おどろきの白鳥さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

4.2

すごくよかった。
この内容、かなり好き。
ある意味『レオン』の発展系ではあるのですが……
無償の愛の意味を知り、虐げられた者の痛みを見過ごせない優しさを持った男の心を描いていて。

今だと「被害にあっ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.4

無駄なところがなく、省略も緩急も上手く、2時間46分と思えない(体感1時間半くらい)あっという間で、没入できた傑作でした。

ポールが砂蟲の試練で、砂漠の民フレメンに仲間として認められることだけでもす
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.1

世間的には岡田将生主演の映画なんでしょうが、実質は羽村仁成と星乃あんなのW主演でしたね!
羽村のシリアルキラー演技が素晴らしかった。
それを支える岡田将生と黒木華の存在感がすごかった。
金子監督の役者
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パレード(2024年製作の映画)

3.7

藤井道人監督による故・河村光庸プロデューサーの追悼映画に思えました。

冒頭の画の力で「東日本大震災映画では?」と思いもしましたが、それは導入のためのもので。
震災で亡くなったのは主人公の美奈子だけで
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コットンテール(2022年製作の映画)

3.8

観る前はタイトルが何を指すかわからなかったのですが、ピーターラビットの妹、カトンテールのことでありました。

『ピーターラビット』のコットンテール(カトンテール)が大好きだった妻が亡くなり、ピーターた
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.2

しんみりじわじわ、いい映画だった。
ヤングケアラーの役割を押し付けられ母に虐待されていた女性が、母親からネグレクト(育児放棄)・DVを受けていた子供を保護して助けながら、自分の過去を振り返って思い出す
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映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(2024年製作の映画)

3.6

心臓の音、歩くリズム、まな板で食材を刻む音、蝉の声、ノコギリやトンカチの音……
世界はリズムと音楽で包まれ、音楽なしでは生きていけない。
だから、リズムに乗って楽しめば、生きるエネルギーになる。
楽器
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.0

あくまでもコメディなので、そこを楽しめる人向き。
私は大好物。
『キングスマン』『キック・アス』の両シリーズが好きな人……
つまりはマシュー・ボーン監督の作風が好きなら、ハマれるんじゃないかと。

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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

法廷劇なので、顔のアップ過多。

解剖されていくのは、家族 3人それぞれが胸に隠していたこと。
父親があまりにも心が壊れて怖いのと、疑惑だけで裁判に持ち込む検察の主観による結論ありきな姿勢が嫌だった。
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.7

実話ベースながら、『がんばれベアーズ』パターン。
ボブスレーだったら『クール・ランニング』。
体力トレーニングに、基本的技術と基本戦術を4週間で伝え、どうにかチームの体裁は整えただけの噂に聞く古のメキ
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

3.9

ガイ・リッチーだから、やはりとことんカッコよさ優先の硬派な展開。
物語としては綺麗に収束するが、この裏には「ミッション成功の暁にはアメリカ永住ビザ発行するよ」という餌で釣った、アフガニスタン人通訳たち
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ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

人形に殺した子どもの死体を埋め込み、霊を取り憑かせて、真犯人が死んでいることを含めて真実を隠して、子どもを操るという構造・設定は、悪くはないのだが、物語に上手く活きてなかったなー、という印象。

それ
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犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

3.8

安定の上腕の太さ、安定の拳。
殴って殴って殴って殴りまくる。
それがマブリー。

あえてIMAXで鑑賞。
画角は通常通りでIMAXのメリットは少なかったが、車を人にぶつける音や、拳が人体にめり込む音は
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犯罪都市(2017年製作の映画)

4.3

マブリーことドンソク兄の拳は、スクリーン映えしますな!

実際にあった事件をベースにしているということで、犯行のリアルさに加え、犯人の凶悪さはシリーズの中で随一。
ドンソク兄演じるマ・ソクトのキャラが
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.7

ネット(特にアメリカ)での酷評はなんだったんだ、というくらいに面白かった。

原作ではスパイダーマンの理解者でサポートをする"マダム・ウェブ/スパイダーウーマン"ってキャラらしいけども、本作では「どの
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身代わり忠臣蔵(2024年製作の映画)

3.4

人情をからめたお気楽コメディ時代劇。
オチは前半で分かっちゃった。
漬け物が得意な家臣の存在は、見せ過ぎだったような。

『総理の夫』『かぐや様は告らせたい』の河合監督らしく、また『超高速!参勤
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ジェントルマン(2021年製作の映画)

3.4

とりあえず犬最高!
なのはいいとして。

コメディタッチに、トラブルに巻き込まれた興信所所長の濡れ着ばらしを見せるのかと思いきや。

ほとんど『コンフィデンスマン.JP』の韓国版。
イケメンな
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ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突(2024年製作の映画)

3.9

面白かった。
物語的にはTVで前後編くらい、実質の第26〜27話といったところ。
一応、TVシリーズをアマプラなどで慌てて観なくても、冒頭にダイジェスト&設定説明がある親切設計でもありましたが、完全初
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フレディ・マーキュリーThe Show Must Go On(2023年製作の映画)

