オットーは堅物であり偏屈な主人公
毎日規則正しく生活をし、ルール違反をする人間がどうしても気になってしまい口を出してしまう。
そんなオットーは最愛の妻を亡くした直後であり、仕事も退職に追い込まれた今や何もしたいこともなく、自らも後を追うことを心に決めていた。
ある日向かいの空き家に騒がしい家族が引っ越しくる。
引っ越し日から早くも厚かましい家族たちであり、本来面倒見のいいオットーはなんやかんやと巻き込まれてしまう。
また何度も死のうとするも予想外のことが何度も起き中断してしまった。
死のうとする直前に妻との日々を思い出すオットー。
堅物なのは昔からだが偏屈なのはそうではなかった。
妻と過ごす中でつらい経験もしたり、周りの人を信じられなくなることも起きたこともあり、段々と心を閉ざしてしまっていた。
だが、近所の人たちと関わりやほっておけない事件が起きたりすることで、妻だけが人生の全てだったオットーはやがて失った心の色を取り戻してゆく。
コーダあいのうたのような最初から最後まで心地よいストーリー。
トム・ハンクスの演技はもちろん、物語が進むに連れ表情を取り戻してゆく演出が素晴らしかった。
途中で起きるハプニングもクライマックスで前向きな展開として回収するところもうまくできている。
ラストは思わず涙がこぼれた。良い終わり方。
