hokaさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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ノー・マンズ・ランド(2001年製作の映画)

3.1

ボスニア紛争の映画で、タイトルがNo man’s landであれば、如何にもシリアスで凄惨で救いが無い映画だと思いきや、途中インサートされた本物と思しきニュース映像以外、気絶したツェラの背中に地雷がセ>>続きを読む

父、帰る(2003年製作の映画)

3.1

美しい青空が印象的で、父親が12年ぶりに会った息子達に負い目があり不器用ながらも、母親では教えられない男親としての矜持を、少し気負いながら背中で語ろうとする父と、父親となんとか折り合おうとする長男と反>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.4

初見では、寓話の様な映画と言った印象しか無かったが、改めて観てみると最近では珍しくアカデミー賞作品賞に納得がいく作品だった。

映像美術や脚本、そして特筆すべきはS.ホーキンスを筆頭に、キャスティング
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.0

当時30歳のK.オウティネンを少女と呼ぶべきかどうかは議論の余地がありそうだが、彼女がアキ監督の映画に出てくると、何とも言えない安心感がある。
また淡々と生きていくのだろうなと。

淡々と働き、淡々と
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コンディション・レッド/禁断のプリズン(1995年製作の映画)

2.7

A.カウリスマキ監督の兄貴の作品を見たくて鑑賞。

随分と作風が違う。
題材も劇伴も‘70sのアメリカ映画の匂いがするが、ドキュメンタリーも多く撮っている様なので、頑ななアキ監督に比べ色々なアプローチ
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フューリー(2014年製作の映画)

3.0

ドイツ軍の敗因は多岐に渡ると思われるが、やはり戦線を無軌道に拡張しすぎたのが大きいだろう。

西部戦線にアメリカ軍が投入され、東部戦線にはソ連がいる。
加えて国内でSSによるユダヤ人の粛清まで行ったの
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658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

2.9

大学生の頃の夏休み、初めて買った車で目的地を定めず遠乗りをしようと思い立ち、京都から気が付いたら竜飛崎に立っていた。

その先には北海道があるのに、なんとなく最果てを目指してみたかったのだ。

ヒッチ
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ラヴェンダーの咲く庭で(2004年製作の映画)

2.8

Mと修道院長の共演。

私は70代でも女性でも無いので理解が及ばないが、経済的不安が無く、有閑で未婚でも孫の様な男性に例えプラトニックであっても恋愛感情を抱くものだろうか?
そこがどうにもピンとこない
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福田村事件(2023年製作の映画)

2.9

監督がドキュメンタリー作家なだけあって、時代考証や美術/方言監修には力が入っていると思うが、特に方言に関しては、受け手側の視聴者としては、何を言っているのかの方が重要だ。

今作では言葉の違いがキーワ
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ベイウォッチ エクステンデッド・エディション(2017年製作の映画)

2.8

TUG Heuerで買収される議員な所で、この映画の程度は知れた。

しかし全く集中力を必要としないお馬鹿映画を観る気分だったので丁度良かった。

なんとも浅いストーリーだと思ったが、‘80sに人気を
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.0

ロサス王国が何処であるのかよく分からない。

ムデハル様式の建築物ならレコンキスタと繋がり、イベリア半島の沖合であればバレアレス諸島のいずれかであるかもしれないが、それにしてはアーシャはイスラム圏北ア
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ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

3.0

昔南米旅行をした時、Ecuador-Quitoから国境を陸路で越えようとした前日、その国境で紛争が勃発した事をTVニュースで知った為、止む無くチケットを取り空路でLimaに降り立ったが、その紛争の影響>>続きを読む

ラビッド(1977年製作の映画)

2.7

私の初クローネンバーグはScannersだが、それより更に3年前の作品。

つまりScannersで見せた、腕に血管が浮き出る様なSFXが確立する前の作品だという事だ。

生物学に明るいのはよく知られ
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The Beekeeper(原題)(2024年製作の映画)

3.0

相変わらずJ.ステイサムの逆さ絵の様な顔が苦手だが、単純明快でぶっ飛んだ設定が‘80sぐらいのアクション映画っぽくって、嫌いにはなれない。

隣人がDigital fraudに引っ掛かり自殺したので、
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.1

法廷ドラマは好きだ。

何故なら法廷とは、常に真実を明らかにする為ではなく、弁護側と検事側双方の陪審員への影響を与える力量と裁判官のパーソナリティでどちらへでも転ぶ危うさがあるからだ。

事実、最後に
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エージェント・マロリー(2011年製作の映画)

3.1

S.ソダーバーグは好みの監督というわけでは無いが、先日【AVA】を観てしまったので、同じ嵌められ女スパイものとして、こちらの方が随分と見応えがある様に感じる。

G.カラーノの体幹とバランスの良いアク
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市子(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

無戸籍である事を解決する手段はあっても、妹の生命維持装置を殺すつもりか楽にさせてやるつもりか判然としないが、殺人と死体遺棄という犯罪を犯した後では既に婚姻届に記入出来る未来は無い。

介護疲れという情
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

3.5

舞い落ちるMaple seedの形を見て感動を覚える純粋さが愛おしい一作。
人生に目的があり、チャンスを掴み叶った途端、そこに思った程の感激が無かったものの例え話をD.ウィリアムズが魚に例える件など、
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ザ・ブライド/花嫁はギャングスター II(2003年製作の映画)

