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恐怖の振子
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『恐怖の振子』に投稿された感想・評価

horahuki

horahukiの感想・評価

3.8
スペイン城主に嫁いだ妹が死んだ!
その死は不審なことだらけ。
「本当のこと教えろや!」と城に怒鳴り込みにきた兄が遭遇する奇怪な出来事を描いたゴシックホラー。

DVDとかVHSとか買うだけで満足しちゃって見てないやつが溢れてきたので、ちょっとずつ消化していこうと思います。まずはだいぶ前にDVDボックス買ったこれから♫

あらすじ…
妹の死の原因を知りたくて嫁ぎ先を訪ねてきた主人公。そこには亡き妹の夫である城主とその妹、使用人2人がいた。城主から死因を聞くも要領を得ず、不信感が強まるばかり。そこに死の診断をした医師がやってくる。皆の話によると、妹は屋敷にまつわる恐怖にあてられ死んだという。そして城主は埋葬の際にまだ命があったのではと考えており、生きたまま埋葬してしまった罪悪感に苛まれていたが…。

B級界の帝王として名を馳せるコーマン監督ですが、本作では確かな演出力を発揮しており、マシスンの脚本と合わさって傑作に仕上がってるように思います。冒頭、引いたカメラによって空間を大きく使った地下に降りていくシーンなんかは屋敷の荘厳で異様な雰囲気をうまく引き出してるし、色彩をガラッと変えた回想シーンなんかも良い。

そして何よりタイトルにもなってる振子の演出。台の上で縛り付けられた男の上で巨大な刃の振子が左右にガタンガタンと揺れ動く場面。他の余計な音を完全に廃し、その規則正しく無慈悲な音を効果的に利用した素晴らしい演出。『SAW』のどれかに同じようなシーンがありましたが、本作は恐怖演出という点では圧倒的。残虐さはあちらの方が上ですけどね。

崖上に立つ屋敷の外観やその内装、衣装のゴシックな雰囲気も良い。極め付けは屋敷の地下にある拷問室なのですが、様々な器具の中でも目を引くのがやはり巨大振子。どうやら実際に鉄製のものを利用したようで、縛り付けられた男のヒヤヒヤ顔はリアルな反応だったのかも(笑)美術担当が『襲い狂う呪い』では監督も務めたダニエルホラーなのですが、安いものを豪華に見せるセンスはさすがです。

マリオバーヴァの大傑作『血ぬられた墓標』でコーマンが目をつけたバーバラスティールを重要な役どころに起き、有名なあのシーンのオマージュを取り入れるあたりもホラー好きには嬉しい限り。ポーの『早すぎた埋葬』の要素を取り入れてるとはいえバーバラスティールがあんなことになるのはやはり『血ぬられた墓標』を想起させますね。

そんな感じで面白かったです!B級なはずなのですが、かなりお金かかってそうに思えるほど豪華さに溢れた作品でした。そう思わせるあたりがさすがコーマン監督ですね!
スペインの城主のところに嫁いだ姉の死を調査に来た男が、狂った城主によって捕らえられ、地下牢獄内の大仕掛けによって命をおびやかされる恐怖を描くゴシックスリラー。
監督は低予算映画プロデューサーとして有名なロジャー・コーマン。作家として手腕を振るった作品は広く知られていないが、ホラー・サスペンスの先駆として文化史に名を刻むべき偉大な監督だ。そこらの中途半端なアートかぶれよりも、よっぽど映像文化の発展に貢献している。
巨大な刃のついた振子が男の真上で動き出す場面はかなりスリリング。「ガッコン…ガッコン」と金属が接触し擦れる音、「ギイィィ!キリキリキリキリ」と歯車が軋む音、「グワン…グワン」と自分の腹の上を通り過ぎる刃が空を切る音、不気味な壁画と揺れる影、断崖絶壁上の古城と、色調を変えたサイケな映像のインサート、振子の往復にあわせてそのカットが切り替わる映像は、感覚に作用し不気味に恐怖をあおる。
邦題のタイトルの正しい読みがよくわからなくて、ネットでは「ふりこ」と書いてあるけど、この映画の存在を知った雑誌には「しんし」と書いてあった。どっちが正しいの?教えて偉いひと!
MOCO

