なお

鬼滅の刃 遊郭編のなおのレビュー・感想・評価

鬼滅の刃 遊郭編(2021年製作のアニメ)
4.0
”ハードル越え”

もはや日本でその名を知らぬ人の方が少ないのでは、と思わせるほどの社会的メガヒット作品『鬼滅の刃』のアニメ2期。

日本歴代興行収入記録を塗り替えたことも記憶に新しい『無限列車編』のその後。
音柱・宇髄天元率いる炭治郎一行と、「上弦の陸」の鬼との、遊郭を舞台にした壮絶な戦いを描く。

✏️重圧
約2年前に公開された劇場版含め、老若男女を巻き込む社会現象となった「鬼滅」。
よもやよもやで日本の興行記録まで塗り替えてしまって、その後に放映されるアニメシリーズを作る制作陣のプレッシャーとか半端ではなかったと思う。

かつ、この「遊郭編」。
アニメ1期で主に描かれた「炭治郎たちのコミカルな会話劇」とか「成長譚」というシーンはほとんどなくて、基本的に「上弦の陸」の鬼・堕姫と妓夫太郎の壮絶すぎる死闘がメイン。

当然原作でもバトルシーンがメインで、正直言って「無限列車編という偉大過ぎる記念碑を越えていくことができるんだろうか」と、一応原作を読破している鬼滅プチファンな自分としては当シリーズの放映に関しては恐る恐るな部分もあった。

だが、その心配は杞憂に終わることになる。

✏️死闘
そんな炭治郎一行と上弦の陸の鬼との戦い。
もうホントに月並みな表現しか出てこない自分の語彙力が悔しいのだけれど、手に汗握る・息もつかせぬ・圧倒されるシーンの目白押し。

特にやはり、各種SNSでも話題になった第10話。
あれは本当に人の手で描かれているんですか…?
静止画である漫画からどうやってあそこまで迫力と躍動感のあるシーンを作り上げることができるんですか…?
制作会社のufotableの技術には舌を巻くしかない。

声優陣の演技力も相変わらず一級品。
個人的MVPは堕姫を演じた沢城みゆきさん。

男を腑抜けにする遊郭イチの花魁、狡猾で容赦のない上弦の鬼、そして兄に守られるかよわい妹…
様々な側面を持ち合わせる堕姫のキャラクターを見事に演じ分け。

「元は人間であった」堕姫と妓夫太郎の悲しき過去をつまびらかにするシーンも健在で、視聴者の涙を誘う。
この方の演技なくして、遊郭編は成り立たなかった。

☑️まとめ
遊郭編としては一応の終わりを迎えたが、既報の通り続編(=刀鍛冶の里編)の制作が決定している模様。

中の人含めて推しキャラである、恋柱・甘露寺蜜璃が活躍するエピソードなので非常に楽しみ。
なお

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