泡沫

蒼穹の昴の泡沫のレビュー・感想・評価

蒼穹の昴(2010年製作のドラマ)
4.0
豆瓣でもそこそこ評価が高いのでみた。壮絶な過去をもちながら素直で心優しい春児が老いた宦官たちにスキルを叩き込まれ後宮に出仕するプロセスはワクワク、よく見る男同士の「忠義」とはまた違う彼と西太后の関係は少し寂しい温かさに満ちている。いいなー女傑って…しかし抑えた演技の田中裕子は恐ろしくもしみじみ悲しくさせる皇太后である。
春児に肩入れしちゃうもんだから改革派、もう1人の主役である血気盛んな状元の兄や若くて意欲的だけど実行力ゼロの光緒帝がなんか憎たらしく思えてくる、やーね。しかしこの兄が西太后の追跡を逃れ日本に渡り、やがては革命の一翼を担うかもしれないという話なのであった。まあ兄の悲恋はよかったし、ミセス・チャンやはしっこい女官達の活躍も楽しい。
しかし岡記者が「いざとなったら改革派の手助けをしてもらえませんか」と軍人を通して伊藤博文に掛け合おうとするとこは後々のことを思わされムカついた。どうせなら宮崎滔天とかそっちのつながりを見たかったな、伊藤なんかどーでもいいよ。やはり免れ得ぬ興醒めポイントは予想通りのとこにあった、あとテーマ曲。でも一応いい評価にしとくわ四郎探母も出てきたし。
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