MOCOの感想・評価

2.5
『魂の苦悩は絶望の高く長い最後の叫びとなってほとばしった』ポー

 エドガー・アラン・ポーの小説『穴と振子』『早すぎた埋葬』の2作品から私の好きなリチャード・マシスンが脚本を書きロジャー・コーマンが監督した映画です。

 幼い頃テレビ放送で観て(幼すぎて)内容は全く記憶にないのですが、巨大な斧のような振り子が男性の胸元で大きく振れながら徐々に体に近づいて、やがてシャツが切れて血が流れるシーンだけが記憶された恐怖映画です。


 若い姉エリザベスの死亡連絡を受けたバーナードは英国からスペインに渡り、エリザベスの嫁ぎ先メディナ家の館に着きます。
 執事のマクミリアンには約束のない訪問を断られたのですが、傷心の兄ニコラス(エリザベスの夫=バーナードの義兄)のために館に帰ってきた妹キャサリンに事情を話しやっと家に招かれました。

 ニコラスはエリザベスは血の病で死んだと言い、主治医レオンはこの城の陰惨な妖気が命を奪ったと言います。
 建物の地下室はニコラスの父の拷問室があり、ニコラスは幼いとき立入禁止のこの部屋に忍び込んだ日に、妻イザベラ(ニコラスの母親)の不貞に腹をたてた父親が浮気相手の弟バートロミィとイザベルを拷問死させるのを見てしまったのです。

 深夜、エリザベスが弾いたとしか考えられないチェンバロの音がしたり、エリザベスの指環が音楽室で見つかったり、メイドがエリザベスの声を聞いたり不思議なことが次々と起こり、謎を解くため地下室に安置されたエリザベスの棺の蓋を開けると、もがき苦しんだエリザベスの遺体がありました。明らかに早すぎた埋葬だったのです。主治医レオンは死を確認したと主張するも、ニコラスは気を失ってしまいます。

 その夜、エリザベスの声に誘われたニコラスは拷問室でエリザベスの亡霊に出合いショック死します。そこに駆けつけたレオンがこっそりと言います「まだ早いと言ったでしょう」・・・
 エリザベスとレオンは不倫関係にあり、エリザベスは生きていたのです。二人はいずれニコラスを殺す計画だったのです。

 エリザベスがニコラスの遺体に自分の不貞を誇ったように打ち明けていると、死んだはずのニコラスが突然目を覚まし「イザベラ、バートロミィこの部屋が気に入ったか」と笑いながら話しかけます。ニコラスは気がふれて、父親の人格になってしまったのです。そして捕まえたイザベラを小部屋に幽閉するとレオンを追い回し、レオンは誤って拷問室の階段から落ち死んでしまいます。そこにニコラスを探しに来た何も分からないバーナードが現れ、ニコラスに叩きつけられ気を失ってしまいます。狂気のニコラスにはバーナードもバートロミーなのです。

 目が覚めるとバーナードは天井に吊り下げられた大きなナタのような振り子の下に仰向けに縛り付けられていました。
 スイッチが入れられた振り子の斧はニコラスの手によってゴーゴーと音をたてて振れながら、少しずつ降下しはじめます。
 そこにマクミリアンとキャサリンが駆けつけニコラスと格闘になりニコラスはレオンと同じ階段から墜落死します。
 キャサリンはバーナードを助けるとマクミリアンに「ここは永遠に封鎖して」と頼んで3人は部屋を後にします。その会話を幽閉された部屋で手足を縛られ猿ぐつわきをされた状態で聞いていたエリザベスの愕然とした顔のショットで映画はおわります。
 
・あの棺の女性は誰だったのか。
・エリザベス本人が既に死んでいては遺産相続ができない。
・そこまで演出して夫を苦しめなければいけない理由は何か。
等々疑問が残る作品です。

 残念なことに、幼い頃から頭にこびりついていたイメージとは、かけ離れた映像でした。
 館の地下の空間がやたら大きく館一軒分の空間位ある不思議な建物に感じます。

 コレクションから引っ張り出して50年振り位で観て「そうか、そういうお話だったのか」とわかっただけの映画です。期待が大きすぎました💧💧

『恐怖の振子』に似ている作品

ディメンシャ13

製作国:

上映時間:

75分

ジャンル:

3.0

あらすじ

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