垂直落下式サミングさんの映画レビュー・感想・評価 - 44ページ目

垂直落下式サミング

垂直落下式サミング

映画(1692)
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悪魔の沼(1976年製作の映画)

3.2

トビー・フーパーのホラー映画。
殺した人間の死体を飼っているワニに食わせて証拠隠滅していたという、テキサスで実際に起きた連続殺人事件をモデルに、殺人鬼の営むモーテルに居合わせた人々の恐怖を描く。
『悪
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キラー・クロコダイル(1988年製作の映画)

3.8

投棄された放射性物質の影響を受けミュータント生物と化した巨大クロコダイルが水辺に集まる人を襲うワニワニパニック映画。
描写がタルくなく、テンポよく物語が進むことが美点だ。『ジョーズ』の音楽のような恐怖
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

5.0

この作品のいいところを人に伝えようとしても変にポエミーになってしまうのが恥ずかしい。前年『マッドマックス怒りのデス・ロード』に沸いていた時期は、キネ旬だか秘宝だかで知っことを聞かれてもいないのに得意気>>続きを読む

無防備都市(1945年製作の映画)

4.5

第二次世界大戦末期のイタリアを占領するドイツ軍と、その抑圧に抵抗するレジスタンスたちの姿を描くロッセーニの戦争三部作の第一作。
人が不幸になる様を嬉々として描くことは、はたしてサディズムなのだろうか。
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劇場版 MOZU(2015年製作の映画)

2.4

ドラマ版はダーティな刑事ものだったのだが、この映画版は巨大な権力に立ち向かう男の顛末を追う規模の大きな話になっている。テレビシリーズを踏襲しつつ、劇場版なりの面白さは担保されていた。
羽住英一郎監督の
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BORUTO NARUTO THE MOVIE(2015年製作の映画)

3.8

『NARUTO』は子供の頃に読んでいた漫画作品のなかでも特にお気に入りの作品で、個人的な思い入れは強い方だと思う。とはいえ他の多くのジャンプ系バトル漫画と同じく、ラスト付近ではパワーインフレが行くとこ>>続きを読む

コナン・ザ・グレート(1982年製作の映画)

4.8

シュワルツェネッガー主演、ジョン・ミリアス監督による『英雄コナン』の実写化作品。
鋼鉄の肉体を持つシュワルツェネッガーが剣を携えどっしりと玉座に座するシーンをみると、これは紛れもない傑作だと確信してし
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シャーク・アタック!!(2011年製作の映画)

2.1

巨大なサメがビーチを襲うモンスターパニック。
すごい映画だ。すべてに意味がなく、不出来な部分をあげつらって批判することこそが愚考なのだと感じさせるスコーンと抜けた青空のような出来映え。
この映画の山場
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モンスターズ・フォレスト(2011年製作の映画)

3.0

『悪魔のいけにえ』や『クライモリ』のような旅先で奇人一家と対決するはめになるスラッシャーホラーかと思いきや、後半は1000年に一度目覚めるという巨大昆虫ミレニアムバグが森に居合わせた者たちを襲う怪獣映>>続きを読む

地獄の門(1980年製作の映画)

4.1

ジャーロの怪童ルチオ・フルチ作品。
小さな町ダンウィッチ。教会の神父が自殺してから現世と死者の世界を隔てる境界が徐々に崩れだし、怪奇な現象が町の住民を襲いはじめる。
夜…。車内でイチャつくカップルが死
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血に飢えた白い砂浜/ブラッド・ビーチ/謎の巨大生物!ギャルまるかじり(1981年製作の映画)

3.1

私がみたのは『謎の巨大生物!ギャルまるかじり』という副題は付いてなくて『血に飢えた白い砂浜』という怪奇でミステリアスな邦題でパッケージングされていた。
この作品の何がすごいって、砂浜に潜む怪物が人を襲
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NAKED ネイキッド(2007年製作の映画)

