吉田ジャスティスカツヲ

仮面ライダーBLACK SUNの吉田ジャスティスカツヲのレビュー・感想・評価

仮面ライダーBLACK SUN(2022年製作のドラマ)
3.8
ヒトの理解力や読解力とは、その対象物によって許容範囲が変動するものと思います。
例えば私も、アンパンマンを何の不思議も感じず鑑賞できる🙂かたや空想科学読本を見てゲラゲラ笑うこともあります😂
今回【大人が観るに耐え得る仮面ライダーを目指すとのこと】で私の解釈も旧ドラマシリーズよりもハードルを上げて臨まなければいけません。
そうして導き出した結論は…

製作陣から旧作への敬意を感じましたが【細かな綻びが多く、決して褒められたモノではない】
しかし、決して憎めない😌と思うに達しました。


とにかく物語の推進力や、観客の興味の持続を【主演の二人の色気だけに頼って】引っ張ってもらう❤️
最終回まで一挙配信したことで、人によっては1日間だけで見終えることができるのは正解だったと思います。

また旧シリーズのゴルゴムはもっと壮大なスケールで部下たちも多かったのですが、今回はよりやる事なす事、小さいイメージ。
三神官は内閣総理大臣よりも下の立場。

ヒロインの両親が逃亡者ですが、娘は国際的会談の場でスピーチをするという矛盾。

普段は重そうに足を引きずってますが、ゴルゴム本部の登り階段は急いで駆け上がる光太郎。

いったい本心ではどうしたいのか決めていないので、その背中に誰も付いて行きたくないビルゲニア。

スプレーで旗に無限のマーク♾を描いたあと、確かタバコを地面に投げて踏み潰したハズなのに、次の一瞬で火の着いたタバコを持っているゆかり。

条件が整ったのに、自らでは創世王になることを渋りはじめるゴルゴム幹部たち。
…んなら今すぐキングストーンを返してこい💢
オマエらは悪の秘密結社じゃなくて、ただの迷惑な集団であり【そりぁ人間に嫌われるのも頷けます】


…などなど期日までによほど時間がなかったのか、細かな見落としが多く、練り込み不足が否めません😰
白石和彌監督らしくない仕事。


プロットは『デビルマン』や『X-MEN』と同じく【人種差別と戦うマイノリティ側からの視点】で2種間の共存か、それとも片側の完全支配かを争う流れ。
それはやり用によっては面白くなるハズですのに、そこに【小さな秘密結社内の覇権争いという、大きな比重を占める旧作のテーマ】も盛り込まれ…

その二つが上手く噛み合っていないことが悔やまれるのです。


しかしながら【第9話と10話の盛り上がりかたはもう尋常でなくて🎉】これまでのフラストレーションが吹き飛ぶ勢いでしたよ。