日本のボクシング映画は、あまり僕には合わないのかも。。
「ボクシング作品ではなく、もはや青春活劇」みたいなコピーをどこかで見かけたけど、ボクシング作品じゃないのかな?
誰よりもボクシングに情熱を傾けながらも負け続きのプロボクサー瓜田(松山ケンイチ)は、真面目に練習し研究熱心ではあるものの才能はなく、試合では負け続けていた。
それに対し、後輩の小川(東出昌大)は順調に勝ち続け、日本チャンピオンが手の届くところまで来ていた。
小川には同棲中の千佳(木村文乃)がおり、瓜田は千佳に片思いを抱いていた。小川は瓜田の欲しい物を何もかも手に入れていた。ところがある日、小川の体に異変が起こり、選手生命が脅かされていく。といった内容。
まず、松ケンの体が全くできてなくて、いくら弱い設定としたって、とてもボクサーとは呼べない体型。これが完全にいただけない。。
シャドーはカッコよかったけれど。
鈴木亮平ほど役柄に対してストイックに作り込まなくて良いので、プロの役者として、せめて最低限のラインまでは仕上げて欲しい。
キャスティングする方たちも大人の事情があるのかもしれないが、海外のボクシング扱う映画やドラマを見習って欲しい。
アマチュアでも、もっとしっかりトレーニングした体作りをしている。
監督がボクサー経験者で、「リアルを追求した」って記事を読んだが、映画ってドキュメンタリーなどは別にして、リアルを追うのが正義では無いと思う。
『トップガン・マーベリック』で「CGに頼ってません」と胸を張って、ドッグファイトが今の時代に合わないチープなものになっていたのと同じ発想。
“本当にリアルを追求”できてればよいが、到達していない結果、実際より地味だったり、ダサくなる。
だいたい、先にも述べた体作りはどう説明するのか?
プロであんなボクサーはリアルに居ない。
→スタート地点からリアルが追及できていない。
ヒューマンドラマとして観るにも土台がしっかりしていないと入り込めず、感情を入れて観ることができない。
このクオリティで公開しちゃうのは邦画だけじゃないのかな。。
『ケイコ目を澄ませて』もそうだが、ボクシングのトレーニングも試合もチープで良さが分からなかった。
作中のトーンもずっと平坦。
余白があるのとも違う。
・・・って、『ヒメアノ~ル』の監督作品といま知った。
うん、なるほど。。