4.7

昨日、近場のGEOに映画のDVDを借りに行ったところ、何やら新作の品出しと店舗の改装作業で、何時になく店内が慌ただしい様子だった。駅前の空きテナントに無理矢理入り込んだ感じの狭苦しく猥雑な雰囲気があの>>続きを読む

グリズリー(1976年製作の映画)

3.8

スピルバーグの『ジョーズ』に続けと公開されたアニマルパニック映画。巨大なハイイログマが喉をがらがら鳴らす悪魔的な息遣いで山林を駆け、美女の腕を一撃にして切断するその豪腕を武器に、キャンプを楽しむ旅行者>>続きを読む

群盗(2014年製作の映画)

4.4

領主による民への圧政に対し、戦士たちが義賊として立ち上がる水滸伝のような武侠アクション映画。西部劇のフォーマットを韓国の時代劇に置き換えた本作を「プルコギ・ウェスタン」なんていうふうに呼ぶそうだ。その>>続きを読む

ゴーストライダー(2007年製作の映画)

3.2

悪魔と契約し復讐鬼ゴーストライダーとなった男をニコラス・ケイジが演じるホラーアクション。
ニコラス・ケイジは熱心なアメコミ収集家で、芸名の“ケイジ”は黒人ヒーロー「ルーク・ケイジ」に由来するのだと、昔
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戦う幌馬車(1967年製作の映画)

4.1

デュークとダグラスのアイドル映画。
ラクエル・ウェルチ主演のセクシー西部劇『女ガンマン殺しのメロディ』の監督だけあってストーリーはユルいが、見せるところは見せる娯楽色の強い西部劇となっている。
アクシ
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エル・ドラド(1966年製作の映画)

3.9

ハワード・ホークス監督の『赤い河』『リオ・ブラボー』などと同じ、ジョン・ウェインを主役にした西部劇。
タイトルクレジットの見事な風景画にのせて流れる楽しげで重厚感のあるテーマ曲が、この作品を一層ゴージ
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ツールボックス・マーダー(2003年製作の映画)

4.6

『悪魔のいけにえ』のトビー・フーパー作品。
今作は“引っ越した先が怖い場所だった”という非常にシンプルかつ王道なフォーマットに則っているため『悪魔の沼』のような迷走はみられない。序盤から視覚的に嫌な感
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二代目はクリスチャン(1985年製作の映画)

3.6

可憐なシスター今日子(志保美悦子)に思いを寄せるヤクザの二代目(岩城滉一)と実家の寺を継がなければならない元刑事(柄本明)の恋愛群像劇。三人の思いは交差し、暴力団の抗争に巻き込まれてゆく井筒和幸監督の>>続きを読む

FAKE(2016年製作の映画)

4.0

ゴーストライター騒動で世間を賑わせた佐村河内守を『A』の森達也がとらえたドキュメント作品。
まず、佐村河内さんが被写体として面白い。彼はテレビ局スタッフや雑誌記者のインタビューを受けるとき、わざわざ眼
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ハード・プレイ(1992年製作の映画)

3.8

ストリートバスケで出会った二人が大金の懸かった賭けに挑むスポーツ映画。原題は『White Men Can't Jump(白人は跳べない)』という挑発的なものだ。
主演二人のバスケスキルが高く、演者の体
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夜の訪問者(1970年製作の映画)

4.3

『ドクター・ノオ』のテレンス・ヤング監督がブロンソンをフランスに招いたクライムアクション。
今回ムキムキなブロンソンは、死別するまで連れ添うこととなる奥さんと仲良く共演したためか、いつもより気合いが入
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破壊!(1974年製作の映画)

5.0

バカで、情けなくて、無力だけど、愚直に職務をこなすはぐれ刑事コンビが巨大な組織犯罪に戦いを挑むポリスアクション。彼等が事件を捜査するうちに警察内部に蔓延る麻薬組織との癒着が明るみになる。主人公たちは、>>続きを読む

ディスタービア(2007年製作の映画)

