恵理子さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

恵理子

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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

3.0

ドランどうしちゃったんだよ映画。いつものきれいな映像、ヘンテコで良い音楽チョイスだけはあるが、仕上がりは薄っぺらいチョッピーなイージーハリウッドムービーになってしまい、俺はつらいんだ!ということだけ残>>続きを読む

ブギーナイツ(1997年製作の映画)

4.0

コミカルなんだけど根本はいつものPTAのはみ出しものしか出てこないけどその中でがんばる話。ヤバイ系のジュリアンムーア最高だった。

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.0

描き方の甘さはあったものの、大切なテーマを語っているとは思う。日本にこそ必要。これを観たらフランスの話に留めないことが大切だと思う。

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

4.5

いやーおもしろ。こんな単純でもスコセッシ×デニーロだと傑作になるんだよなー

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

5.0

なんかこれはまじで人生だ。世界で起きてることは全て小さいことの積み重ねだと冷酷に語る、冷戦時アメリカのアイヒマンのリアルなポートレイト。沈黙を貫き、正しく世界を見ていたペギーの裁き。スコセッシの、神と>>続きを読む

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

5.0

2015年に一度観ていたらしい。映画館で観ることができてよかった。奇跡のような映画だと思いました。

去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

5.0

一年前の恋の思い出を丸ごと救い上げてから、床に叩き潰して、残った破片を繋ぎ合わせたみたいな映画でたまらなかった。後から思い出すとき恋はキラキラしたり尖ったりしている破片だけで作られているんだよね。シャ>>続きを読む

ザ・マスター(2012年製作の映画)

4.5

PTAの映画を観ていると、淡々と進んでいくようで気がつくとじわじわとした恐ろしさに飲み込まれる。‪自分を裁判官のようにジャッジする自我が自傷的なまでに強すぎるという、個人的に一番つらい内面的な問題に明>>続きを読む

風の電話(2020年製作の映画)

4.5

ポスト3.11をこんなに正しく撮れる人はいないし、ロードムービーというスタイルがこんなに正しく使われたものを知らない。長回しのラストショットの美しさが、どれだけ傷ついた人たちの気持ちに寄り添うことだろ>>続きを読む

渇き(2009年製作の映画)

4.0

この人が撮る女、なんでこんなにいいんだ。韓国映画の一見雑でB級でギャグのようなのに完璧なショットににやけるしもう釘付けになってしまった。

あと濡れ場が最高(って言ったらみんなみるでしょ?でも血無理な
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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007年製作の映画)

4.5

おもしろ…… こんなアメリカ人によるアメリカの作品があるのかと驚愕した。闇vs闇。

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

4.0

音楽的なレフェランスが全然わからないので全然理解してないと思うけど、それでもこの小さな物語が好きだなー ジャームッシュさんの映画は夜中に観るのに完璧

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.5

小川洋子の小説のような世界。この家の人は全員静かに狂っているけど、愛があればみんなこうなっていくんじゃないかと妙にしっくりしてきてしまう。それにしても画が美しすぎてため息が出る。

オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

5.0

面白すぎて死ぬかと思った。ショットも色彩も音楽も好みすぎる。面白すぎて死にたい人全員におすすめする(グロ注意)。

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.5

色々な切り口から語ることができると思うけど、わたしには親としてのセルマの弱さが問いとして残った。自分が産んだことでもたらした欠陥を治すことにとにかく執着し、それ以外の苦しみはミュージカルの妄想に昇華さ>>続きを読む

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

4.5

インド映画のクオリティーの高さに驚愕した。ハリウッド映画さながらのスピード感と誰もが笑ってしまう場面に、きちんと伝えたい風刺的なメッセージを強烈に入れ込んでいてかっこよすぎる。ギラギラした強さを感じる>>続きを読む

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

5.0

これこそが映画。映画が持ち得る技量を全て完璧に発揮していて、感動的に爽快だ。

第三の男(1949年製作の映画)

