ミサホ

ゆきゆきて、神軍のミサホのレビュー・感想・評価

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)
4.2
先日たまたま、公安の古川原一彦っていう人物のネット記事を読んだのだけど、これがまためちゃくちゃおもしろかった。もっかい読もうかな…ってくらい。

そこで出てきたのが
“奥崎謙三”という名前。

古川原さんが上司から「奥崎黙らせろ」という指示を受け、対峙するエピソードなんかを興味深く読んだ。

そこから本作に辿り着いたってわけ。

元々、フォロワーさんのレビュー読んで、クリップ📎してた作品だったから、早速、DVDを買ってきて観ることに。

「田中角栄を殺す」と書いた右翼カーみたいな街宣車で街中を走り回っている元軍人の奥崎謙三。先の公安の古川原さんが上司からの指示を受けて奥崎謙三を追いかけ始める理由がこれ。

奥崎謙三という男
とことん挑発的である。
刺激的なエピソードてんこ盛り。

戦時中、36連隊の一員としてパプアニューギニア🇵🇬で戦った。しかし、その頃から間違ったことを嫌い、上官を殴るなどをしてきたという。

その戦時中(というか正確には戦後)に、上官5名が、部下ふたりを射殺する事件が起こったのだそう。

その真相を明らかにすべく、関係者を訪問していく…といった内容。

このドキュメンタリーで、奥崎謙三という人間の正義感やら粘着質なこだわりやら、底知れぬバイタリティが見てとれる。

口も達者だ。
それに加えて手も出るというか、出す。
真剣に観るってより、気を楽にして、「ほえ〜、すごい人がいたもんだねェ」と一歩引いて観ることをオススメする。

戦時中にあったことをすべてつまびらかにすることにも意義があるように思うし、上官や仲間が言うように知らない方がいいこともあるというのも分かる気がする。

ただ本作を観て感じたことは、
奥崎謙三、恐るべし!

アツイ男だが、目の上のたんこぶのように感じていた人は多かっただろうな。
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