ゆず塩

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちのゆず塩のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

【感想】
評価が高いので、どんなものかと思って鑑賞。
結果、凄くおもしろかったです。
マット・デイモン、ベン・アフレック脚本って……何でこんなものが書けてしまうのか。
マットデイモンが実際にハーバード大学に入学していた、ってのも凄いな(中退してしまったみたいだけど)。

<面白かったポイント>
会話が基本的に面白い。会話劇の映画でしたね。
序盤に知識でハーバード大生を言い負かすところとか、面白い展開がよく分ってて楽しい。

ショーンとウィルの会話で、最初にショーンが「バーベル上げ(?)が140kgできる」とか言ってて、シーンの最後が力でウィルをねじ伏せるのがセリフ回しがいいなぁ。
ショーンとウィルの会話も、最初は言いあい合戦だしね。

物語の構成が完璧すぎてビックリ!
序盤の埋もれた天才ウィルが発見されるまでの流れ、ショーンとのぶつかり合いつつ信頼関係を築いていく様子。そして、恋人との別れ絶望からの、再起と新たな旅立ちのエンディング。
良くできたお話しの運びでした!

個人的にこの物語で好きなのは、ウィルの友達のシーンかな。
チャッキーは割とまともな雰囲気だから別で、他の2人。
ちょっとイライラしがちな人と、ちょっとおバカっぽい人。
後半になると動きの少ないシーンが多いけど、この2人はどっかで暴力行為とかしそうで、ハラハラする。変な緊張感を生みだしていたので、この2人はいて良かったなぁって思いました。


<悩ましいポイント>
ウィルのカウンセリングをする中で、「本の知識だけじゃダメで実体験を伴わないと良くないよ」みたいな話になる。
そうした金言が多い。
のだが、悪く云うとウィルがずっと説教喰らってるみたいな感じもある。
鑑賞していて、素直に自分も受け入れられる部分もあるんだけど、「五月蠅いな」って感じる部分も少しある。
自分の鑑賞した年齢(30代半ば)の問題もあるんだろう。素直に色々なことに耳を傾けられる状態で見たほうが良い気がする。

中盤以降、基本カウンセリングとか会話のシーンばかりなのが少し退屈かな。
会話の内容が面白いは面白いんだけど、シーンとしては単調すぎるかなーって。
チャッキーが面接に行ったりしてるけど、それもやっぱり会話だし。

前半は、「天才が見つかるまで」だからワクワクもあるんだけど。
カウンセリングが始まってからは、「ウィルの内面の旅」って感じで。
自分探しの映画になってるんだよね、きっと。

内面の問題を解決する手段がカウンセリング、っていうのは、余りに正攻法で普通過ぎるキライはあるよね。他の色々な映画は、本当に旅とか冒険をして、その過程で何かしらの学びを得るんだろうけど。カウンセリングって……。とも思ったり。

外側の目的が無いから結構地味な画面になっちゃったんじゃないのかなぁ、って思った。


<その他>
否定的な意見も書いてしまったが、重箱の隅をつつくようなツマラナイ話ですね。
基本会話ばかりだけど、面白い物語になってるのは、逆にすごいよ。
っていうか、マット・デイモンとベン・アフレックが頭いい!
知的な会話のセリフ、良いなぁ。
電話番号ゲットしたら、絡んで来てた男に「どうだっ」って見せるの小物感あって最高だなぁ笑
ゆず塩

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