Cineman

ブラックドッグ ~新米教師コ・ハヌル~のCinemanのレビュー・感想・評価

4.0
「ブラックドック 新米教師コ・ハヌル」全16話
パク・ジュヨン監督
2019年 韓国 U-next
鑑賞日:2024年1月11日 U-next

これほど静かに淡々と語られる韓国ドラマは初めて、かな。
韓国ドラマはやたら感情過多なシーンが多くてそれがダイナミックで心地よいときもあればちょっと疲れてしまうこともある。
観始めは静かすぎて物足りなく感じていた本作は中盤過ぎからじわ~っとジャブが効き始める素敵な作品だった。
主役のソ・ヒョンジンを初めて見たのはラブ・コメまじりの医学ドラマ「浪漫ドクター キム・サブ(2016)」。

「ブラックドック 新米教師コ・ハヌル」はある高校を描いた学園モノ。
ただし主役は生徒たちではなく教師、学校の職員、父兄たち。主な舞台は職員室。
その職場に就職した新米女教師の目をとおして描かれた変格学園モノ。

悩み多き生徒たち、親ばかな父兄たち、個性豊かな先輩教師たちに囲まれて次から次へと理不尽な出来事に巻き込まれる教師はつらいよといった物語。
「ミセン-未生-」の教師版とも言われている。
ソ・ヒョンジン演じる新米女教師コ・ハヌルの自分の感情を表に出さず冷静に周囲を観察する大人しい性格が反映してか韓国ドラマにしてはとても静かで胸にしみる作品だった。

【物語の概要】
塾講師のバイトをしながら、教壇に立つ日を夢見ていたコ・ハヌル(ソ・ヒョンジン)は、テチ高校の臨時採用で、念願の教師になる。
毎年の契約更新に怯える臨時採用とはいえ、教師は教師。ハヌルは、初めて学校で教えることに胸を躍らせていた。
ところがいざ学校に行ってみると、学校の上層部に自分の叔父がいることを知る。数年に一度会うか会わないかの叔父の勤務先など、ハヌルは知らなかったのだ。
そんな事情を知らない先輩教師や同僚から“コネ採用”と冷ややかな視線を浴びせられ、辞めるかどうか考えあぐねるハヌル。
すると、上司のパク・ソンスン進学部長(ラ・ミラン)から「生徒を見捨てる教師は、他の場所でも教える資格はない」と諭される。
始業式の日。ハヌルは決意を新たに、学校へと向かう。
学校に着くと、受験の相談をしたいという保護者が突然学校を訪ねてくる。
ハヌル以外の進学部の教師が不在だったため、ハヌルは塾での経験を活かして対応し、保護者の好感を得ることに成功するのだが…。
〜TOKYO MXの番組紹介より〜

【Trivia & Topics】
✣進学部。
ハヌルが所属した進学部の3人の先輩教師たちの優しさ、厳しさに囲まれて徐々に教師として、またチームの一員としての自覚に彼女が目覚めていく時間経過がとても丁寧に描かれている演出が地味ながら見事でした。

✣チーム長。
パク・ソンスン進学部長を演じるラ・ミランが絶品でした。
当初新米ハヌルを厳しく見ていたがハヌルの真剣さに気づいてからは口は悪いが精一杯ハヌルを擁護して育てようとします。いい女優さんですね。

【5 star rating】
☆☆☆☆
(☆印の意味)
☆☆☆☆☆:超お勧めです。
☆☆☆☆:お勧めです。
☆☆☆:楽しめます。
☆☆:駄目でした。
☆:途中下車しました。
Cineman

Cineman