ペイン

silentのペインのレビュー・感想・評価

silent(2022年製作のドラマ)
4.3
なるほどこれはたしかに野心作。
一見、手垢のついた"ベタ"をやり尽くしているように見せかけて、これまでの民放ドラマの"型"を破りまくっている。

ボロボロ泣けて泣けて…というよりは、然り気無い演出に不意を突かれてうっかり泣いて"しまう"という感覚に近い。

脚本の生方さんは映画学校ニューシネマワークショップ(NCW)出身とのことで、通りで10何分もセリフが無いシーンがあったり、とにかく無駄がなく構成が引き算的。また衣装などのカラーも寒色系で統一されていてるのも印象的。その他諸々プロデューサーの企画力みたいなものも非常に"巧い"と感じる。

巧すぎて好きになれない部分や、5話がピークという感もあったけれど、とにかく5話までは異常な密度だったし、最終話にかけてまた盛り返してもきたので矢張凄い。

劇中のセリフで
"言葉じゃ伝えきれないから物に託すの"というのがあって、実家に帰るとやけに手荷物が多くなる現象の最適解が知れたようで嬉しくなった。想と湊斗のブロマンスとしても楽しみました。
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