3.4

大きい箱で観る意味が薄かったです。
大きなスクリーンに、リマスターされてない過去のライブ映像が写されると、VHS3倍再生みたいに粗く、切なくなってしまった。

昔フレディに取材した記者や、レコード会社
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.9

まず、タイトルでは「ボー」なのですが、作中は「ボウ」と呼ばれる主人公名に「統一しろよ」と、心の中の校閲モードが炸裂したところから、不安を煽られた気分。

脅迫神経症のきらいがある私は、冒頭のマンション
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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

4.2

実のところ、ジャンプ連載では時々読んだが大半飛ばしていたし、TVアニメに至っては一度も観ない状態で鑑賞。
なのに、意外や意外、面白い。

アニメーションでスポーツを描くメリットは、プレイ中の動作一つ一
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.4

「間」がよかった。
セリフも音楽もなく、自分や同僚の症状に向き合っている2人の姿がいい。
恋愛でも友情でも依存でも甘やかすでもなく、「理解して症状に冷静に対応する」。
実はこれ病気に限らずで、言ってし
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.4

脚本から設定から、斬新かつ魅力的でした。
すごい緊張感のある118分で、体感40分くらいだった。
声を上げずに見過ごして暮らすことこそが目が見えぬことであり、声を上げ不正を糺すことが大事なのだと。
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カラーパープル(2023年製作の映画)

4.2

個人的には本作の方がスピルバーグ版より遥かに好き。
同じ原作が下敷きだし、スピルバーグ自身やオリジナル版に出演したオプラ・ウィンフリーが製作総指揮に名を連ねているし、大筋は変わらないものの。

スピル
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ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人(2023年製作の映画)

3.4

様々な差別や偏見が一向に改まらない今の時代、こういった女性視点で「出自に関わらず自由を求め、愛に溢れた人間」を描きたかったのだろうなと思いました。
愛にのみ絞った作劇は、実にフランス映画。

史実を下
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バッドランド・ハンターズ(2024年製作の映画)

3.1

……ひょっとしたらこの舞台、先月観た『コンクリート・ユートピア』と同じマンションじゃない?
おそらく、続編というか、『コンクリート・ユートピア』と世界観を同一にするのかも。
『GODZILLA ゴジ
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罪と悪(2024年製作の映画)

3.4

俳優陣の実力と存在感でかなり見応えはあったし、田舎町の嫌な部分についての指摘は面白かったものの。
やりたいことが多すぎて未整理だったような。
一応、作中で起きている複数の事象が相互に絡んでいるので、要
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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.9

高揚感がすごい。

「ゲームストップ株事件」を一部富裕層vs貧乏人(個人投資家)の構図のみに絞って描いたのは、映画的には成功かと。

実際には、空売りを仕掛けていなかった別のヘッジファンドが、SNSか
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.4

親がいるにはいるが、愛を知らずに育った無口な少女が、預けられた先で確かな愛に包まれて、感情を育んでいく姿を描いたこちら。
とにかく少女は何にも、不器用なおじさんも説明的かつ優しい事を喋らない。
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.3

ベラが既存の価値観へのNOを突きつける。
父権主義も、資本主義の非常さも、暴力も、ありとあらゆる理不尽に対して、無垢な眼差しで「これは認めない」という魂の自由。
男女や人種を超えた平等への強い欲求。
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機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

3.9

旧キャラ、旧メカいっぱいのファンムービー。
大同窓会。
初見さんお断り系。
初動が全てで、興行的なあと伸びは厳しそうな印象はありつつも……
(事前に発表されたカガリ役の変更を除き)大半のキャラの声優が
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千年女優(2001年製作の映画)

4.3

以前配信で観ていましたが、リバイバル上映を機に改めて劇場にて。

万華鏡のように場面がくるくる替わり、話を聞いているインタビュアーの2人が目撃しているのが千代子の記憶なのか、出演した映画作品の中なのか
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葬送のカーネーション(2022年製作の映画)

3.5

トルコを旅する老人と孫娘の話。
あらすじには「亡き妻」とあるが、後半でやっと明かされるまで、誰の亡骸かは不明のまま映画は進む。
孫娘の名を呼んだり、宗教的に子どもだからと許せないことを叱る以外に、ほと
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ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

3.8

色が抑えられ、凹凸明暗が強調されてディテールが細かくわかる。
このバージョンの方が、圧倒的にゴジラが怖い。
終戦直後という描いた時代との親和性も相まってしっくりくるし、また、色が削げたことで情報量が絞
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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

北の洗脳教育と生活程度を見せつつ、二組の脱北を追うドキュメンタリー。

一組目は、脱北してソウルに暮らす母が、中学生くらいの息子を脱北させようとブローカーに頼むが、中国で捕まり送還され、拷問の果てに収
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メカアマト MOVIE(2022年製作の映画)

3.8

TVシリーズ前日譚、エピソード0。
アマトとメカボットの出会いを描いたストーリーなので、毎話につく冒頭の説明はなし。
むしろTVシリーズを観る前に観た方がいいくらいで、予備知識なしで楽しめます。
『ダ
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