4.0

音楽とラストシーンのアンナの歩き方が最高だった

ジョーカー(2019年製作の映画)

2.5

こういうストーリーラインのメガヒットはそれだけで肯定すべき雰囲気があるけどわたしは全然だめでした。アメリカの雑さを全部凝縮した感じ。

誰も知らない(2004年製作の映画)

5.0

‪これが一番是枝さんらしい作品だと思った。苦しみをこんなにも美しく撮るなんて。大人の不在が、閉塞した現実味のない世界観を際立たせている。柳楽くんが明という名前を考えたとか、カップ麺にお米を入れるのは茂>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.0

予想よりかなりよかった。ローラダーンの役がこの夫婦の個人的問題に現代社会に必要な一般的なフェミニズムをぶちこむから面白くなってる。その一般論では片付けられない夫婦の機微が名優二人によって丁寧に描かれて>>続きを読む

乱れ雲(1967年製作の映画)

4.5

最高。乱れるより乱れてるけど繊細なニュアンスがリアルなんだよな、、全然ピュアなんだけど情緒的なエロさがやべー

昼顔(1967年製作の映画)

3.9

美しすぎる若かりし頃のカトリーヌドヌーヴが欲求不満の人妻で娼婦になるという、男性のセクシュアルファンタジーの塊みたいなやつなんだが、やっぱ最高すぎて自分の中の男性性をズブズブに感じた。

ニーチェの馬(2011年製作の映画)

5.0

エンドロールの後、一緒に観た友達に水筒を渡したら、「この水すら飲めない」と言っていたのがまじでこの映画の強さを物語ってる。私はそのあと、家族と高いシュラスコのレストランに行き、部位ごとに出てくる牛肉を>>続きを読む

家族を想うとき(2019年製作の映画)

5.0

比べるものじゃないが、パラサイトとも万引き家族とも同じ事象を扱い、だけど強度が全く違う。リアルしかない。強者の描く弱者みたいな部分が全くない。彼らのありのままの強さとそれを踏みにじるシステムを丁寧に力>>続きを読む

ミス・アメリカーナ(2020年製作の映画)

-

ファンではないが友達と観た。テイラーの、みんなにとってのいい子でありたいという性格は日本人に馴染み深いものだと思う。影響力が増していく中で、女性を守るために、政治的発言をしない選択をするほうが罪深いと>>続きを読む

めし(1951年製作の映画)

4.5

男ってやっぱり浮気で最低な生き物じゃんウワーーンってなるけどいつも女の味方をしてくれる成瀬さんが大好きです(全員がダメなわけではないと信じたい) 原節子が私の母親に似ていてよりエモくなってしまうよ。

オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.5

ハリウッド映画みのあるおもしろさで(しかもアメリカの有名俳優をたくさん起用し)軽快にめちゃくちゃアメリカや資本主義をディスっていて気持ちが良すぎる。女の子が主人公なのもほんとにいいね。

でもなあ、オ
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長江哀歌(ちょうこうエレジー)(2006年製作の映画)

5.0

変わりゆく社会とそれに翻弄され苦しむ人たちが次々と映されているの、どうしてこんなにも美しいのだろう。チャオタオがたくさん水を飲んでいて、良かった。

タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.5

男性的だけどすごくいいと思った。リアルな目を通してナチュラルに鬱憤が溜まっていくのを感じられる。観てる最中は全部がぼんやりしているように感じるけど終わってみると全部を描いていた。なんか炭酸ジュースの泡>>続きを読む

紅夢(1991年製作の映画)

4.0

はじめから気が狂いそうになるしそれが最後まで増していく。危ない映画だ。

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

5.0

パルムドールだけど、映画としても、プロットとしても、普通。だからこそ、今の世界の普通がこんなにも苦しく、冷酷であることを物語っている。つらい。すごい。

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

5.0

この金持ち一家は結局正体を見ることはできなかったので、そういう人はこの映画をみてほしいですね