みーちゃん

サンクチュアリ -聖域-のみーちゃんのレビュー・感想・評価

サンクチュアリ -聖域-(2023年製作のドラマ)
3.9
コミックが原作かと思ったら、違うと知って意外。改めて凄まじい世界だと思うし、身体と身体が直に接触する競技ってシンプルにすごい。

キャラクター=体型なのも相撲ならでは。暴力って嫌だなぁ、ベタだなぁ、と思いながら引き込まれるのは、間違いなく一ノ瀬ワタルの魅力だし、身近に感じさせてくれるのは染谷将太だし、尊敬するのは猿谷。そして伝統的なあんこ型の静内が、新しさを与える重要な存在で、繊細な焦点のあて方が決め手。彼無しでこのドラマは生まれない。猿桜だけじゃなく静内も昔から在た。とは言え、複雑な演技はしていないので(オーラは別として)、周りの役者や演出が巧いのだろう。特に余貴美子がパンツ丸見えでひっくり返るシーンが良かった。

あと、ドラマを支えるのが、相撲部屋のある街の風景。公園での大声も、早朝の廻し姿のトレーニングも、住民の理解とサポート無しでは成り立たない。彼らの成長を静かに見守り応援する、街全体の見えない空気を感じる。これが映像作品にしかできないリアルと温かさを添えていたと思う。