木野エルゴ

ナショナル・シアター・ライブ 2022 ストレイト・ライン・クレイジーの木野エルゴのレビュー・感想・評価

3.2
NYの都市計画に生涯を費やした都市計画者ロバート・モーゼス。30年の間を隔てたふたつの期間に焦点を絞り、モーゼスの栄枯盛衰を描く。



前回見たレイフ・ファインズのNTL作品は「アントニーとクレオパトラ」だけど、個人的にはこちらの方が断然好き。クリエイターが伝えようとしているテーマが明確に感じられる作品の方が、役者の力量を感じやすい気がする。テーマを適切に伝えられているかどうかが焦点となるから判断がしやすい。

レイフ・ファインズはもちろんのこと、脇の役者まで芝居が上手くて安心して見ていられる。モーゼスの重要な部下であるフィノーラ・コーネル役のシボーン・カレンとアリエル・ポーター役のサミュエル・バーネットが特に良かった。ふたりとも若い俳優なのに30年の月日を違和感なく演じられていた。

横道逸れるけど、シボーン・カレンを途中までエリザベス・デビッキだと勘違いしてた。よく似てる。個人的にエリザベス・デビッキは出演作品や起用される役に恵まれてない印象があるから、良い役に巡り合ってほしい。
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