イチロヲ

マニトウのイチロヲのレビュー・感想・評価

マニトウ(1978年製作の映画)
3.5
元恋人に悪霊が取り憑いていることを察したオカルト研究家(トニー・カーティス)が、インディアンの祈祷術を決行する。インディアンに伝わる悪霊退治をモチーフにしている、オカルト映画。

主人公の元恋人(スーザン・ストラスバーグ)が、首の後ろに「動く腫瘍」ができていることに気づく。担当する外科医師が「もしかして、胎児が入っているんじゃねーの?」と戦々恐々。手術を妨げる超常現象まで発生したものだから、さぁタイヘン。

主人公がインディアンの祈祷師を招聘すると、病院内を舞台にしたサイケデリック・バトルが始まる。手に汗握る心理ホラー路線から、可視化された霊体がアグレッシブに動き回る、SF路線へと転調するところが面白い。

科学力重視の外科医師と霊感重視のオカルティストが手を取り合い、現状の打破を目指そうとする展開にエキサイト必至。「キリスト教圏とは別種のエクソシズム」という割り切りに成功している。
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