ランドリー店を営むエブリンは毎日家事と仕事、家族の対応に忙殺されていた。
駆け落ちするように中国からアメリカに移ったものの、ランドリー店は経営が上手くいかず、夫のウェイモンドは優しさが取り柄なだけで、夫婦関係もうまくいってない。
娘のジョイは女性と付き合っており、理解できないし、ちょうどアメリカに来ている堅物の父親には説明できるわけもない。
ある日、税務署に経費について説明に来たエブリンはエレベーターの中で突然人が変わったウェイモンドから自分が殺されることになると言われる。
意味が分からず、謎のイヤホンとスマホを持たされ税務署の担当者と会話に臨むエブリン。
突然用具室に意識が飛んだり、税務署の人に襲われたりしたエブリンはやがて宇宙全体の危機を救う戦いに臨むことになる。
マルチバースの映画だが、観ている視聴者一人ひとりの人生に刺さるような内容。歩んできた人生で選んだ選択や、後悔、その果てに今の自分があると思うと、少しは違う人生もあったんだじゃないかとは誰もが一度は思ったはず。
エブリンも歌手やシェフの夢を諦めた今がある。
あのとき駆け落ちしなかったら、まったく違う人生を歩んでいただろう。。
基本はおバカ路線だが、アクションはさすがミシェール・ヨーとキー・ホイ・クァン。
後半は家族ドラマの涙もあり、最高に面白かった。
マトリックスを彷彿とさせる設定やシーン、90年代の中年ながらバリバリのアクションスターだったジャッキー・チェンそっくりのキー・ホイ・クァンとその序盤のアクション。
自分の好きな過去の映画もふんだんに詰め込まれているのもあり、本当に見てよかった。