あっくん

ペルシャン・レッスン 戦場の教室のあっくんのレビュー・感想・評価

4.8
以前から気になっていた作品をチョイス✨(*^^*)
展開と結末が予想できない作品でした💦(-_-;)

🇮🇷あらすじ
ユダヤ人の青年・ジルは、車の中でたまたまもらったペルシャ語で書かれた本を差し出し、収容されたユダヤ人を一列に並べ、容赦なく撃ち殺されそうになった所で「ユダヤ人じゃない、ペルシャ人だ」と嘘をつき、ペルシャ人であることを証明しようとした
そんなジルをドイツ兵士らは、ペルシャ人を探しているというコッホ大尉の前に突き出します。

終戦後にテヘラン(イラン)に料理店を開こうとしているコッホ大尉にペルシャ語を強制的に教える事となり、生き延びるためジルは必死で嘘だとバレないよう“架空のペルシャ語”を教え始めます。

🇮🇷感想
ある意味新感覚と感じ取り、衝撃が走りました💦
少しでも間違ったり、バレたら殺される…。
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
緊張感が半端なく、常にハラハラドキドキの命を懸けた戦争ドラマ💦💦

ホロコーストの話でもある為、エグいシーンもあり、主人公ジルの立場も生きた心地のない想像以上に地獄の様な体験をしたと思うと観ていて辛かったです💦
書き物もない状態で一語一語を創作して覚えていかなきゃいけない。
しかも一日何十語も教えなきゃいけないなんて適当にも作れないという無茶振り感💦
他にも色々と危機的状況に陥る中で、それでも生き残ろうと必死な主人公ジルの執念と力強さを感じます。

主人公ジルとコッホ大尉の奇妙な関係なのも注目です。
一つでも間違えただけでジルを暴力行為をしていたゴッホ大尉が少しずつジルを信頼していく一方、信頼により守られる事で周りが殺されていく同胞を見ては罪悪感を抱いていく…。
結局2人は迫害する側とされる側の一方通行の様な絆…。
もし戦争が無かったら…時代も場所も違っていたら…二人にはこの時と違った絆が生まれていただろうか?
加えてラストの二人の対比した姿を見ちゃうとやっぱり複雑💦

また、ナチス親衛隊側の普通っぽい一面が見れる姿も注目です。
殺人マシンと思っていたナチス側のそういった一面を見てしまうと、戦争という環境が変えてしまったからだろうか?
結局は複雑な想いです💦

とある覚え方により合計で2840語もの言葉を創作したが、まさかラストの真実に大切な意味を持っているとは思いませんでした…。
なんか全てを持ってかれた様な感覚💦
その一語一語が凄く重たく、絶対に忘れてはいけない言葉でもありました。

………でも………たったの2840語なんです…。
こんな数の言葉を覚えていたのは凄い事です……。
………でも………たったの………なんです…。
この意味は、ラストの真実を観た方じゃないと伝わりません。

戦争の傷跡やホロコーストの残酷さ。
それは一生記憶に残り、その事を背負って生きる辛さは生存者と経験者にしか分からない…。
だからこそ時が経っても忘れ去られない為に、語り継がれる記録というのはとても重要とされます。
そういう意味ではとても重要で秀逸なラストシーンともいえます。
もしくは、このラストシーンの為の物語といっても過言ではありません…。

結局すべてを壊してしまう…。
絆も…人も…生き方も…大切な物も…守るべき者も……全部…。
それが戦争だという事…。

🇮🇷キャスト
監督はヴァディム・パールマン(砂と霧の家)

ジル役のナウエル・ペレ・ビスカヤー(天国へまた会おう、BPMビート・パー・ミニット)

コッホ大尉役のラース・アイディンガー(Netflixのホワイト・アイズ、アクトレス、マチルダ 禁断の愛、約束の宇宙)

兵長マックス役のヨナス・ナイ

看守エルザ役のレオニー・ベネシュ(キムタク出演の海外ドラマ ザスォーム、80日間世界一周、白いリボン)
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