ナンデヤネン

猿の惑星/キングダムのナンデヤネンのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.6
内容はそれなりに面白かったのだが、本作品を見ながらふとこんな事を考えてしまった。

名前がある人間のキャストが2人だけ。その他のキャストはすべてエイプ=CGということになる。そして何よりも本作の主役はノア=CGである。クレジットを見れば主要キャストのエイプは俳優が演じているようであるが、旧作のように猿のぬいぐるみを被っているわけではあるまい。おそらく俳優の動きをモーションキャプチャーで撮影してCGキャラクターに反映しているのではないかと想像する。顔は特殊メイクをして合成しているのだろうか?スクリーンを見ながら、自分はCGを見に来ているのか生身の俳優を見に来ているのかどっちなんだろうとふと考えてしまった。
映画の撮影技術が進んでデジタル化していくのと引き換えに、何か大事なものを失ってしまいかねない一抹の不安、寂しさがよぎる。昨年、米国の俳優組合がストライキをしていたのを思い出す。彼らが訴えていたことはまさにこの事であろう。なんだかんだ映画はまず俳優ありきでしょう。将来、主役の座をAIやCGに奪われ、我々が恋焦がれ憧れる大スターがスクリーンから居なくなったら寂しいってもんじゃない。そうなっても私達は映画を見続けることができるのだろうか?
本作の終わり方からして続編があると思うが、願わくば次作は人間の俳優キャストが活躍して欲しい。
ナンデヤネン

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