Benito

彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールドのBenitoのレビュー・感想・評価

3.8
【 彼らを忘れない、彼らは生きていた 】

第一次世界大戦
 1914年(大正3年)7月28日〜
 1918年(大正7年)11月11日
 兵士900万人以上、市民700万人以上の犠牲者を出した史上最悪の戦争

ピーター・ジャクソン監督が、第1次世界大戦の記録映像を再構築して製作したドキュメンタリー。相当数の状態の悪いモノクロ映像記録を修復・着色したうえで、退役軍人たちのインタビューを挿入して、更に効果音なども追加した演出もある力作。

NKKの「映像の世紀」のハードバージョンともいおうか、目を覆う過酷で残酷な戦場風景が流れる。理解の範疇を超える凄惨さ。大地を漂ってくる色のついた毒ガスも怖い、、ただ食事や休息などを取っている兵士の日常の姿も映し出されて、死と隣り合わせにいる心理状態なのになぜか笑顔やリラックスした表情も多かったのが印象的。そして戦場だけでなく、戦後の兵士の就職難の様子まで見せていく。

敵も味方も、戦争などはやく終わってほしい、という空気が流れていたんだなと。
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