ジョーダン・ピールが映画だけじゃなくてあらゆる文化に精通しているインテリ監督であることは分かる。
プロデュースしている配信ドラマなど見ても、なんかこの監督知識人だなと感じる。
でもそういう所が美点でもあり、欠点でもあるような変な監督で、この映画もそうなんだよなーと思ってしまう。
なんだか知識人には通じる難しい語り口で、結果くだらないことをやる感じ。そういうテイストがあまり合わない。頭いいんだったら難しい事を分かりやすく描いて欲しいな。
主人公が危機に見舞われ、どうなる？って思ったら気絶して時間経過、っていう手法を多発するのもストーリーテラーとしては下手なんだけど、意味ありげな描写が多すぎるため、上手く誤魔化しているような気もする。
なんだこりゃ？って思う変な描写が沢山あるけど、「これはこういう意味づけがあるんです」と説明を受けても評価が上がる事はない気がするんだけど。そこらへんの観客に分からせるバランスを上手く取って欲しい監督。
内容自体は面白いし、エモーショナルな演出も抜群なんだけど。
