献血るーむくん

夜明けのすべての献血るーむくんのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.8
 2024年劇場3作目。一昨日千葉・市川で見たPERFECT DAYSの最後の歌の歌詞にIt's a new dawn.があったので、タイトルに魅かれこの映画も見たくなる。これまたとても評判のいい作品。能登半島地震で閉館していた、家から10分の映画館がようやく再開したので娘を誘って見に行く。
 「あの花~」と同じくらい単純だが、わかりやすくて感動するいい映画。時代が前後することもなく、途中の風景の映像もすごく自然で2時間があっという間だった。えー藤沢さんの故郷での新生活はどうなる?というところで終わってしまった。
 普通の人にはなかなか理解してもらえない病気を抱えている2人が絶望しないで前を向いて生きる物語で、変な恋愛感情がないのもいい。2人を取り巻く周りの人々も、他人にはその辛さがなかなか理解できない大きな喪失を抱えている。
 光石研が経営している会社がなんともいえない温かい会社。社員ものんびりしていて魅力的。植物に話しかけながら水をやる姿が自分とかぶった。社員の子供(養子?)たちの会社の取材風景もほのぼのとしている。
 上白石さんは、この役にぴったり。移動式プラネタリムの語りのシーンは泣けた。松村くんも昔の江口洋介みたいに優しくクールでかっこいい。ひさしぶりに見た丘みつ子とコードブルーのりょうももよかった。
 瀬尾まいこの本屋大賞の「そしてバトンは~」はもちろん読んでいるが、この作品の原作も読んでみたくなった。何年も見ていないプラネタリウムも今度自然博物館で見てみたい。「太陽は動かない」という当たり前の事実も新鮮で、以前は早朝のパートの仕事をしていて、よく星空を見ていたが、また夜空を見てみようと思った。
 今年は劇場公開のいい作品が多い。定年前は、毎週仕事帰りの金曜日に映画館に寄っていたけど、また劇場派になろうか。
 次は「52ヘルツ~」?でもクイーンの限定ライブも捨てがたい。