完全に「ジョン・ウィック」の韓国版でした。ほとんど模倣しているようでも、アクションそのものがしっかりしているので、オリジナルの作品として成立しています。
序盤では主人公が“引退した伝説の暗殺者”という設定がわからないので、「あんた何者？」という感じで観ていましたが、半グレの手下のような高校生を退治したところからどんどん“悪の中枢”に近づいていく展開が面白いです。
過去の若い女性とのエピソードに意味を感じませんでしたが、引退前の組織とのしがらみとか、複雑な事情を排除した展開はシンプルでわかりやすいです。妻の依頼を忠実にこなして、ひたすらユンジを守るという姿勢も好印象ですが、そもそも暗殺者だし、このミッションだけで何人も（1人残らず）殺害している犯罪者です。そんな善悪も忘れさせる痛快なアクションでした。
主演のチャン・ヒョクという俳優さんは初めて観ましたが、かなりクールな暗殺者をスタイリッシュに演じてカッコいいです。韓国人っぽい顔立ちでもなく、少し玉木宏さんに似た雰囲気でした。無敵すぎて、こんな激しい格闘の連続なのに、ほとんどダメージもピンチもないのは賛否あると思いますが…。
