おどろきの白鳥さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.9

原田眞人監督作品だけに、背景に自然音まで入れつつ、こもったように入れているセリフの1/4くらいは聴き取れない。

という外回り情報とは裏腹に、中身は極めて真っ当かつ良い出来。

安藤サクラの、事務的な
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.4

こえーーーー!
史実をなぞったノンフィクションが原作なのに、しっかりスコセッシ映画になってました。

あっという間の3時間26分、一瞬たりとも見逃せない緊張感。
誰一人としてまともな白人が出てこない。
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ルー、パリで生まれた猫(2023年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

ただただ、猫目線で子猫ちゃんの成長を見守る映画。
「かわいい」しかなく、逆に言えば「他に何もないほどスカスカ」だったり。

実際に猫を飼っている人たちにはおすすめしません。

ネタバレになります
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.3

いくら熊でも、あんなkg単位のコカイン食ったら、ショック死するでしょ!
とかありえないことだらけ、バカシーン多数。
冒頭に「実話をもとに」とあったが、熊が落ちたコカインを食べた以外に事実はなく、完全な
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

4.2

演出含めいろいろな工夫が巧みで、かなりの傑作の類だと思いました。

ケイト・ブランシェットの、とても『TAR ター』と同じ女優さんとは思えない(いや彼女だからこその)憑依したような演技は生き生きキレキ
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ストールンプリンセス キーウの王女とルスラン(2018年製作の映画)

4.0

ウクライナらしさ、お国柄みたいな要素は少なく(あったとしても私程度の知識では気づけず)、昔々ある国でという感じ。
なのに、フランスって具体的国名の出てくるセリフもあり、リアリティラインや現実世界との関
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コンフィデンシャル:国際共助捜査(2021年製作の映画)

3.9

前作スルーでいきなりこの続編映画を観ましたが、問題なく楽しめました。

北のイケメン・ハイスペック将校捜査官と、南の情に厚い熱血系おっちょこちょい刑事が共に巨悪の陰謀に挑むシリーズ第二弾。
まぁ、違う
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.0

犬が二匹出てきたから傑作。
このシリーズで重要なことは……
犬と家族に優しい奴は、みんないい男だってことです。
ただし、みんな殺し屋だけどね。

キアヌ・リーブスに加えて、W主演だったんじゃないかと思
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映画プリキュアオールスターズF(2023年製作の映画)

4.0

長年ずっとテレビも映画もこのシリーズを観てきた人への、ご褒美みたいな内容でした。
過去シリーズの名場面が、ストーリー上の問題解決へと繋がる仕組みゆえ、いろいろ思い出しちゃう人も多いはず。

全キャ
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ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

4.3

このシリーズで一番好きなのは、ミステリの謎解きよりも、パワハラ・セクハラ・DV的な思想を伴う、おっさん視点での既成概念の否定だったりするので、その点では充分以上の満足感。
原作のリスペクトもしっかりさ
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

3.8

幻想的というか、子ども向きなスリラーというか、少なくとも本格ミステリじゃなかった。
ケネス・ブラナーの美学が炸裂していて、もはやポアロでもなんでもなかった。
解決に至っては、思い切り他人の協力あっての
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.0

『第9地区』のニール・ブロムカンプ監督だけに、盛り上げる展開は半端なくすごい傑作。
逆境から何度も立ち上がるストーリー、性格の悪い金持ちボンボンの卑怯なレース妨害など、昭和のスーパーカー漫画・レースア
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狎鴎亭(アックジョン)スターダム(2022年製作の映画)

3.5

他の作品のように、マブリー(=マ・ドンソク兄)の上腕の筋肉があまり活躍しませんでした。
詐欺師同士の騙しあいネタで、主軸はかけあい・トークによる凸凹コンビのキャラ見せってとこ。
様々なジャンルに手を広
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ヒンターラント(2021年製作の映画)

3.7

ブルーバック撮影の使い方が面白かった。
色と背景美術が緻密に計算され、独特な世界を構成していて。
最近は日本でも大河ドラマやスーパー戦隊でも使われ、CGの背景と合成することで奥行きを出す撮影に使われ、
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ドラキュラ/デメテル号最期の航海(2023年製作の映画)

3.4

一種の密室となる船の中に怪物と一緒に閉じ込められて、どう生き残るかに注目するような、『エイリアン』タイプの趣向。
登場人物たちにとっては正体のわからないモンスターだが、いかんせん我々映画を観る人間にと
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6月0日 アイヒマンが処刑された日(2022年製作の映画)

3.7

「イスラエルの様々な市井の人々」が主人公のオムニバス的で地味な作りでした。
アイヒマンは出てくるものの、特に物語を動かす人物としては描かれず、設定条件や背景みたいなものなので、そこを期待して行ったら肩
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

3.2

Filmarksさんの試写会にて拝見。

「好き」って気持ちの発露のめんどくささと素晴らしさ、恋の甘酸っぱさを、演出と作画で見せてくれました。
貪るように何度もする長いキスのシーンはいいね!
作画クオ
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劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)(2023年製作の映画)

3.3

しっかり「シティハンター」していて、それなりに面白いものの。
ちょっとお話としてはもったり、ところどころイライラ。

今回アンジーたちユニオンのメンバーを出してきましたが、彼女らは映画オリジナルのキャ
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

