たけちゃん

聖地には蜘蛛が巣を張るのたけちゃんのレビュー・感想・評価

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)
3.8
物語は、町を浄化する為に娼婦を殺していくという作品なんだけど、それを産みだす構造的な部分にも踏み込んだ作品である。
イラン含め中東やイスラムの世界は、私もよく分からないし勉強不足だが、どこのポジションで物を言うのか?どの思想に立脚するのか?どの信仰が根っこにあるのか?で、正義がかわり、自分の正義を振りかざす事は、日本でもよく見る光景である。ところが、私たちが条理と思っている事が条理ではなく、計算できなく、想定も理解もできない事が暗闇に潜むなにかで、底知れぬ恐ろしさが潜んでいた。
なるほど、これをイラン国内で撮るのに監督が苦労したのは想像に難くない。