モモモ

NOCEBO/ノセボのモモモのレビュー・感想・評価

NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)
3.9
終盤までオチやテーマを伏せる構成ながら、その全容を容易に察する事が出来るので意外性は無い。
が、終わり良ければ全て良しと言うか、ラスト10分でカメラワーク、編集、劇伴、役者の顔力が天元突破するので鑑賞後の満足感は高い。
搾取と貧困の物語。
遠いアジアの国を軽視して使い潰す白人達への復讐譚。罪悪に向き合い受け入れる物語。
ホラー映画として観れば怖くないが、オカルト・スリラーとして観れば観たいものがギチギチに詰まっている。
得体の知れない物が忽然と存在する世界。
ファッションデザイナーの主人公に「何か」が起きた事で心と身体を病み、再起を図ろうとする中で「記憶にない」お手伝いが家にやってくる。
夫が娘が拒絶感を抱く中、家庭を懐柔し、破壊するお手伝いの女性。
しかし、先に壊したのは誰なのか。
W主人公と言うか、最終的にはエヴァ・グリーンが脇に追いやられてしまいますからね。
「白人を主体にする」宣伝そのものが、この作品を美味しくしてしまう。
モモモ

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