2.6

イントロアクションと後半の抗争シーンはそれっぽかったが、何故かそれ以外は冗長な往年の香港アクションコメディを観ているようだった。
舞台が中華料理屋だからかもしれないけど。

白鮫って遠目に見ると往年の
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悪魔がはらわたでいけにえで私(2023年製作の映画)

2.4

もし現在大学に結構気合いの入ったS.ライミ研究会というサークルがあったなら、きっとこんな感じの映画を文化祭で出展するだろう。

笑えたのはチョンパ首から荒いCG合成で足が生えるところぐらい。

後は亀
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AVA/エヴァ(2020年製作の映画)

2.7

J.マルコヴィッチ、J.チャスティン、C.ファレル。
このアクション俳優では無い主役級を揃えて何故この映画を撮ろうと思ったのか?

そもそもターゲットに聞くべき狙われる悪行があるとは限らないし、それを
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ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)

3.2

Key westには一度だけ訪れた事がある。
但し冬の曇天で、街には老人とゲイと猫がやたらと目に付く退廃的で鄙びた印象しか無かった。

個人的にそれはRetirement resortなのだから、さも
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

2.9

Las arañasには会った事無いが、ペルーには行った事がある。

Nazca Inca Titicaca Machu Picchuと観るべき遺跡は多いが、蜘蛛の生息地がアマゾンならペルーである必要
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ビデオゲーム THE MOVIE(2014年製作の映画)

2.7

私は昔、確かにGeekと呼べるゲーマーだったと思う。
FF7やBiohazard,GrantourismoやMetal gearにSilent hillとハマったゲームは枚挙にいとまが無い。
しかしい
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

2.9

施設の入居費が月額6900$ならreverse mortgage 中の家を改築して看護師を雇った方が経済的かも知れない。

しかし医者の姉を目の前で病気で失い医者の一家の母親を施設に入れるしか解決策が
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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.0

どんな艱難辛苦もゆるく真顔でどうにか乗り越えてしまうのがA.カウリスマキ監督の作風だが、そこに音楽とロードムービーが加われば、これはもう無敵だ。

アキ監督の作風がこんなにオフビートコメディとの親和性
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ガールズ&パンツァー 最終章 第4話(2023年製作の映画)

3.2

多用されるPOVと戦車と親和性の高いCGの組み合わせは相変わらず素晴らしいが、何しろ目まぐるしくて戦況が余りよく追いきれない。

フィンランドだから継続戦争からのネーミングというのも少し安易だと思うが
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レンフィールド(2023年製作の映画)

3.2

We are all codependents.

ドラキュラ映画は耽美的なものが多く、あまり興味が持てなかったが、これはうっとりしながら血を吸われる美女が出てこなかったので、そういったイライラポイン
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約束の旅路(2005年製作の映画)

3.1

モーセ作戦という《私はその存在を全く知らなかった》イスラエルによるエチオピア系ユダヤ人を救出する作戦に母の命で潜り込んだ9歳のユダヤ系では無い少年が、周りの様々な人々によって育まれ、MSFの医師として>>続きを読む

屋根裏のアーネスト(2023年製作の映画)

3.3

改めてエクソシストが‘73の作品なんて信じられないぐらい革新的だったことが証明されるパロディ演出が光るハートウォーミングな作品。

少し冗長に感じる部分もあるが、父性というものに焦点を当て、ダメ親父が
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死霊のはらわたIII/キャプテン・スーパーマーケット(1993年製作の映画)

2.9

SFXも大掛かりなセットも大幅にスケールアップしているし、B.キャンベルも主役の貫禄があるが、なんと言っても最大の違いは脚本がしっかりしてるのに、馬鹿馬鹿しさに振り切った点だろう。
そういったところが
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.2

膨らむだけ膨らませたpuff sleeveとモデルニスモを想起させる乗り物や建築物のデザインが目を惹く哲学的コメディ。

性への目覚めが宗教的道徳心の阻害を受けなかった場合、どう進捗するのかを視覚的に
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サクリファイス(1986年製作の映画)

2.8

見る度にマゾヒスティックな気分に陥る映画鑑賞の受難、タルコフスキー。

カソリックに限らないが、宗教全般に造詣の浅い私にとって、フレスコ宗教画やバッハのマタイ受難曲は、カソリックのある一面を切り取った
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デス・サイト(2004年製作の映画)

2.8

C.シモネッティの音楽と黒革手袋とローマの夜景はD.アルジェントの代名詞だが、コンピュータ関連が介在すると途端に安っぽくなってしまう。

オンラインポーカーの間抜けな電子音がそれに輪をかける。
しかも
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アウト・オブ・サイト(1998年製作の映画)

2.9

J.ロペスと言えば、確かに美人だが豊尻等何かにつけ、タブロイド紙を賑わせていたお騒がせセレブの代表格だった。
女優としても、歌手としてもあまりパッとした記憶はない。

G.クルーニーにしても今やイケお
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正欲(2023年製作の映画)

2.9

常人には理解し難い性癖としての水との戯れ。
それを理解されない生き辛さ。
でも流石に擬似セックスシーンのぎこちなさは、この情報化社会の今、あり得ないので共感出来ない。

不登校や万引き常習犯も多様性の
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