鈴木ピク

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビーの鈴木ピクのレビュー・感想・評価

3.3
80分で納めるべき内容を延々引き延ばされたような印象を受ける。阪元監督に求めているものはジャンル映画で、何周遅れか知らない似非タランティーノ路線は別に多くの客は求めてないのではと思うのだが(無数にああったし観てきたよ、そんな映画は)、そこらへんで監督の間に齟齬が起こっていないか。
本作でも『花束』をはじめネットでよく見る安い会話ネタが頻出するが、その『花束』と比べてもそうした会話の妙や小ネタ使いのセンスは遥かに劣る。
『黄龍の村』では「こういう奴いる」という学生の描き分けが味になっていたが、本作では人間味のバリエーションが少なすぎて、露骨に監督の人生経験の限界が露呈してしまっている気がした。
長回しで最後に異変が起こる、も一作に1回あればいい。
日本のジョニー・トーになってほしいんだけどなぁ。
鈴木ピク

鈴木ピク