3.4

『裏窓』をティーン向け青春ドラマ風味にしましたという感じの映画。誰かの生活を覗き見たいという願望は、あまり品が良くないことだが誰にでもあるものだ。
裏を返せば、好奇心で隣家を覗いていた男が殺人現場を見
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罪の手ざわり(2013年製作の映画)

4.0

実際に起こった四つの事件をモチーフにオムニバス形式で繋ぐ犯罪群像劇。非常に寡黙で暴力的な作品で、主人公となる四人に降りかかる理不尽な仕打ちに対して、彼等がブチキレて犯罪者となってしまう様が武侠映画風の>>続きを読む

ひきこさんの惨劇(2013年製作の映画)

3.5

日本発フェイクドキュメンタリーの佳作。
前半のほん呪テイストの取材VTRはかったるいので正直言って要らないが、最後でついに都市伝説上の亡霊“ひきこさん”が姿を現し、学校内で取材班が襲撃され、仲間がひと
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無垢の祈り(2015年製作の映画)

4.2

夜の工業地帯を映した映像から始まり、錆びた工業機械が放つようなけたたましい機械音のBGMとともに、凶悪で非道徳な映画が始まる。
現実にある嫌なことを全部足して濃縮したかのような、劣悪な生活環境を映し、
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ワイルド わたしの中の獣(2016年製作の映画)

2.2

ヤンデレ女子が狼を拉致る映画。
画面が暗い。撮影に本物の狼を使用するという試みや、野性との交流によって一人の女性が自身の中の獣性を開放してゆくというテーマ事態は結構なのですが、日常シーンがこんなに暗い
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インデペンデンス・デイ:リサージェンス(2016年製作の映画)

3.7

ローランド・エメリッヒ監督による大ヒット作『インディペンデンス・デイ』の続編となるビッグバジェット超大作。新世代の人間たちが、より強大な勢力を引き連れて再び地球侵略を開始するエーリアン船団に立ち向かう>>続きを読む

クソすばらしいこの世界(2013年製作の映画)

2.3

勉強もしないで遊んでいる日本人留学生グループがアメリカの田舎でホワイトトラッシュ兄弟に襲撃されるスラッシャーホラー。
『おれがあいつであいつがおれで』の設定を下敷きにしていて、中盤で殺人鬼と女の子の身
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ゲッタウェイ(1972年製作の映画)

4.7

前アメリカ合衆国大統領オバマ氏のモノマネで一世を風靡したお笑いコンビ、デンジャラスのノッチさんも大ファンであることを公言している男の中の男、スティーブ・マックィーン主演映画。
マックィーンが製作におい
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赤ちゃん教育(1938年製作の映画)

3.9

ハワード・ホークス監督が手掛けたスクリューボールコメディ。男臭い西部劇から、大女優のアイドル映画やSFモンスター映画ときて、こんな小洒落た喜劇までこなしてしまうんだからすごい。
次々と災いをもたらす天
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2ガンズ(2013年製作の映画)

3.7

得意のお調子者キャラを真剣に演じるマーク・ウォールバーグと、アッパーテンションで生き生きと演技するデンゼル・ワシントン。主演二人の掛け合いが非常に心地好く、このコンビをずっと見ていたくなる。米軍やCI>>続きを読む

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

4.8

デトロイト過疎地区に一人で住む盲目の老人が大金を持っていることを知った空き巣三人組。その金を盗もうと彼等は老人の家に忍び込むのだが、舐めてかかった老人は特殊な訓練を受けた退役軍人で、非行者たちは恐怖の>>続きを読む

拳銃王(1950年製作の映画)

3.7

賞金首となって各地を転々としてきた早撃ちガンマンが引退をしようと家族のもとに帰ってくる話。
誰もが「最強」の称号を欲して止まない。しかし、その肩書きは男の中の男の正銘であると同時に、下手に背負ってしま
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ロボジー(2011年製作の映画)

1.5

ロボット博覧会の出し物として製作した二足歩行ロボットが壊れてしまったため、技術者たちが外装の中に人を入れてデモンストレーションをやり過ごそうとするコメディ。そのロボットは大きな話題となり、彼等は後に引>>続きを読む