嗜好には刺さるんだが、眠くなるほど心地よいのが難。
『グランド・ブダペスト・ホテル』『犬ヶ島』『フレンチ・ディスパッチ』と面白おかしく観てきたウェス・アンダーソン監督作品なのですが。
本作の出演者は
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鯨のレストラン(2023年製作の映画)

4.4

前作『ビハインド・ザ・コーヴ』は、「環境保護団体視点」の『ザ・コーヴ』に対し、捕鯨漁師や鯨食文化をつなぐ地域の「鯨を獲る人々視点」での実態を描くものだったが、本作は「鯨を提供する人々視点」のドキュメン>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

3.8

「過去のこの国の汚点を知る」「人の愚かさ」「集団心理の怖さ」「思い込みから事実確認しないまま暴走することの危険性」を示し、学ぶにはいい教材的な内容。
抑えられつつ効果的な音楽とも相まって、残酷な史実を
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ホーンテッドマンション(2023年製作の映画)

3.6

元々が遊園地のアトラクションベースなわけで、怖い方向には振らず、コメディとお涙と人種をバランスよく配置。
超常現象に対抗するために、研究者、神父、霊媒師の3タイプを用意するあたりは、アイデアとしてよか
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PATHAAN/パターン(2023年製作の映画)

3.8

インド版『ミッション・インポッシブル』。
主人公(と同僚で、別作品の主人公タイガー)だけが、『バーフバリ』のような鬼神のごとき強さを見せるのが、『M:i』とはちょっと違うか。

ハイテンションでひたす
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爆竜戦隊アバレンジャー 20th 許されざるアバレ(2023年製作の映画)

3.9

何もかもが懐かしい。
20年の時を感じさせず、緩さも含めて、テレビシリーズ全50話からのそのままの続編っぽかった。
時事ネタを絡めて、ギャグにして、さらにそれが敵を倒すきっかけにさえなるという、脚本・
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私たちの声(2022年製作の映画)

3.5

各作品の方向性がばらばらで、オムニバスというよりは複数監督の短編上映会を見せられているような気持ちになった。
女性監督、女性主演以外に、一貫する共通項があればよりよかったかもしれない。

虐待されてい
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シモーヌ フランスに最も愛された政治家(2022年製作の映画)

4.2

1970年代にフランスで女性の権利を確立と社会から見捨てられた人々の人権を守るために戦い、対話による欧州紛争回避のためEU支持の活動を行い、女性初の欧州議会議長になった、こんなすごい政治家がいたのを知>>続きを読む

Gメン(2023年製作の映画)

3.9

思わぬ拾い物な面白さ。
元キンプリの岸優太が、想像以上に殺陣が達者で、モテそうなのにモテないちょいズレ男子感が出ていて、シンプルに楽しめましたよ。
竜星涼の使いどころも良かった。
吉岡里帆がめちゃくち
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.3

アクションの連続を楽しむアトラクション映画。
ステイサムとその仲間は絶対に死なず、敵は化け物に食われる。
1作目よりエンタメ度は高くなっていましたが、決して物語を味わうものじゃないですね。
4DXなど
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春に散る(2023年製作の映画)

4.0

物語的には予告編で全て。
オーソドックスなボクシングもので、あまり目新しさはなかった。
それでも唸ったのは3点。

ボクシングに関しての2人に特化したエピソード構成。
恋愛や家族のことは補助的で、いつ
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ふたりのマエストロ(2022年製作の映画)

3.3

同じ仕事を選んでしまった親子(この辺を題材にするならば夫婦とか兄弟とかでもありだが)の間にある、嫉妬、憧れ、尊敬、競争心、などなど様々な心情と確執。
複雑な心境が入り混じり、本音で話し合うことができず
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.3

肉体損壊のクローネンバーグ、健在。
豪華俳優を使ってフェチ全開でした。
悪夢のビジュアル化なので、観ているうちに、現実か概念か悩むことになるあたりは『ビデオドローム』の発展形って感じ。
グロいのにエロ
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ブギーマン(2023年製作の映画)

2.7

2005年の同名作とは似て非なる。

怖くない。
人間と同じサイズの妖怪というか、怪獣ものテイストというか。
暗闇に潜み、家族を亡くして心の弱った遺族に取り憑いて、徐々に弱らせ殺すという怪物「ブギーマ
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オオカミの家(2018年製作の映画)

3.6

映画にストーリー(整合性やテーマやキャラ性)を求めちゃう私には、アートすぎるって感じで、ちととっつきにくかった。
油絵や立体芸術品を作成していく過程ごと見せるようなフィルムで、アートのライブパフォーマ
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こんにちは、母さん(2023年製作の映画)

3.7

試写会で拝見。
ほんわかあったか山田洋次印の昭和人情ものは健在。

観る前から思っていたのは、(大泉洋自身のコメントにありましたが)吉永小百合が母親で、娘が永野芽郁なのに、間が大泉洋って遺伝子的におか
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SAND LAND(2023年製作の映画)

4.6

子ども達に観せたい、王道少年漫画展開な冒険まんが映画だった。
おじいちゃんが孫を連れていくのにぴったり。
鳥山明の世界を、見事に再現していて、クオリティが高かった。
ミッションに挑む男たちのミリタリー
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エリザベート 1878(2022年製作の映画)

3.7

#シネマカフェ @cinema_cafe さん主催『#エリザベート1878』試写会で拝見しました。

エリザベートと言えばミュージカルや映画でお馴染みな、オーストリア=ハンガリー帝国皇妃!

宝塚など
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