観終えた後の感動……良かった。ラストは憂鬱な気持ちになるはずと構えていたので、予想外。
すごくいい脚本だと思ったし、いい脚本には名優が集まるんだなとあらためて感じる。
認知症が進行していく父と娘の人間ドラマ……地味そう、と思い込んでいたた。がしかしこれ、そう思わせておいてあっと驚く展開がすごい。そしてその展開は本当にテーマに沿ったもの、意味がちゃんとあり、かつ無駄が無い。
他人事ではない老いというテーマ。よく出来ているだけに怖い。だからこの映画の行きつく先はひたすら悲しいものだと予想していた。だけど意外にもそれだけじゃない、どこか人生讃歌の要素もあるように感じたのはセリフの良さなのかなと思う。
そしてそれぞれのキャラクターの職業や過去のエピソードといった情報もほぼ無いのに全く問題ないのもすごい。セリフやシーンにいかに無駄が無いか、いかに役者が上手いか、という証拠だなと思う。