リプリー

リプリーのリプリーのレビュー・感想・評価

リプリー(2024年製作のドラマ)
4.3
ここにきてリプリーの再映像化?!
アンソニー・ミンゲラ版がオールタイムベストの身としては見逃すわけにはいかず鑑賞。
ディッキーが打ち込んでいるのが絵画という設定、どこか寒々しいサイコっ気のあるリプリーの人物造形、マージの微妙に嫌な奴感など諸々かなり原作に寄せてきているなと思った(と言っても原作を読んだのはかなり前なのであくまで印象だが…)。
ドラマとしては、殺害シーンをかなり足し算していて、サスペンスとして盛り上げるだけでなくリプリーの異常性を浮き彫りにしていて大変いい。
まあ、面白いのは監督&脚本家がリドスコ作品などでキャリアを積んできた大ベテランだからというのもあるだろうが。
絵も終始バキバキに決まっていて、かなり気合が入っている。
そして、本作が視聴数的にうまくいけば次作「贋作」も作れる流れになっているので、原作ファン(パトリシア・ハイスミスファン)としてはぜひ続けてほしいところ。
にしてもラストのもうひと仕掛けには思わず声が出たし、絶対にやってほしい!のだが、最近ネトフリは色々シビアというか、アレな判断も多い気がするので心配ではある。