦点は村から去るか男性達と闘うかの論争で、民主主義の原点でもある。

個人的には、キリスト教への深い信仰が、目の前の地獄
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

3.0

ワーナーブラザーズ試写会にて。
エンドロールなしVer。

DCEU改めDCUスタート1作目なので気合いが入ってる事がわかる。

軸の脚本も良いと思う。BTTFは必須科目で。
だけどMCUと同じ系統に
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クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

3.0

ロッキー不在で、アドニスに振り切った、忘れたい過去と決着をつける話。

やはりロッキーがいないと寂しいというか、薄味になった気がする。
悪くはないんだけど。

18年も自己トレだけでいきなりヘビー級チ
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TAR/ター(2022年製作の映画)

2.0

オーケストラの女性指揮者の、転落と再起の話。

全体的に何があったか詳細は描かれず、第三者視点の推測で判断するしかない。

SNSのこの時代に、一部だけ切り取られると簡単に炎上して、社会的に転落してし
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EO イーオー(2022年製作の映画)

4.0

ロバの視点から見た、人間の不条理なエゴを浮き彫りにした映画。

人間の理不尽な都合により、ロバのEOは様々な場所へ翻弄されていく。

ロバに愛情を注いでくれる人間もいれば、労働力のみとして、食用のみと
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それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

3.0

父親の介護、子育て、新しい恋に悩むシングルマザー。
実際、介護と子育てを同時にやるのはなんて大変なのだろう。

父と娘の距離が段々と離れていく様に残酷性を感じた。
クレマンはいい人なのかどうか、最後ま
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アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

2.0

身近にある差別と不条理を、子ども視点から描いた映画。

監督の実体験が元とは知らなかったが、おじいちゃんから教わった「戦い」(タイトルの基ともなっている)が見えてこなかったのが残念。

終盤のシーンで
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映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)(2023年製作の映画)

3.0

あまり期待値は高くなかったけど、思ってたより面白かった。

ユートピアとはどういう事か?うまい話には裏があるという事を子供達に伝わるだろうか。

パーフェクトや理想的じゃなくても、欠点があってもそれが
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.0

今回はロケット出生の話。話のトリガーがやや強引だなとは思ったけど、まさかこのシリーズで泣くとは。

シリーズを通して「家族」を軸にしてきたが今回も例に漏れず。

宇宙服の色やランニングマシンで「200
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.0

能面の比喩として、「感情」にクローズアップした映画だった。

面を被れば感情は表に出ないが、面の中は負の感情が渦巻いている。
ひとたび面が剥がれれば感情が爆発する。

横浜流星もごみ処理場も村全体も、
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ノスタルジア(2022年製作の映画)

3.0

イタリア映画祭。

過去の懐かしさに囚われたり、こだわり過ぎると周りが見えなくなり、悪い目に合うぞ?という映画。

序盤からどことなく不吉な雰囲気が漂う。
地区にもよるだろうが、実際のナポリもこんなに
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乾いたローマ(2022年製作の映画)

3.0

イタリア映画祭。

3年雨が降らなかったローマの深刻な水不足設定。
様々な人物視点の群像劇。

それぞれの人物が関連するのは良いけど、そこからもう一歩欲しいと思った。

こんな水不足なら野菜や飲み物な
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蟻の王(2022年製作の映画)

3.0

イタリア映画祭。

60年代のローマでは同性愛者は逮捕され、精神病院送りにされ、電気ショック療法を強制的に受けさせられる。
裁判も差別的で不遇極まり無い。

当時の状況がいかに悲惨なものであるか思い知
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幸せのイタリアーノ/あなたのもとに走る(2022年製作の映画)

3.0

イタリア映画祭。

この設定、予告で何度も観たぞと思ったら「パリ、嘘つきな恋」ね。リメイクとは知らなかった。

障害者のフリをしてるチャラおじのラブストーリー。
コメディ要素が頻繁に入って面白いのだけ
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対峙(2021年製作の映画)

4.0

本編とも言える対峙までの運びが奇妙で巧妙なのと、対峙の最中は4人が言葉を選びながら、感情を抑えながら、それぞれの表情を捉えていく。

お互いの距離の詰め方が良い意味で意表を突き、終始張り詰めた空気でと
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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

3.0

夫に捨てられ、それでも自立と子育てを懸命に両立しようと奮闘する母親と子供たち、ホームレスの女の子を救う家族ドラマ。

80年代の雰囲気がよく出ていて懐かしみを感じるのと、シャルロットゲインズブールが母
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ノートルダム 炎の大聖堂(2022年製作の映画)

4.0

実際の火災の映画化で、ドキュメンタリーではなく再現ドラマに近い。
当時の実映像も頻繁にインサートしている。

IMAX撮影だけど、通常版で鑑賞。

歴史的遺産を大画面で見れる事が良かったが、それが焼け
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.0

舞台がロンドンという以外は、ほぼ黒澤版と同じ流れ。
というよりかなりトレースしている。

なんと言ってもビル・ナイがジェントルマン過ぎてカッコいいのだが、黒澤版では志村喬のダメなおじさんだからこそ、絶
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.0

冒頭シーン。山から見下ろすのは、放射状に区画された街の夜景。
これが蜘蛛の巣、つまり街全体に張り巡らされたミソジニーの比喩だ。

信仰の名のもとに、女性への人権の扱いが酷く不条理な事を見せつけられる。
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.0

チャーリーは醜い姿になる事で、過去に救えなかった事に対し、自分を罰してるんだと思う。

余命宣告されても何か一つだけでも救えるんじゃないかと信じている。
それが出来れば彼もまた救われる。

それを信仰
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.0

男性優位の社会で、いち修道女が権力を持ち、登り詰める様が面白かった。
キリスト教信者の社会で登り詰めるにはあの方法が有効だったんだろうと思う。

話が進むにつれ、信仰心より肉欲が上回ってしまう様子、同
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パリタクシー(2022年製作の映画)

4.0

荒んでいたタクシー運転手に段々と笑顔が戻っていく優しい映画。

92歳のマダム、マドレーヌの過去は過酷だが、人生を悟り切った堂々さがとても素敵で、この映画の核となっている。

傷ついた人ほど、人に優し
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トリとロキタ(2022年製作の映画)

4.0

ダルデンヌ兄弟の作品の中でも一際重く、不遇な現実を見せつけられるドキュメンタリーを観ているようだった。

周りの大人達が胸糞ばかりで救いがなく、理不尽を耐え忍んで生きていく二人だが、だんだんと状況が悪
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The Son/息子(2022年製作の映画)

5.0

「ファーザー」に続く3部構成の2作目らしい。前作以上にしんどいが心に刺さるものがあった。

ここで言う「息子」とは、ピーター、ニコラス、現妻との子供の3人を指していて、1番の意味合いは父の息子でもあり
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コンペティション(2021年製作の映画)

3.0

映画業界の制作、裏事情のブラックコメディ。
アーティスティックなんだか分からないような絵作りと皮肉が面白い。

対処的な俳優2人とアーティスティックな監督のそれぞれのエゴのぶつかり合いが見もの。
こう
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.0

昨今の社会では貧富や思想、ジェンダー平等が主流となっているけど、それを独特のセンスで最高に皮肉ってる映画。
監督、絶対性格悪いわw(褒めてる)

その場の環境や状況によって不平等が逆転する様を、ねちね
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ワース 命の値段(2019年製作の映画)

3.0

911犠牲者の補償金算出。
数が多すぎるから計算式で割り出すというのも、仕事効率としては分かるけど、人の命が掛かってるので訳が違う。

911の裏でこんな事があったとは日本人の自分にとっては知らなかっ
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丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)

3.0

本屋のおじいちゃんと少年の交流を主軸に、様々なお客さんのエピソードを盛り込んだハートフルな映画。

村の雰囲気が良いのと、本を通して差別や偏見に隔たりなく寄り添う店主や、少年に想像力と世界の広さを教え
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.0

スピルバーグの半自伝的映画、という認識があったので、正直ちょっと肩透かしを食らった気分。

家庭環境の問題が長く、映画への情熱やルーツなど、観たい部分が薄れてしまっている気がした。

ラストも、さあこ
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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

4.0

誰が悪いわけでもないのに、どうにもならない事もある。
そして時間もない事が、父親のどうしようもない憤りを感じさせた。

シングルとして、余裕がないはずなのに子供を叱る事が殆どなく、とても理想的な父親に
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

2.0

「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」

テーマはわかるんだけど、忙しなさ過ぎて、一息つく暇のないジェットコースターに長時間乗せられてるようで疲れた。

緩急がなくずっと「急」で逆に退
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マジック・マイク ラストダンス(2023年製作の映画)

3.0

今回はマイクが演出家に。
ストーリーもシンプルで、過去作と比べると熱量は薄く感じたが、今時の価値観を取り入れている。

個人的にはもう少し主役たちの感情に深入りして欲しいとは思った。

とはいえテイタ
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.0

映画愛は感じるけど、そこまで映画愛な映画でもないような。
80年代のレトロな映画館と画作りはとても良い。

それよりはオリヴィア・コールマンの演技に圧倒された。

イギリスでも80年代にあのような人種
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バビロン(2021年製作の映画)

2.0

チャゼル監督らしい、騒がしくめちゃくちゃなテンションの映画。
トーキー以前以後のハリウッドに翻弄された人々。

「昔のハリウッドは色々ヤバい事もあったけど、俺は映画を愛してるんだ!」と言わんばりの熱量
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タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター(2023年製作の映画)

4.0

当時は映画館では観てなかったのでこの機会に。
まず25年も経ったのが驚きと、レオ様が若すぎるのが驚き。
ジャックといっても、今のレオ様はジャックニコルソンに寄っている…

内容は言わずもがなで、大体は
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.0

昨今のMCUはマルチバースが前提設定でスケールが大きい影響か、どこかで見たスターウォーズっぽさが強い。

1作目アントマンの「世界を救うとか関係なく、ただ家族を守る」という、ヒーローにしてはひたすらミ
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